2000.07.29 sat 〜 2000.07.31 mon

社会人とチャットで話しているときには滅多にないが、その昔、中学生くらいの学生さんと話しているときに、

「本屋の店長です。」

などと自己紹介すると、臆面もなく

「ええー、すごいうらやましい! 一日中マンガとか読めるんですか? いいですねー!」

と言ってくる人がいたので、思わず、

「うるせえ! 本屋が一日中マンガ読めるわけないだろう! 書店員が勤務中、満足に読めるのは、背表紙くらいのものじゃあああああっっ!!」

とこれくらいのフォントサイズで発言したら、しばらく誰も何も語らなくなってしまったことがあった。

正味一分ほど経って
「冗談ですよ、冗談」
とフォローしたが、心の中では「冗談じゃねえ」とも思っていたせいか、その後の会話にやや距離感が生まれてしまったような気がする。

学生さんの誤った認識を正そうとするときには、もう少し優しく言った方が良かったかもしれない。







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2000.07.27 thu ・ 2000.07.28 fri

騎士よ、これより、そなたに娘をさずけよう。
そして、そなたも、ともに夢を見るがいい。

妖精の女王が、いざなう。
一年以上ぶりで、「プリンセスメーカー・ゆめみる妖精」をやった。
(過去の記録こちら(990516holy)こちら(990609wed〜990610thu)を読んでおくと、いろいろ楽しめますので、とにかく読みましょう)

三度目のプリンセスメーカーである。
今度は、はじめる時の決意が違う。

いままで、あれほど熱望しながら与えることができなかった「プリンセス」という位置に、今度こそ立たせてあげたい。
私は、そう、強く思った。
今度の娘をプリンセスにできなかったら、いっそ私は腹を切る!
一年かけて固めた切腹の決意である。
その不動なる意志のまま、ゲーム時間に突入した。

3時間後。
娘は王宮の侍女になっていた。

プリンセスに必要なのは気品! とにかく気品だ! とばかりに気品値の上がるバイトや勉強、例によってドーピングなどを繰り返していたのだが、後半で出来るようになった「王宮アルバイト」に仕え尽くしつづけたためか、最終的に侍女になってしまったのだ。

気品値800(パラメータ限界値は1000)の侍女である。
「プリンセスが気品負けするぞ。絶対に」とゲームに向かって捨て台詞を浴びせるが、どうにもならなかった。



「最後に、なにか言い残すことはないか」
背後の介錯人が訪ねる。白装束をまとった私は、短刀を握る力をわずかにゆるめて、こう告げた。

「ゲノムがアニメ化(ないしCDドラマ化)することがあったら、エルエルのお母さん役は、井上喜久子さんにやってもらってくれ。・・・それだけだ」


その夜、天野家の一室で、ちいさな叫び声が聞こえた。


寝言日記・完




いえ、あの。
なんというか、すみません。
そこまで覚悟完了してませんでした。

翌日、店の攻略本コーナーの前で考える。
娘の晴れ姿を見るまでは、とにかく死んでも死にきれない。
もう一度だけ、やってみよう。


前回の娘は「ポー」と名付けた。
某宇宙刑事に敵対した宗教団体の有名な神官ではなく、「銀曜日のおとぎばなし」という、不思議と男性読者の多い少女漫画に出ていた妖精のお姫様が、そんな名前だったのだ。
「プリンセスを目指す妖精の生まれ変わり」という娘には、これ以上ない良い名前だと思う。しかしこの娘は侍女になってしまった。

そして、今回の娘につけた名前は、これである。

きくこ・いのうえ

ついにやってしまった、という感じである。
つくべき名前が、ついに命名された、という感じである。
誕生日はもちろん、あげく血液型まで同じに設定した。

ゲームスタートのボタンを押す一瞬、これで、絶対に失敗できなくなってしまったことを、自分は悟っていた。



ゲームが始まる。
ポーのときは、妙に緊張しており「私の一挙手、一投足が、娘の将来に直結しているのダ」という思いに捕らわれすぎていた。
「おとうさん、おはよう」
「おはよう、未来のプリンセスよ」
挨拶も命がけである。
ことあるごとに、娘を呼びだし、挨拶しまくっていた。いま思うと、やや義務的であったかも知れない。


あいさつ(会話)-(やさしく)を実行する。

きくこ:「えへへ、お父さんやさしー」

言われた瞬間、

ぶちん

と、心のどこかで、いきなり終わった音がした。
名前だけでこれほど親愛の情が違うとは・・・。
比較的冷静な脳の一部が驚いていたが、当の本人は第一声あたりからすでにメロメロである。

ただでさえ可愛いビジュアルに、ついている名前が最強だ。
料理教室での実習のときも、パスタを作った娘が大喜びで言う。

「できたわ! 名付けて、きくこ風スパゲティ!

