2007.04.01 A 「残金」2007年01月24日ごろの事情



今月、あと5000円。


夫婦あわせて。



家賃や保険などの分はすでに済んでいるので、必要なのは食費とガソリン代と急な出費への備えだけ。

いや、それにしても自由に使えるお金があと5000円しかないっていう状況がすごい。
そして、二人でそれを笑っていられるのもすごい。

費やしたお金の使い道に、後悔がないからだ。
幸せであることは、収入や財産とはあまり関係ないのが良くわかる。







ところでメールフォームを作りました。このあまり意味のないボタンをおすとそっち(入力用のページ)へ飛びますので、お気軽に感想などお送りください。

あと、web拍手を設置してみました。位置的にはメールフォームと大差ないので、しばらく併用して、こっちに切り替えようかと思います。



2007.04.01 B 「電話」2007年01月24日ごろの事情


前職の書店に、本の在庫を探してもらおうと思い電話をした。
しばらくコールが続いた後に





会社のナンバー2的位置(退職当時)の社員が電話に出て、本を探してくださった。





あいかわらず、忙しいようだ・・・。








ところでメールフォームを作りました。このあまり意味のないボタンをおすとそっち(入力用のページ)へ飛びますので、お気軽に感想などお送りください。

あと、web拍手を設置してみました。位置的にはメールフォームと大差ないので、しばらく併用して、こっちに切り替えようかと思います。




2007.04.02 「酒の悪魔」


飲酒をしない者として、客観的に。

酒は百薬の長であるとか、美味いとか、緊張をほぐしてくれるとか、自分を解放させてくれるとか、いろいろよく言われる側面もあるが、同時に
悪魔の水でもある。

酒には、腹を立てさせる成分が入っている。
酒には、人を淫乱にさせる成分が入っている。
酒には、他人のことなどどうでもいいと思わせる成分が入っている。

酒でも飲まないとやってられないくらいつらい環境にある人か、これらを含んでも完璧に自己管理ができる人以外には、酒を飲んではいけないのと思う。

悪魔が仕事をするのに、あれほどいい道具はない。
これに人生をぶち壊されたひとが、たくさんいる。

これによって、あるいは、これを飲んだ悪魔の手先によって。








web拍手です。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.03 「検診」2007年01月22日ごろのお話


女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 

実際には、まだはっきりわからないらしい。
超音波とかエコーで撮影しても、男の子だったら「ついてる」から判然とするんだけど、女の子であると断定できるのはよほど角度が良くないと無理みたいだ。

でもとりあえず、女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子! 女の子!!!!








web拍手です。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.04 「ゆきこさんの事故の話」


ゆきこさんは、運転免許は結構以前に取得したものの、実際に運転するようになってからは一年たってない。

初心者もいいとこである。
なので、うちのネイキッドに乗り始めてからの数ヶ月間には、よく事故をした。

幸いどれも大事にはいたらない事故だったが、それでも三カ所ぶつけている。
駐車場での切り返しの目測があやふやで、バンパーを建物にこすったり、ほんのコツンとだけ追突したり(結局、保険は使わなかった)、バックで駐車場にいれるとき、車止めの位置を見間違えて壁にぶつかってしまったり。

さすがのゆきこさんも、
気の毒なくらい凹んでいた。
事故は誰でも、ひどく凹むものだ。

分かっていても、ぶつけてしまうのだろう。車体感覚に慣れていないのもそうだが、車をどう扱っていいのかよくわからないらしい。

ひとしきり運転上の注意を説明したり、実際に何度もバック駐車の練習をさせたりした。
そして最後に、
このネイキッドを手に入れるまでのいきさつ(「No Life Spirit」 → new)を、読んでもらってみた。





