2008年07月15日
東方永夜城日記・2
とりあえず、ひととおりのラフを描いてみた。
あと、タイトル用に一枚あったほうがいいだろうと思って、魔理沙で一枚かいてみた。
こんな感じだ。
実はこれはすでにtwoさんに見てもらっている。気に入ってもらえたみたいで、こちらもペンが加速する。
「タイトルに続いて、霊夢カットインもかけた」
「はやっ」
「そして、いま魔理沙かいてる」
チャットしながら描いたので、微妙にリアルタイムである。
もしモニターの先にtwoさん本人がいればいいのだが、そうもいかないので父親にいろいろ聞いてみた。
「どない?」
「うわっ、わしの好みなんですが<魔理沙」
「おおっと」
「霊夢は、斬新」
「これ、斬新なのかー」
予想してなかったタイプの絵だったのだとは、思う。
東方公式のカットインは、どれもただ立ってる絵とか普通のポーズが多く、戦闘中のカットインなのに迫力に欠ける、といろいろ拝見して思った。そんなわけで、御覧のとおりに、ややポーズを付けてある。
黒い枠の中を、160×320に縮小して切り取るつもりだ。
ついでにエンディングのラフも見てもらう。
「あと、霊夢。リクエストの『やっちゃったーって感じの顔』これは以前にお見せしましたね」
「ほうほう。いいですね」
「霊夢は、ほんとにキャラが掴めなくて『やっちゃった感』むつかしゅうございました。真面目じゃない真行寺さくらみたいなイメージでとりあえず書いてみたんですが」
「この絵をもらったとき、かなりじーっとみてたんで、自分のイメージとのすり合わせ自体はやってる……と信じたいところ」
モニタの向こうにいるのは父親である。
肝心の本人さんにとって、この絵はどうなのだろう。
ラフの段階では、最終的なゴールへ着地する「感触」がはっきりしない。
父親ウケから判断する限り、とりあえず大ハズレなところに着地することは無いと思う。でも、できればピタリの位置に着けたい。
親子で好みが似通っていれば、それほどハズレな絵にはならないはず。
モニターの向こうにいるとくそんさんの、さらにその背後にいるtwoさん本人に向けて、さぐりをいれてみた。
「とくそんさん、twoさんの好みを聞きたい。
ハルヒ vs みくる どっちの勝ち?」
「む、どっちだろう」
「ハルヒだったら思った通り」
「ハルヒな気はするが」
「ん、了解。ではその線で」
深夜のチャットなので、本人はすでに就寝中。父親との会話からその向こうにいるクライアントの感触を読みとるのがちょっと楽しい。そうこうしながらペンは進む。
「ところで、魔理沙も描けました」
「ぉ」
「みくるよりは、ハルヒの方向性で描いてみた。ちょっと不安だけど」
「魔理沙は、タイトルを非常に気に入ってたので、かなりはっちゃけで大丈夫と思います」
「了解」
「エンディングの魔理沙/霊夢のせいせいした/やっちゃった感が判りやすくて良いと思うんですが、わしとしても、彼のイメージまでは判らんからなぁ…」
「こんな感じなんですが」
「どうすかね?」
「母親が羨ましがるほどイイ出来映えです」
「よしッ!」
ラフでざっと全体像が見えてきたので、ペンを置いて一休みする。
チャットの場で、先回の日記でも書いた「依頼文」について、あらためて「ちゃんとした、趣旨が明確な文章でした」と伝えた。twoさん本人にも伝えたが、やはり父兄にも言っておきたい。親というのは、我が子を過小か過大か、どちらかの評価しかしないことがあるからだ。第三者的にみて良いところは示しておくべきだろう。
その上で、以前にも日記で書いたことのある、リクエストのことを話す。
依頼した絵がイメージと違ったら遠慮なく言って欲しい、ただし、どこがどう違うのか、ちゃんと伝えて欲しいのだ。
これは、実際のところ大人でも難しいことだと思う。小学生に要求するのは酷だろうか?
「まあ、わしの血を引いてることから推測すると、難しいとは思うんですが、そこはちょっとでも出来ないと、色々困る(っか、困ってきた)んで、なんとか自分のイメージとの差異を出すように突付きます」
とくそんさんは、このことで子供にそういう能力を得させようとしている。
こういう能力を身につける機会は貴重だ。その種の能力は、よほど意識して過ごすか、訓練されなければ身につくものでもないからだ。
「ま、絵は文字と種類の違う情報なんで、絵に対する違和感を的確に言葉にするのは結構むつかしいことかと。でも、一言でも違和感を言葉にできたら素晴らしいですね。苦労すると思いますけど、その扉が開くと『言葉として表現する』面白さが分かるんじゃないでしょうか」
「そう言って頂けると助かります」
「ほいでは、そろそろ落ちます。・・・お父さんは大変だなあ」
「だが、それがいい」
「ふふふ。そうですね」
ところで、twoさん本人のこと。
あとでとくそんさんから聞いた話だが、
「今日は、1つ進んだらしいですが、作ろうとしている弾幕の数が思ったより多くて、スケジュールがタイトになってる様子。口出ししてぇが我慢」
本人もがんばっているようだ。あと父親も。
このあと、永琳と輝夜さんもラフをかくことができた。
この二人はイメージつかめてないので、心配ではあるが・・・。
この日に描けたラフは、全てサーバーにアップして、URLをメールで送っておいた。
彼が、絵をみて返してくれるだろう、その返事を楽しみに待ちたい。
- by
- at 23:00
comments