「いろんな意味で喰いてええーっっっ」ゲームの前で、私は叫び悶えた。

ヤフーオークションに出品したら、20万円くらいつきそうだな、うむうむ、とひとりでほくそ笑む。親バカである。




ところで、ポーのときプリンセスになれなかった原因は、おそらく魅力値にあったと思う。

攻略本は使わずクリアがゲーマーの心意気ってもんだろう! と攻略本担当者とも思えないポリシーを持っていたのだが、今度ばかりは読んだ。それによると、プリンセスに必要な条件は「魅力」「気品」「気だて」「モラル」だった。

魅力なんざ、充分すぎるほどあって、いっそ売りたいくらいだ! と思って、何もしてこなかった親バカっぷりが敗因だったと言えよう。
何もなくても、ただ「娘である」というだけで親には魅力的にみえるのだ。
しかし、客観的で冷静といえるステータス・パラメータにおいて、たしかに貧弱な数値だったと思う。

今回の課題は、魅力値のアップにあった。これに関わるアルバイトや習い事を中心に行こう! その方針でゲームを開始する。

しかし魅力値がアップするに従って、問題も出てきた。

酒場でアルバイトをしているとき、酔っぱらいの客とこんなことがあった。
「おねえちゃん、かわゆいねえ〜。あんまりかわゆいお尻なんで、オジサンさわちゃったあ〜
かなり出来上がったオヤジがヘラヘラと笑う。娘が心底いやそうな顔をするのが分かった。

・・・ウズ、こいつの腕を切り落とせ。両方ともだ。

画面に向かって命令する。
自分でも恐ろしいくらい低い声が出た。
でも、画面では何も動かない。

「ウズーっ」
コントローラーをガチガチ叩きながら、私は激昂した。
「今まで一体なんのために貴様を生かしておいたと思っとるんじゃあーっっ!!!」

と叫んでボタンを適当に連打するがどうにもならなかった。
そのときは恥辱を噛み締めるので精一杯だったが、すぐさま行動を開始する。その日のうちに全てのスケジュールをキャンセルし、武術道場へ通わせたのだ。
武勇というか剣の腕前が上がったのを見計らい、再び酒場のバイトへ向かわせる。

すると性懲りもなく、酔っぱらいがお尻を撫でに来た。

いまだ! エプロンの内側に隠しもった台所包丁で「Vの字切り」(ボルテスVの必殺技。脳天から頭蓋骨の合わせ目(大泉門)経由で丹田あたりまで一気に剣で切り込んだ後、腸をえぐるように刃を返して、下腹部からわざわざ心臓経由で肩口へ切り抜けるという大変にエグくて残酷な剣技)だ! と期待するが、娘は難なく合気道のような技で、酔っぱらいを撃退してしまった。

どうにも拍子抜けだが、まあいい。しかし「お目付役」などと言いながら妖精・ウズの役に立たない事よ。せっかく声が椎名へきるなのに。


ところで今回、父親の職業は「引退騎士」だった。
年金がもらえるため、お金にはそれほど困らないのだが、娘は何かと倹約家に育った。

「ねえ、お父さん。私ね、ハンカチが欲しいなア。」
こういうおねだりをしてくる。
お、おまえ、ハンカチなんかで良いのか!?
他にもっと、ほら、プレステとかいいのか?
逆に心配になって聞いてみたが、良いというので、ハンカチをプレゼントした。

娘は気だても良く、本当に優しい子である。
私の誕生日にはいつもプレゼントを贈ってくれた。

あるときは、靴下をもらった。

ふと昔のことを思い出す。
公園で生活していた時代、やや年輩の浮浪者のひとりに「お前、足くさいな」と言われたことがあった。
浮浪者に足くさいと言われたときの衝撃は、浮浪者に足くさいと言われたことのある者にしか、けっして分からない。
父の不憫を知って、おまえは・・・。
何も言わない娘の思いやりに、感動する父だった。

そんな娘に
「お父さん、お願いがあるの。お小遣いがほしいんだ。ううん、ほんのちょっとだけ。大事に使うから・・・ね。」
こんなことを言われて抵抗できる人間などいるわけがない。

いいさ、お前が働いたお金なんだから、とお小遣いを渡す。
養育費が少なくて、すまないね。
今回は服も買わず、ただ節約してお金を貯めていた。このお金の全てを使って、お前を必ずや、プリンセスにしてあげよう。
そんなことを考えていた矢先に、王宮からの誘いが来た。