不思議なもので、ほぼ一ヶ月間に三度もしていた事故を、彼女は以来ピタリと起こさなくなった。
そして

「ちょっと、はっちゃんの御飯によりますねー」

彼女と私は、そう我が家の愛車を呼んでいる。


「○○してはいけない」という義務も責任も使命も、
そこに愛着があってこそ長く果たせるのだと思う。






いまのところのうちの子、ダイハツ家のネイキッド:初音ちゃん VisualImage Ver.2.0

左手にもってるのは、パンク修理キット。
ネイキッドには、スペアタイヤを積むスペースが無いかわりに、修理キットが入っているのだ。






web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.05 「二人暮らしの感覚」


飯がうまくなった。
感覚から一枚の薄膜が取れたような、そんな感じで味覚が変化した。
不思議なほど、なにを食べても美味い。


二人で、いろんなものを食べている。
二人で、いつも行動していて、そして目についた美味そうなもの、興味を引かれたものをわりと無差別に食べている。

国道沿いで見かけた
「チーズケーキマニアックス」というケーキショップに飛び込んで、いくつかケーキを買ってみたらコレが恐ろしく美味くて驚き、調べたら県内で五指に入る店で納得したり、名古屋が本家だが岐阜もかなり過当競争になってるモーニングを毎週一件づつ食べ歩いたり、「ベトコンラーメンのベトコンってどういう意味?」「ベトナム兵だろうな」「ああそれでベトコン」「あそこで麺をゆでてるのはきっと帰還兵なんだろう」「いろいろ大変な過去があったでしょうね」「この店の運転資金もおそらく軍事恩給なのだろうな」「ベトナム戦争の帰還兵って、いくらくらいもらえるんですか」「そうだな、ええと、いいや、一杯食って店の人に金額を聞いてみよう」単に「ベトコン=ベストコンディション」の略だったことがわかった瞬間に二人でしたものすごい落胆を俺たちは一生忘れない。いっそのことその方向で社史を捏造したらどうかと要求しようとしてゆきこさんに止められた。あと、いつも電気が煌々とついていて明らかに開店中なのにまったく客の車がとまっておらず、この店の運営費とかそれ以前に電気代はどこから捻出されているのかと心配な近所のパチンコ屋の帳簿をこころから不思議に思ったり、その前を車で通るたびに中では実は何が行われているのか議論したり、ケンプファーつくってるんじゃねえかなあ、という意見がやはりゆきこさんにはまだ通用しなかったり、ためしに入口までこっそり忍び込んでみたり、隣のハンバーグレストランに入ってランチセットをいただいてから店主にパチンコ店のことを聞き込んだり、やはり不明で「こ、これはもう探偵ナイトスクープに頼むしか・・・」という結論になったり。

二人で、気になったものがあったら、とりあえず突っ込んでいけるのが楽しい。これが最近のデートだ。
独りでいたころできなかったことを、ここで取り戻しているような感じでもある。


独りでいるとき、一人きりで外食に出ることは滅多になかった。
休日の食事は、前夜に買ったスーパーの半額弁当ばかりだった。
でも、二人だと、いろんなものを食べに行ける。

二人暮らしは、自由気ままというわけにもいかないし、行動の制約自体は多い。
だが、
おもしろそうなものを追求できる行動力は、以前に数倍する。


二人で暮らし始めてから、ちょくちょく、なにかを突破したかのような、そんな変化がある。
いつまでも、たのしい。









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.06 「いつもふたりで」


結婚以前に比べて、最近の日記に張りがなくなってきたのは、たぶん
ツッコミ役がいないからだと思う。

オフ会日記もなく、またアニメなどを極端に見なくなったため、そっちの感想のようなものもなく、私とゆきこさんだけの
「完全に二人の世界」しか日記にしてない。それだけに立体的でないのだ。非常に一次元的で拡がりがない。

そこで第三者役を設定する。
わたしとゆきこさん共通の疑似人格というとアレだ。




はっちゃんである。
その観点で、ある日の話を書いてみよう。



最近は、それはもオゆきこさんと一緒にいる。
休みの日はだいたいいつも一緒にいるくらいだ。
本当に、更新がほとんど出来ないくらいには、一緒にいる。それがいまの暮らしだ。

