遠い海、遠い大地

sky high

(2001.09.04 tue)




朝早くの、ターポンの中。
海を見下ろせる窓がならぶこの部屋は、完全な防音がされている。

自分の足の裏からする、した、した、という音以外なにも聞こえない。
静寂と空間は内省をうながす、と言ったのは誰だったろうか。

ふと足をとめて、壁の窓枠に腰掛ける。
おそろしく分厚いガラスから見える海と大地は、あまりにも距離がありすぎるため、人間の営みを視認することが出来ない。
ただ、いくつもの国にまたがる巨大であろう山脈の影や、毛細血管のように走り、ときおり太陽光を反射する黄金色の河川、そして硬くギザギザに切り取られた細工のような海岸線が、ごくゆっくりと眼下を流れていく。

この遠い眼下の大地に生きる者のことを思う。
このペンダントをくれた、あの先生は、どんな世界に生きているのだろうか。

私の目には、人間の文化は小さすぎて視認できない。
まるで目に見えない細菌の活動のようだ。


それにしても、この視点は、人のものではない。
あの遠い大地で人間が生きているなんて、信じられなくなってくる。



製作環境:PowerMac G4 450・WACOM FAVO・Painter4.0・PhotoDeluxe1.0

初登場のとき、胸のペンダントのマークから、すでに子海石先生とのつながりが囁かれていたアルファー室長さんです。
ターポンの、あの窓が並んだ部屋を描いてみました。

このムラサキ色は多分、実際にターポンとは違い、本当は先の「朝の静謐」のように緑色の方がイメージに合うような気がします。どこかのHPのイラストにもあったような気がしますし。

窓から見える光景は、スペースシャトルから撮影された地球の風景写真を参考にしました。
写真集を持っているのですが(これはもちろん衛星軌道でありターポンとは違うのですが)上記のような感慨がありました。たしかにそこで撮影された現実の風景なのに、このスケールで世界を見、そのサイズを実感することは、想像では難しいです。

でも、アルファー室長たちは、そんななかで生活しているのでしょう。アストロノーツへの憧憬に似た気持ちを、私はターポンの乗組員に感じます。

しかし、室長の絵っていうと、朝のターポン内っていう、なんかこのパターンばっかですな。




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