ああ、こんなにも早く。
そう、ショックを受けると同時に、これからがプリンセスになれるかどうかを決める正念場なのだと悟る。

いまのスケジュールが終わったら、すぐに王宮に勤めるようにしよう。
家事手伝いが、最後のスケジュールとなった。
床拭きをする娘が、急に愛おしく思えた。

私の誕生日にティーカップが送られる。
この時期の誕生日プレゼントは、なぜだか切ない。いろんな気持ちを込めて受け取る。

「20Gの出費でした。」
すかさずウズが報告する。
何を残念そうな顔して言いやがるんだ、ウズ・・・。
誕生日プレゼントの度に出費を気にするこの虫が、どうも気に障るようになったのも、この時期だ。

やがて、娘の誕生日も追ってくる。
誕生日ごとに成長していく娘に胸が締め付けられた。

そしてある年の夏、バカンス中に、ついにアレが来た
流しの行商人である。
普通の訪問販売では購入することの出来ないレアなアイテムが、このイベントでだけ買うことが出来るのだ。
この時のために貯め込んでおいたお金の粗方をつぎ込んで「キャットスーツ」を大購入した。
これは、着るだけで魅力値を+80にしてくれる反則的なコスチュームなのだ。
画像を出すとこれである。

なんというか、すげえ服だ。できれば着せたくないし、こんな姿で街とか歩かせたくないが仕方ない。
せっせと磨いてきた分も相まって、魅力値が 1000 まで跳ね上がり、一気に人類の限界を突破するようになった。

最大の課題であった、魅力値が確保できたわけである。
これなら間違いなく、プリンセスになれるだろう。
それにしても、もしそうなったら市町村の一大事である。
よし、マフィアからリムジンを借りて、パレードの準備だ!

勝利を確信したのは、最後のときまで、あと数フェーズの夏だった。




そして最後の誕生日。
厳しい剣の修行中に欲しいといっていたぬいぐるみを、プレゼントする。
さみしいときに、お前が欲しがっていたものだ。
たぶん、お前は王宮に嫁ぐことになるだろう。
寂しくないように、もっていきなさい。




そして、ゲーム時間が終わった。
王宮で何度も会った王子が、正装で我が家に訪ねてくる。

最初、それが王子だと気づかなかった娘が、真相を知って驚く。
「プロポーズを受けてくれないか」
驚いて、そして涙を流す娘。

突然。
この時になって突然に、なぜ、こんなことになってしまったのか、わからなくなってしまった。
この王子が、私から娘を奪っていく、この王子が、突然ゆるせなくなった。
なぜ、自分は娘をプリンセスになど育てたのだろう。
混乱する自分を後目に、シナリオは進んでいく。

「ホントは嬉しいの。嬉しくて、涙が・・・」

娘が涙を拭きながら、今一度、自分の夢を語る。

そうだ。そうだった。

父ならば・・・・。
父ならば、娘の成功を妨げるような愛し方はすまい。

結婚式。輝くような笑顔で王子と歩く娘を見て、少しだけ納得できたような気がした。




引退したけど、誇り高い騎士だって。
そんなお父さんが私の誇りなの。

娘の言葉が思い出された。

寝言日記用に取り込んだ画像のうち、雪玉をなげてあそぶ幼いころの写真が残った。
このときよ、永遠に続け。
そのとき、そう思っていたことを、思い出した。


スタッフクレジットが一周する。


騎士よ。これよりそなたに娘をさずけよう・・・。
そして、そなたもともに夢を見るがいい・・・。






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2000.07.24 mon 〜 2000.07.26 wed

Q:20年以上続いている、劇場用ロボットアニメといえば?

1・機動戦士ガンダム
2・ドラえもん



かなり以前のことだが、当店は小学館の書籍をたくさん売ったとかいう賞で、ドラえもんの壁掛け時計をいただいた。
直径40センチはある大きな時計で、文字盤にドラえもんの模型が仕込まれている。
毎時00分になるとこれが回転し、

「ドラえもんの、おしらせコ〜ル〜」

と大山のぶ代の、例ののんびりした絶叫が店内に響きわたる。

この壁掛け時計は、児童書のコーナーに設置してあるのだが、お子様の注目を浴びており、けっこう好評だ。
従業員も、このコールで、お昼の時間を知ったり、退勤時間を知ったり、残業で朝の7時を回ったことを知る。

ところでその大山のぶ代さんだが、さすがに20年もやっているだけあって、すでに60歳を越えているらしいということを最近知った。色々調べたが生年が不明なので、くわしい年齢は分からない。
他のキャラクターも同様に、そうとうな年齢を重ねているはずである。

ある種の声優業は、まさに不老不死との戦いだ。

「ねえねえ、なんか用事あった?」
今日もドラえもんが、時計から呼びかける。
しばし本から顔を上げ、ドラえもんを見つめる子供達。
20年前、あの子達と同じくらいの年頃に、私もアニメのドラえもんと出会った。
今と同じ声のドラえもんに。
これは、凄いことだと思う。