だが、たまにそんな休みに片方だけに用事があると、
急にすごい喪失感を憶える。



「はっちゃん、ゆきこさんはどうした」
「いや、どうしたって。あれですよ、今朝いってた看護婦さん仲間のやってるボランティアのイベントスタッフですよ」
「ん、ああ、そうか」
「そうです。朝でかけていきましたよ、お仲間の車で。関心ですよね。妊娠してても、働いて、ボランティアやって」

10分後。

カタカタカタカタカタカタカタカタ・・・。
「御主人」
カタカタカタカタカタカタカタカタ・・・。
「ああ、うん、なに」
カタカタカタカタカタカタカタカタ・・・。
「さっきから
妙なP波が響いてるんですが」
カタカタカタカタカタカタカタカタ・・・。
「ああ、ごめん」
カタカタカタカタカタカタカタカタ・・・。

5分後。

「はっちゃん」
「はい?」
「ゆきこさんはどうした」
「いや、あの、ですから」
「んん」
「ゆきこさんは、今日はボランティアのイベントにスタッフとして行っておられます」
「ん、ああ、そうか」
「あの、さっきの説明きいてました?」
「ああ、聞いてたよ。うん、聞いてた。ものすごく聞いてた」
「はあ」

2分後。

ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・。
「御主人」
ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・。
「ああ、うん、なに」
ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・。
「その
マルチプルタイタンパーみたいな貧乏揺すり止めてください」
ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・。
「ああ、ごめんごめん。ところではっちゃん、ゆきこさんは?」
ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・。
「朝からボランティアですってば」
ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・。

1分後。

「はっちゃん」
「ですからゆきこさんはきょうはぼらんてぃあいべんとのすたっふであさから」
「迎えに行くぞ」

「えっ? ええ!?」



ちょうど駐車場に到着したころだった。
スタッフ用の出入口から、ゆきこさんが姿を現した。
とりあえず、駆け出し、両手を広げて叫ぶ私。

「ゆきこさーん!」

ちゃんとつきあって、両手をひろげてくれるゆきこさん。

「拓美さーん!」

「わああ、妊婦さんが走らないで!」

慌てて突っ込むはっちゃん。


「お疲れさま」
「ありがとう。迎えに来てくれたんですか」
「うん、独りは、やっぱりイヤだな」
「うん、わたしもです」
「はいはい、じゃあ出発しますよ」

はっちゃんがゆっくりと出発する。


夕方の、背の低い街並みが山吹色になる中を、ゆったりと走る。
運転の合間に、たまに手をつなぐ。

帰って、御飯を食べよう。
もう、独りで生きていくことなんて、考えられない。









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.07 「感受性」


たとえば、空に虹や雲を見て、そこから様々なメッセージを受け取ること。
鳥や動物や虫や、そして山や木々を見て、なにかを感じ取ること。
星や月を見て、宇宙や地球に想いを馳せること。
夕焼けが胸に入って、こころがいっぱいになること。

あまり言われないことかもしれないが、それら感性は、
ふだんにどれくらい愛情を込めた生活をしているかで、豊かにもなるし、枯れもするのだと思う。

愛情と言っても、特定の人を愛することだけではなく、家族や、近所の人や、あるいは環境や、自然や、食べ物や、身のまわりの品々を大切にするような、そんな生活をしていれば、人間は、それら全てから、あたたかいメッセージを受けることができる。受けたメッセージを明確に感じ取ることができる。

感性が枯れていると思ったとき、昔の私は感動できる映画や漫画、アニメなどに没頭した。そうして枯渇を潤そうとした。
だが、それ以上に、ちょっとだけ誰かを手助けしてあげたときのほうが、顔がにやけるほどに潤ったことを憶えている。

豊かなこころや感受性は、愛することでしか復活しないのだ。








web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.08 「恋人・1」2007年1月31ごろのお話


変な話だと思うが、わたしとゆきこさんの間には
「恋人」と呼べるステータスだった時間があまり無かったと思う。

「結婚を約束した仲の良い友人」という変な状態から、婚姻届、新婚旅行、妊娠、結婚式と、ここまで経て、最近になって、
いままでに無いくらい強烈にお互いに愛着を持つようになってしまったのだ。


本当は婚姻届の前くらいにこういう期間があるのが普通かもしれない。

でも婚前交渉をせず、一緒にくらしはじめてから本格的にお互いを愛するようになった私たちは、半年そういう生活をしてきて「恋人」としか呼べないような心理状態が高まってきているのだ。

すでに夫婦であり、もうすぐ父母になろうとしている私たちだが、それでも、強く強く相手を大好きだと思う気持ちが横溢している。


赤ちゃんが産まれるまでのあと4ヶ月ほど。
その期間を惜しむほどに、わたしたちは恋人でありたいと願う。









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.11 「恋人・2」


ゆきこさんが言った。

「・・・うで、組んでもいい?」

はじめてのことだった。
誰もいない夜の駐車場。ほんの数十メートルの距離を、そうして歩きたかったという。

先の日記でも描いたが、ここにきて逆戻りというか(それでも心情的には自然な流れだと思う)「夫婦」から「恋人」へ二人の関係が変化している。
最近、急速にお互いを慕う情が高まっているようだ。

なにか恋人らしいことがしたくてしょうがない。

「うん、なにか『恋人』っぽいことがしたい。ゆきこさんは『恋人』っていうとどんなことするもんだと思う?」
「え・・・、うで組んで歩いたりとか」
「ほかには?」
「・・・思いつかない。まず腕組んで歩いてたら、次にしたいことが浮かぶと思う」
「じゃあ、今度
イヤってほど腕組んで歩こう。今度、明治村いくときそうやって歩こうな」
「ふふ。拓美さんは?」
「『恋人っぽいこと』って言ったら、代表的なのはアレだな」
「なんですか」
「波打ち際での『おーいまてよー』『捕まえてごらんなさい』『あはは』『うふふ』と追いかけっこは
超基本としてああ服装は白いワンピースで裾を軽くつまむこと推奨それとオープンカフェの狭い丸テーブルに肘をついて頬杖して一杯のドリンクをストロー二本で飲むとかもちろん向かい合ってそれとドリンクはトロピカル系ねあとバスケットケースにお弁当と食器を詰めて駅について最初に到着した適当な電車にのって知らない田舎の方へピクニックとか行き着いた先の海岸で何もしないで寄り添ってずーっと海をみてるとか・・・あ! あとアレ!」
「あー、ピクニックはいいですねえ。で、なんですか」

二人で眼鏡を買いに行くの! で、彼女のほうは『あなたが選んでくれた眼鏡でいいよ』と判断を委ねてくるんじゃよウハァ萌える! すっげえ恋人っぽい!」


「そういえば、眼鏡を新調したいっていってましたもんねー」と
ごくごく一般論で返してくるゆきこさんだが、先の「腕を組んで歩く」に満足したら、その進化発展形としての「彼の袖をつまんでうしろをちょこちょこついてくる」というのをそのうち提案してみようと思う。











web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.12 「恋人・3」


「なあ、はっちゃん」
「はい」
「正直なところ『恋人らしいことがしたい』と思ってはいても、どんなイベント行為がソレっぽいのか、よく分からんのだ」
「なるほど、こういうときは皆さんに聞いてみましょう。お二人にはもう『ふたりきり』な時間は残り少ないですしね」
「たのむ」