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2000.07.22 sat ・ 2000.07.23 holy

なぜかマグマ大使の笛をもらった。
未塗装だが、ちゃんとそっくりな音がする精巧な模型だ。
これをくれたパートさんは、マグマ大使のことを良く知らないと言う。

「あの、怒ると顔が変わるやつ?」

大魔人と混乱しているようだ。
大魔人はガメラと親戚なんだよ、とついディープなことを言ってしまい「へー」と本気にされる。製作会社が同じ「大映」だという意味なのだが、真意は通じていない。ネタがマニアックすぎたのだろうか。そもそもどういう運命の巡り合わせとあやまちと交配が発生すれば、埴輪と亀が氏族血縁になるのか。

「でも、ガメラもよくわかりません」
「ガメラって、良い方? 悪い方?」
近くで聞いていた別のパートさんが参加してくる。が、この人もわかってねえ。
「あ、でも知ってる。ガメラって、中に人が乗れるんでしょ?」

「てめえら、それ以上ガメラを愚弄するんじゃねえーっっっ!!!」

たまらず吠えた。

「口から火が出て暑くないの? とか、回転して飛行するけど目は回らないの? とかなぜ血は緑なのに眼は赤く血走っているの? とか、ガメラの世界には亀という生物はいないんだよね設定上、とか、ガメラはものすごくナマグサいとか、旧ガメラで「ぐわめらあ〜、ぐわんばってエ〜」と叫んでいた外国人の女の子って役の割にルックスいまいちとか、馬鹿にするなら、そういうマニアックな攻撃をしてくれ!!!」

一気にまくしたてると、パートさんは引いていた。

男30歳をこえると、さまざまなところでジェネレーションギャップを感じるものだ。



余談。
よくできているなあと感心しながら、マグマ大使の笛を吹いてみた。
「ぴっぴろぴーぴっぴろぴーぴっぴろ・・・」
「店長、三回吹くとマグマ大使が来ちゃいますよ。ほら、あの変形ギミック不明のロケットで」
「なんで、ガメラとメカゴジラの区別が付かない癖に、そう言うことは知ってるんだ・・・」






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2000.07.20 thu ・ 2000.07.21 fri

愛する、とはまず大概、関心を持つところからはじまっている。

我々は、誰かを好きになれば、その人のことを、もっと知りたいと思うようになるだろう。
それが作家であれば、全ての作品を知りたいと思うし、身近な人であれば、何を好み、なにを考えているのか、知りたくなるものだと思う。

私も井上喜久子さんにハマったときには、その人の内面を知りたくて、手にはいるだけのCDを探し歩いたし、写真集などの出版物も全て取り寄せようとした。雑誌に記事が載っていれば買い「井上喜久子」という同姓同名ながら全くの別人の書いた、声優・井上喜久子とは100%関係のないスカートのデザインの本を、なぜか買ってしまったこともある。その昔、綾波レイに死ぬほどハマった友人が、何故か「駆逐艦綾波」の資料本を買って、それでも後悔していないどころか、自嘲気味ながら満足感すらあったとゆー心情に少しだけ似たような行動だった。

この人のことを、もっと知りたい。
マニアの愛情は、ここからはじまる。

「グッズを集めるようになったらマニア」と言われるが、それらグッズのコレクションや、好きな作品の詳細なデータベースなどは、「こんなに愛している」という愛情の表現なのだと思う。非常に内向きではあるが。


マニアであること自体は、私は悪くないと思う。それも愛情なのだから。

しかし、いくら愛情が高じても、対象への愛し方というのはある。

その愛が、どれほど情熱的で激しく、抑えようのないものであったとしても、
その愛が、真実の愛か、偽りの愛かは、
愛の動機が私的であるか公的であるかによるのだ。

行いの恥ずかしいマニアは最低だ、と昔の日記に書いたことがある。
それは、激しいようで、偽りの愛だからだ。
その先には、破滅しか待っていない。





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2000.07.15 sat 〜 2000.07.19 wed

不思議な話だが、書店にいると便意をもよおす、という話をよく聞く。
人体の不思議を雑学っぽく書いた本にも、そういう事実が紹介されていた。しかし、科学的な根拠はないらしい。
ウソかホントか、便秘になったら本屋でしばらく立ち読みなどしてみる、という人もいるそうだ。

ところで、書店員は大丈夫である。
一日中本屋にいても、べつに野別幕無しトイレに通っているわけでもない。身体が慣れてしまっているのだろう。
だが、その「便意」に、我々書店員が悩まされることは、時々ある。