あちこちに聞いてみました。

「えー、友人Aさんの提案『ベタですが
膝枕はとてもいいものだと思います。オプションとして耳かきをどうぞ。必須項目ですが。 一緒におふろ入るのとかもよいです。色々洗うとかそういうのをすっ飛ばして、とりあえず髪を乾かして梳かして撫でてとかしたいだけなんですけど。』というコメントが届いてます」
「あー、
ソレもうクリアした
「じゃあ次、友人Bさんより『定番は、あれだ。何か食べる時に「○○さん、
はい、あーん(はぁと)」 「あーん(はぁと)(パクッ、もぐもぐ)」 「美味しい?(はぁと)」「おいしいよ♪ はい、今度は君の番。はい、あーん(はぁと)」 (以下エンドレス) これは楽しいですよ!とマジレス。 友達と女同士でもやってるのは内緒』だそうで」
「そりゃ
ウチの日常だ」
「そうですね。ほいじゃ次。友人Cさん
『自分で選んだ眼鏡を自分の手で恋人にかけてあげる。それは漢の夢』
「いまその準備で
『眼鏡貯金』してる」
「友人Dさん
『感情と欲望のままの行動! 』
してる。愛情と愛したい欲望のまま行動してる」
「友人Eさん『両足のあいだに女の子がおさまる感じで、
抱きしめながらテレビ見る』」
やってる
「友人Fさん『じっと見つめあって頭なでなで。
「俺のこと大好きって目を見て言って」という羞恥プレイ。大好きって言うまでほんとに許さない』」
「あー、
いつも自分から言ってるからなあ」
「いつも言ってますねえ。あと『時間がなきゃ無理ですけど、
お互いの生まれた町を二人で訪ねて思い出話。これは効きます』友人Gさんより」
「現住所はだいたい案内したし、大学時代に住んでいたところもこの間、機会があってやった。赤ちゃんうまれたら、ゆきこさんの実家を訪ねて、
そこで後半戦の予定だな」
「友人Hさん『ラブホでサービスタイムフル活用。おべんと持ち込んで
一日隔離空間。なにをするもご自由に。でもこれも時間ないと無理かー』ラブホですか」
「ああいうところは、ちょっとなあ。でもこの一日隔離空間ってのはたまにやってるぞ、
自分ちがそうだから
「友人Iさん『てのひらの大きさくらべっこ。あらためて手の小ささを実感して
「食べていい?」』」
「喰ってる。
ゆきこさんの指なんて毎日喰ってるよ」
「友人Jさん『別に足くじいたりしてなくても、家のなかとか、だれも見てない場所とかで
おんぶしてあげる。目線の高さの違いって、女の子にとって意外な驚きだと思うので』」
お姫様だっこなら・・・。いまは妊娠中なんでおんぶはちょい無理だな」
「友人Kさん『あとは
長いマフラーを二人でですね』」
「あー、それ今度の冬にやってみようかな」
「友人Lさん
『地球温暖化の原因というか、今年の冬が暑かったのは、てめえらのせいか』
「あー、たぶんうちです。すみません」
「すみません」









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.13 「春」


 すこしぬるい空気の中で、
 彼女のあたまをなでながらつぶやく。


「あなたはどうしてそんなにかわいいんだろう」


 ちょっとだけわらって彼女が言う。


「あなたが愛してくれるから」



 愛は美となって、愛に還る。









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.14「虎」2007年2月19日ごろの話


いつだったか、ゆきこさんが、彼女の命の恩人(ここでは事情は省略)に結婚したことを伝えたとき、その数日前に先方の恩人は夢をみていたのだそうだ。

夢の中で、ゆきこさんが大きな動物(たぶん
)を引っ張って洞窟の中に連れていったのだそうだ。
奥に進むと、そこにはちいさな虎の赤ちゃんがいたそうだ。

恩人さんの旦那さんによると、それは男の子が生まれる前に吉兆として見られる夢らしいとのこと。
この話を聞いたことがあったのと、以前に訪ねた仏教系霊能者にも「男の子ですね」と言われたことから、ゆきこさんのお腹のなかの子は、てっきり男の子だと思っていた。「虎」のいわれがあるので、名前に入れてもいいかもしれない。

ところが医者によると、先回に続き七ヶ月目の検診でも
「女の子だと思っていい」とのこと。
生まれてみるまでは分からないといわれるが、二回とも同じ検診結果だった。とりあえず、産婦人科の言うことを信じよう。