あれは、去年のクリスマスのことだった。
銀杏を腐らせたような臭いが、ふうわりと店内に漂う。

「なにか変な臭いがするなあ」と気にしていると、社員のひとりがバタバタと走ってバケツやティッシュを運んでいった。自分も遅れて駆けつける。

「うッ」
はたしてそれは、大便であった。
トイレがある店なのだが、そこまでたどりつく前に力つきたのか、店の床にじかに作品が製造されている。
一カ所ではなく、10メートルちかい通路に点々とその作品群は残されていた。

「こ、これは・・・」
走るスピードそのままに爆撃されたみたいですね」
清掃を手伝うアルバイトが、呟くように言う。
「こどものしわざ・・・だろうなあ」
「大人がやったとは考えたくないですね」
「悪質な営業妨害かも。クリスマスだし」
「メリー・クリスマス・・・」
「メリー・クリスマス・・・」
「クリスマスだねえ」
「クリスマスですねえ」
「営業妨害の線は無いとして、お母さんは気がつかなかったのかな」
「申し出るのが恥ずかしかったんじゃないですかねえ」
「前の店で、売場でおもらしした子がいたけど、お母さんはちゃんと謝って掃除も手伝っていってくれたぞ。」
「うんこだけにヤケクソだったんでしょう」

「汚いオチで綺麗にしめるなーっっ」(安倍先生×糞先生)


不思議な話だが、人は書店にいると便意をもよおす。
まだ小さいお子様をお連れの方で、書店に入店される際は、トイレをすましてからの来店をお勧めしたい。

我々も
「お母さーん、おたくの息子さんが昨日の昼御飯を落としていきましたよー」
などと店内で叫びたくないものだ。







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2000.07.11 tue 〜 2000.07.14 fri

当店では、レジでの接客の際に「ございます、いたします」という言葉をよく使う。

「お会計、◯◯◯◯円でございます」
「◯◯◯◯円おあずかりいたします」

丁寧な言葉を使うのは、本を愛するお客様に対する礼儀だ。
数ある書店の中から、当店を選んでくれたことへの感謝の気持ちでもある。

深夜のコンビニにいるニセ木村拓也が床の汚れを眺めながら「らっしゃいあせー」と呟くような接客とは明らかに異なるものでありたい。

値段が変わるわけではないが、丁寧な接客をされると、なんとなく、いい商品を買ったような気分になる。
法律のせいで書籍の値段は安くできないので、せめて、いい気分をサービスしたいものだ。


ところで、お客様に礼儀正しく接するのは、サービスや社会通念だけによるものではない。
我々書店員には、むしろ必要に迫られてのことである。

本というのは、ときに人の心を、強くつかむ。
ある本の中で語られている内容が、自分が大切にしている気持ちを代弁してくれるものであったとき、その本は、その人の胸の中に入ってしまうのだ。そのとき本は、その人にとって「実体化した心」と同じ扱いにすらなる。

お客様は、書店で本を手に取り、その本に、激しく自分の心を重ね合わせるかも知れない。
いまレジに置かれている本は、そうして持ってきた本かもしれないのだ。
レジに立つ書店員である我々は、それを決して軽く扱ってはならない。間違っても、馬鹿にするような態度をとってはならない。

自分のすごく愛しているもの、恋人でも親でも友人でも好きな作家でも作品でもいい、それらをわずかでも馬鹿にされたとき、我々は激しく憤るだろう。

私も、高校の頃に愛読していた「ウルフガイ」という小説を、担任の教師に「なんだそりゃ、狼男の話か?」と笑われた時には、両手の指が彼の首のサイズを測るようにピクピクしたのを憶えている。

吉田拓郎が好きだった頃「俺が愛した馬鹿」というタイトルのレコード(時代を感じるな・・・)を貸しレコード屋(これも・・・)のレジへ持っていったとき、そのレコードを見た店員に、目の前で笑われたことがあったが、その時には「この店には二度と来まい」と誓った上に「潰れろ」と念じたら一年ほどして花屋に変わっていたという例もある。

商品を馬鹿にされたお客様は、それを愛する心をも馬鹿にされたわけなので、とても怒るのだ。

特に馬鹿にしたわけでなくとも、お客様は怒るときがある。
ほんの少しの無礼が、お客様の愛を引っ掻くのだ。
心の中だけで憤り、二度と店に来なくなる人もいれば、その場で怒り、激昂する人もいる。
それももっともなことだと思う。



どんな人生を歩んできた人なのか、我々には分からない。
だが、その本は、憤るに値する、お客様の愛した何かの代身なのだろう。

それは子供への愛情なのかも知れない。
死んだ人への想いなのかも知れない。

そう、

それはすでに、本ではない。

お客様が何かを愛したその気持ちの実体なのだ。

「たかが本」だと思ってはいけない。




我々は、本を愛し、そして人を愛することを目指そう。

それは、とても、難しいことだけれども。










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2000.07.09 holy ・ 2000.07.10 mon

私を含む、二階の90キロオーバーズの三人は、なんとなく人柄も似ている。
今更だがプライバシー保護のため、個人名を表記できないので、とりいそぎガイア、マッシュ、オルテガ、と認定呼称しよう。

先回は、いろいろ非道いことを書いたので、ちゃんと紹介しておこうと思う。
社員のマッシュは、大変な仕事でも嫌な顔ひとつせず、むしろ自分から挑戦していく男だ。とても頼りになる。
アルバイトのオルテガは、苦学生なのにそういった疲れを見せない男であり、温厚でとても良い人柄の持ち主だ。
そして私、店長のガイアは、気はおかしくてきなこ餅 気は優しくて力持ち、といったところだろう。

三人で縦列に並んで歩いていると、ジェットストリーム・アタックな気分である。
なぜか三人ともガンダマーなので、もし、いま目の前にRX-78-2やマチルダ中尉のミデアが出てきても、それなりの行動がとれそうな気がする。先頭のガイアは踏み台にされないように用心だ。


まあ、それはともかく。
どこの会社でもそうだと思うが、アルバイトがミスしたときなどの脅し文句が色々ある。
前の前の店にいた頃には、寝言日記読者も多かったし、現在の店舗でも浸透しつつあるため
「あんまり愉快な失敗すると、日記に書いて世界に発信するゾ!」
と脅していた。
ただこれは喜ぶ人もいたので、あまり脅しにならない。

最近開発した脅し文句はこれである。
「三人で囲んで笑いながらグルグルまわるゾ〜。そしてその時の様子を脚色の上で日記化して結局世界に発信するゾ〜」
いわゆる筋肉熱地獄(「ああっ女神さまっ」より)である。(訂正:筋肉→贅肉)

文具担当者など、精神的な傷にすらなっているようなので、とてもよく効く。
それ以外の皆さんも、大変な怖がりようなので、効果絶大だ。
だが、あまり頻繁に使用すると自尊心が痛むことと、普段から人が近づかなくなるのが、ちょっと辛い気もする。

この技が有効であるために、マッシュとオルテガにも、末永く重モビルスーツの名に恥じないスーパーヘビーウエイトを維持して欲しいものだ。

ところが、先日、マッシュが冬までに80キロまで減量するという宣言を出した。

そんな馬鹿な! おまえ100までわしゃ99まで(注:キログラム)と誓い合った二人の約束はどうなる。

黒い三連星に崩壊の兆しが・・・!? 






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2000.07.07 fri ・ 2000.07.08 sat

現在、私を含めて、体重が90キロをオーバーしている社員が、当店には三人いる。
そして最近、今度はアルバイトで95キロの男が入った。
なんというか、レジが狭苦しくて、いろいろたまらん。

従業員は、基本的にエプロンを着用するのだが、我々がそれを着用すると、もう、パッツンパッツンで、脇腹の肉に布地が食い込み、ものすげえボディコンシャスな着こなしになってしまうため、仕方が無くお裁縫道具を持ち出してエプロンを改造、あるいは着用を断念するなどしている。

ところで、担当分野の関係で、二階のレジカウンターに、90キロ台の三人が常駐することがたまにある。
レジ内の平均体重が跳ね上がる瞬間である。三人で280キロ強。40キロ台の女性なら、およそ六人分だ。

そして、二階のレジは狭い。潜水艦艦内の通路に比べればちょっとマシという狭さだ。
そこに90キロの男三人がひしめき合っている。
配置が悪いと、たまに身動きがとれない。

マンガだ。

マンガのような現実である。

汗ばむ肉体がみっちり詰まったレジ内「Oops!」「Oops!」「Ooooooooops!」と三人がうめき声を上げて脱出を試みるが、お互いの腹がつかえて思うように動けない。その様子を直視した文具担当者が「いやぁーっっ!!」と頭を抱えて春エヴァのアスカみたく現実逃避型の悲鳴を上げているのが、おニクの壁の向こうから聞こえてくる。文具担当者は逃走した。

(一部脚色ありますが、おおむね真実です)


薄れゆく意識の中、あるパートさんが、ぽつりと言った一言を思い出す。
「最近、体重90キロってきいても、何とも思わなくなってきました」
それまでは、やはり90キロというと、ギョッとすることがあったのだろう。
作戦成功、ああ、いやいや、まあ、人間は何にでも慣れる生き物だ。

そういえば、自分の体重が89.5キロまでは、それほど驚かなかったが、90キロという表示(うちの体重計はデジタル表示式)をみたときには、正直、驚いたものだ。
大台というのは、数字に迫力が有るなあ、と感心する。


なんとかレジから脱出した我々は、台車に乗せた荷物を一階に運ぶため、エレベーターに向かった。
当店には荷物用のエレベーターがあって、700キロまでは載せられることになっている。
人数制限は書いていないが、まあ、12人くらいだろう。
これで荷物を運搬しているときに、私はいつも思う。

俺達なら、8人で警告ブザーを鳴らせるぜ!