名前は、あるていど候補を作って置いて、生まれた日時から四柱推命で占い、多少の修正をし、決める予定。欠けている運勢を補う名前にするつもりだ。できるだけDQNな名前にしない方向性だけは守りたい。(そういう意味では、女の子に「虎」は避けておくが賢明か・・・)

とりあえず、今のところは正式な名前は候補すらない状態だ。
暫定で
「とらちゃん」と呼んでいる。









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.17 「娘」


女の子だと思っていい。

そう産婦人科の先生に(ゆきこさん経由で)いわれたそのとき、
生後1秒から満82歳で老衰で逝去するまでの娘の人生が走馬燈のように瞬間に想起された。

「あー、あの? 拓美さん?」

ものすごい
高密度な妄想で圧迫された脳が、ゆっくりと緩まる。
閉じていた目を静かに開いた。

友紀子さんに注意をしておかなければ、と思った。
もし、この子が実体で現れたら。
いますでにリアルな幻が見えてるこの娘が、ゆきこさんのお腹から出てきて目の前に立ったら。
ちっちゃな手で私の太い指を握ってくれたりしたら。
舌っ足らずな声で
「おとーさん」とか呼ばれたりしたら・・・。


「ゆきこさん」
「はい」
「わたしはきっと、もう
いまの状態を維持できなくなるだろう」
「はい?」
「控えめに見積もっても、
ヤバいクスリが完全にキマったみたいな有様になると思うから・・・だから・・・ええと、その、ごめんね?」
「いや、ごめんねじゃなくて」はっちゃんが突っ込む。
「バーチャルですらこんな有様だから、最終的にゆきこさんは、きっと
モノスゲー・オモシレーものが見られるよ。うわー人間ってこんなんなっちゃうんだーって思うくらいの」


「そう・・・ですね」

ゆきこさんの目が笑ってなかった。
お互いにだいぶ理解がすすんできたようである。


最初、男の子だと言われたとき、それでいいと思った。
自分にとって「娘」という存在は、ちょっと凶悪というか
破壊力がありすぎる。男の子で「子供」というものに慣れてからのほうが、娘を授かるのには都合がよいと考えていたほどだ。
だが、神様は、まず娘を与えてくれた。我ながら大丈夫だろうかと心配だ。

「娘は・・・すごく可愛いと思うよ」
「そうでしょうね」
「でも」

それでも分かっていることがある。一番大事なことは分かっている。

娘は二番目。

「一番はゆきこさん、あなただよ」

これは変わらない。






web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.18「観測者」


それにしても、娘が生まれるのはホントに楽しみだ。
なにが楽しみかって、そりゃ

この夫婦のありさまを、
専門的に観測してくれる存在が誕生すること。



見せつけます。

二人で過ごす時間を大切にしてきただけに、なかなか第三者にその様子を見せられなかったこの不満を、ぜーんぶ子供にぶつける予定。








web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.20 「生活の時間割り」


0445:二人同時に起床
0530:二人で神社に御参り
0630:ゆきこさん朝食準備・わたしネット
0700:朝食
0730:わたし出勤・ゆきこさん休憩後家事スタート
1000:ゆきこさん子守のボランティアに
1200:それぞれ昼食
1500:ゆきこさん帰宅後家事
1700:ゆきこさん仕事場に来て御飯作り
1800:夕食
1900:仕事おわって帰宅
1930:愛の語らい
2000:愛の語らい
2030:愛の語らい
2130:愛の語らい
2200:ウルトラマンメビウスのDVD
2230:ゆきこさん入浴・わたしネット
2330:わたし入浴
2400:二人同時に就寝

書き出してみてわかった。

どうりで絵を描いてる時間とか日記かいてる時間がないわけだ!!
あと慢性的に眠いのもなんか納得した!!


わたしのネットの時間は1時間半あるように見えて、実際には40分くらい。
メビウス観終わったら、なのはストライカーズ観る時間が発生するだろうか・・・。









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.22 「愛と知」


ゆきこさんがつくる料理は美味い。

「うん、これ美味しい」
「ありがとうございます」
「大根、味もしみてるし、面取りもちゃんとしてあって、口当たりがいいよ」
「あ・・・、これに気づいてくれるなんて思ってなかった。驚きました」
「この間のニンジンのグラッセも、ちゃんと角がとってあった」
「ひとりで食べるときは、こんな風にしませんけど」
「私も。自分で作るときは材木みたいなニンジンで平気だ」
「昔、料理してましたっけね」
「うん、だからわかる。モヤシのヒゲと豆も、ちゃんと取ってある。ちゃんと見てるよ」
「そこまで、気がついてくれるとは思いませんでした。ん、こんなの、よく知ってますねえ」

他愛のないことだが、お互いに「知識を持つ」ということの素晴らしさに、ちょっと感動する。

それもこれは、ただ図鑑や本で得て取ってあるだけの知識ではない。
誰かを愛するための知恵、そういう種類の活かし方ができる智慧だ。

モヤシのヒゲと豆を取ると、面倒だけど口当たりがぜんぜんちがうというのは、テレビの料理番組で見るともなしに聞いた内容だ。私自身は、もうそんな作業をする機会はないかもしれない。
でも、それが生きるのだ。こうして、ゆきこさんがわたしのためにしてくれたことの手間を、理解できるという形で。

知識は、誰かを愛するための智慧になる。そしてそれとともに、
誰かが自分を愛してくれることに気がつく基となる。

無知からは、いかなる情緒も発生しない。


「あなたと結婚してよかった」

「・・・その言葉が一番うれしいです」

すべての英知は、愛するために、愛されていることを分かるためにある。









web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.24 「人助け」


道路を横断しようとしていて車にひかれそうだったお婆さんを助けた。

路上駐車してるワンボックスカーのすぐ前を、左右無警戒でこちらに渡ろうとした乳母車(シルバーカーとか言うらしい)のお婆さん。対向車線にはみ出して路駐車の横を抜けようとした車が、お婆さんに気がついているのかいないのか、微妙なところだった。

反対側にいた自分は、駆けつけるにしても距離があったので、両手を大きく振って「ストップ! ストップ!」とジェスチャーしながら、とにかく車道にでる。お婆さんよりも私を先に発見し、車はスピードを落とす。その間にお婆さんをかばって一緒に渡った。

ゆきこさんと一緒に歩いているときだった。
何の迷いもなく「助けたい」と思って飛び出せたが、その感情の動機は、
「ゆきこさんの前で立派な人間でありたい」と思うそういう気持ちだったのだと思う。


彼女といっしょにいると、わたしは自然と、立派な人間でいられるらしい。


とても素敵なことだと思う。ただ、今回は明らかに交通事故を阻止可能な距離と時間があったのでよかった。だがもし、ギリギリのところで、そして自分も巻き込まれる可能性があるときも、私は飛び込むのだろうか。

あるいは、そのとき、私は思いとどまれるだろうか。
自分はもう勝手に死ねない身体なのだから、と。

人の道か、夫の道か、父の道か、自分がどこに立っているか。
ハッキリしておかなくては、いけない。







web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。



2007.04.30 「毛布」


母は昔から心臓が悪く、あまり長生きしないだろうと言われていた。
遺言や遺産の関係はとっくに整理してあるし、葬式の費用も確保してある。ある程度の年齢になると皆さん用意するようだが、黒枠(遺影)用の写真も大丈夫だ。いつ死んでも、ある程度は大丈夫な準備がしてある。

親戚がちょっと前に、自宅で突然死した。それを受けて、また新たに母が
自分用に準備したものがあった。


「検死用毛布」


何かの御礼かお返しでもらった毛布のパックに、マジックでそう書かれていた。







web拍手です(↑)。過去のイラストがランダムで出ます。









絵描きと管理天野拓美air@niu.ne.jp