意気込んで自慢してみたが、誰ものってこなかった。

「店長、なんでそこまで開き直っていられるんですか」
まだ開き直れないアルバイトが、身体を揺すって言うのを背中で聞く。
「君も、もう少し年齢を重ねればわかるさ」
低い落ち着いた声で、私は彼を諭した。

自動開閉するエレベーターのスライドドアを一瞥し、我々は荷物を運び出す。
人を笑わせるときには、捨て身にならねばならないときもあるのさ、と口の中だけで私は呟いた。

このエレベーターを人間の力だけで動作警告させることを、私は密かに夢みている。






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2000.07.05 wed ・ 2000.07.06 thu

「宇宙戦艦ヤマト・遙かなる星イスカンダル」のゲームをクリアした。
最初はどうなることかと思ったが、意外に早くクリアできた思う。

「宇宙戦艦ヤマト」のアニメ放映が26年も前なので、当時ヤマトについて知らなかったことなどを、理解しなおすことができたという感じがする。
実際、ゲーム中の丁寧な説明や、プレイがきっかけで読んだ、原作、その解説、設定資料集、劇場版「宇宙戦艦ヤマト」のビデオなどで、漠然とした疑問であったことが、いくつか解消された。

「イスカンダル」とは、インドの言葉で「アレキサンダー大王」のことであるとか、当初、ヤマトはノアの箱船計画の一環として開発、つまりもとは、移民船だったなど、知らなかった事情も色々わかって面白い。
波動エンジンの設計図の到着後、すぐにヤマトが完成したのを不思議に思っていたが、移民船としての建造は進んでいたので、エンジンの設計図だけ後から来ても間にあったんだな、と謎が解ける。

物語のベースが「西遊記」であることも、原作の解説を読んで知った。世は乱れ、救いをもたらすありがたいお経(コスモクリーナー)を得るために、はるか天竺(イスカンダル)を目指す・・・なるほど、ヤマトである。

原作とアニメ(テレビ・劇場板)との一番の違いは、ハーロックの登場である。その正体は、死んだと思われていた古代守(古代進の兄)であった。乗っている船はアルカディア号ではなく、なんとなくデスシャドウ号に近い。一度だけ、航海中のヤマトを助けるエピソードがある。別れ際、沖田が通信内容を指示する。

「「死ぬな。」そうハーロックに伝えろ。奴にはそれでわかる」

ヤマトを見送るハーロックが、海賊がしない敬礼をし、黙して応える。
こんなエピソードがあったのかと驚いた。アニメの方では、ガミラスに捕まり本星に送られる途中、艦が難破し、イスカンダルで保護されたことになっている。
メディアによってストーリーが変わるといえば、小説版では、もう地球に戻っても、間に合わない、それでも地球に帰る・・・という救われないラストだったと、こちらも相当なヤマトファンであるロメオさんに聞いた。「世界大戦争」みたいな終わり方だ。

アニメで疑問に思っていた、いきなりワープばかりが使えない理由なども、ゲーム中できちんと説明されており、「イスカンダルまでワープだけで行けばいいじゃん」という幼い突っ込みにも対応している。
ワープとは、超光速で吹っ飛んでいく航行法であるため、航路上に小惑星帯や宇宙塵密度の濃いエリアがある場合は、艦隊に大きな破損が起こる可能性がある。それゆえ、航路が確保できる場合以外、ワープは危険なのだ。イスカンダルからの帰り道が連続ワープで早かったのは、行きの道中で不明だった宇宙の航路データが詳細に観測されたからであろう。

しかし、こればかりは何とも説明が付かないのが、ヤマトの破損個所修理能力だ。

もはや、無限の修復力をもった愛で動く戦艦である。

ゴワッパー5のゴーダムのように、艦内に部品の生産工場を持っているのだろうと思うが、船底のほとんどを吹き飛ばされたドメル特攻のダメージが数日で修復されたり、ガミラスの有機王水の海で解け落ちた第三艦橋が、イスカンダルを出るときにはすでに元通りになっていたり、ついさっき大爆発した砲塔が、いつの間にか何事もなかったかのように砲撃を再開するなど、尋常ならざる修理スピードである。

ゲームでは、現実的な解釈で様々な設定が定められていたが、これだけは何ともならなかったようだ。(資源採掘のための惑星探査イベントはあったが)
シミュレーションゲームは、ふつう多対多で、ユニットの潰し合いが戦闘の本質であろうと思う。しかしヤマトでは単艦で敵地に乗り込んでの戦闘だ。この異常性をフォローする設定は、どうしようもなかったのかもしれない。

ところで、アニメのヤマトを観ていると、あらためて、ナデシコ(ヤマトの中でうる星やつら的演出)やナディア(ニューノーチラス・エルトリウムの描写)での様々なパロディの原典がここにあることが分かる。
ヤマトを知らない人は、それら演出やセリフ回しを、オリジナルとして、面白く観るのだろう。ゲキガンガーも、そうかもしれない。

ただ、船を舞台にした物語(イデオンも、ガンダムそうだし、ナデシコやナディアもそうだろう)をざっと見渡してみても、ヤマトほど生命感を感じる船はなかった。
ヤマト自体がキャラクターとして生きているのを感じる。これだけは、どこも相続できていないと思うが、どうか。

ところで、何よりもゲームで発見があったのが、主題歌の意味だった。
ゲームに感情移入する性格なものだから、プレイ中に、使命感のようなものを感じることがある。
気分的にはヤマトの乗組員なので、重いものを背負った航海だという感覚が、プレイヤーの自分にもあった。
そのせいで、主題歌(ゲーム起動時に毎回流れる)を聴いたとき、真剣に感動してしまう。

さらば、地球よ、なのである。
運命背負い、いま旅立つのである。
かならずここへ、帰ってくる、なのである。
そして、手をふる人に、笑顔で応えるのである!

ひとつひとつのフレーズが、すごく重くて感動的だった。
25年前から聴いていた歌だが、ここまできてはじめて感動したのは、ゲームによる感情移入の賜物であろう。


このゲームは、いまのCGやアニメの技術で、ヤマトというアニメをゲームとしてよみがえらせたものであると思う。
CGで描かれるヤマトやデスラー艦、そして冥王星海戦の、異常に説得力のある戦闘シーンは見事だった。
ムービーシーン自体が少ないが、人物は美しく隙無く描かれている。
声優さんも、20年以上前に演じた役を、いまの年齢でも同じように演じている。その力量の素晴らしさに驚く。
ただ、アニメ、ゲームの声優対照表をどこかのHPで見たのだが、アニメの方の名前の後に(故人)という注意がズラズラつくのに時代を感じた。
エピソードの数は、劇場版以上、テレビ版以下だが、けっこう細かく描かれており、ゲームとしてのやりごたえはある。

だが、個人の好みが基準なのだが「感動」という点では、どうしても、劇場板の方に軍配が上がる。
沖田艦長の最期などは、どちらも泣いたが、やはり劇場板の方が好きだ。涙の出方が違う。
スターシアが古代守に別れを告げるシーンでの「愛してるわ・・・」の一言の重さは、絶対に劇場板の方が上だった。

ゲーム性より、ドラマを愛する方なので、すでに感動を与えてくれた劇場版をひいきにしてしまうが、「宇宙戦艦ヤマト・遙かなる星イスカンダル」は、ヤマトを知る者なら、ゲームとしてかなり楽しめる。
もちろんゲームシステム自体などに不満はあるが、それでもこのゲームは、とても面白かった。

その面白さがあったから、期待して「さらば宇宙戦艦ヤマト」をはじめられるのである。






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2000.07.03 mon ・ 2000.07.04 tue

自分に厳しく、ひとには優しい。
立派な人の条件である。こういう人を、人格者と呼んで差し支えないだろう。

だが、これはある意味で矛盾している。
同じ正義が、自分と他人で、適用の方向が違うのだ。
死んでも万引きはしないと自分に戒めるなら、他人がやったら殺してしまうはずである。
それはちょっと人格者といえない。恐いし。

この相矛盾する人格が生まれるのは、

悪いことは悪いと、ハッキリそして厳しく指導する父と、

何があっても優しく包みこみ、許し、愛してくれる母の、

両方の存在があってこそだと思う。
その条件なくして、自然発生する人格ではないと思うがどうだろうか。

親子連れのお客様を見ていて、ふとそんなことを考えた。






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2000.07.01 sat ・ 2000.07.02 holy

まだパフォーマとの接続はどうにもならないが、とりあえずインターネット設定はできたので、G4で描いたCGも、ホームページに載せることができるようになった。
それにしても、さすがはG4である。グラフィック系ソフトの操作感は抜群だ。

よし、では数年前のスパコンに匹敵するという性能と、現在の周辺機器環境を最大限に生かして、ひとつハイ・グレードなCGでも描くか!








ハイ・グレードCG
仮面ライダーV3


マウス一発描きである。
ADB時代に購入したタブレットは、USB端子には接続できなかった。
現在の周辺機器環境(ていうかマウスしかありません)では、これが限界である。
そしてインテュオス(USB端子対応のペンタブレット)を買う予算は、すでに再来月の自由費に食い込みつつあった。






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