2000.02.27 holy ・ 2000.02.28 mon ・ 2000.02.29 tue

この際、万引きの話で2月を終えよう。
万引きをした子のことは、親と学校と警察に連絡する。
同時に連絡がとれた場合、たいてい、いちばん早くすっ飛んでくるのが、親だ。

ある日のケースでは、万引きをした大学生の、おかあさんが身元を引き取りに来た。
やはりコミックを万引きしようとして捕まった彼は、罪を認めて、ひどく傷ついたようにうなだれている。
おかあさんは、連絡から10分もしないうちに、恐縮しきった態度で、事務所の扉を叩いた。痛々しいほどに打ちのめされた表情である。親は子供のことで、子供以上に傷つく。

しかし、わが子の前に立つと、いささかも震えていない毅然とした声で、母親は彼を叱った。
その会話から察するところ、たぶんおかあさん一人で、彼を育ててきたのだろう。
おかあさんの、強烈なビンタが、彼の頬にとぶ。母の目に、涙がにじむ。
涙声で叱りながら、繰り返し我が子の頬を張る姿を見て、私は感動していた。目の前で見ているとよく分かる。

それは、とてもとても愛のこもった、
あふれるほどの愛情に満ちた、熱い張り手だった。

本気である。
本気のビンタだ。心の底から、本気で愛していなければ、とうてい打てない一撃だったと思う。
こちらにまで、その波動がつたわってくる。この親子の姿を見ながら、感動のあまり、もらい泣きしてしまった。

彼は、このビンタの意味が分かっているだろうか。
「あれは、一生のうち、そう何度も喰えない張り手だ・・・」
謝りながら、店を出ていく彼を見つめながら、そんなことをつぶやいた。
「感謝しろよ、少年」






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2000.02.25 fri ・ 2000.02.26 sat

ちょっと前に、アメリカ版の「ゴジラ」が作られた。
最近、アメリカ版のガンダム(Gセイバー)も出来たそうである。
アメリカ人好みのガンダムが、どういうものなのか、感覚の違いを思い知らされることになるだろう。
しかし、こうして日本の作品がアメリカ人のセンスで映画化されていくのは、不思議な気がする。
日本作品の映画化がブームになって、もう、どんどんハリウッドで作られるようになったら面白い。

個人的には、スピルバーグに、ぜひ「ド根性ガエル」をつくって欲しいところだ。
もちろんアニメなんてヌルいことは言わない。やるなら実写だ。
カエルとの心の交流を描いたファンタスティックなコメディーになるのか、衣服をはじめ、最期には人間の肉体にまで融合を果たそうとする謎の両生類の恐怖を描いたホラーになるのかは、まだわからない。しかし、ガンダムもゴジラも見る気にならなかったが、これなら見てみたい気もする。

そして、これも個人的な希望だが、この際、ジョン・ランディスには「いなかっぺ大将」を映画化して欲しい。
さらに言うと天童よしみの歌った主題歌「ひとっつ、ひっとよーり、ちっからもち〜」は、ホイットニー・ヒューストンに英語で朗々と歌い上げてもらおう。これは凄い。凄すぎて見たくないくらいだ。

日本には、まだまだ映画化に耐えうる、魅惑のラインナップがそろっている。
今度のガンダムが、そういうブームの先駆けになれば、幸いだと思う。






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2000.02.23 wed ・ 2000.02.24 thu

万引きとの戦いは、小売店の宿命である。
とはいえ、家具屋でタンスを万引きする人(創竜伝より)は、そうそういないであろう。それにくらべると、商品がコミックや文具など、ちいさいものを扱う店の被害件数は深刻だ。
そこで現在は、社員以外にも私服の警備員を配置して、万引きを捕まえている。

こんな少年がいた。
みたところ20才くらいである。コミックの売場で挙動不審だったので警備員といっしょに監視し現行犯を確認、捕捉した。
走って逃げたので追い、隣家の庭で捕まえる。迷惑な話だ。事務所に連行して、すぐに警察を呼んだ。
青年と呼ぶのが馬鹿馬鹿しいので少年と呼ぼう。彼が言うには、その人生は、およそ以下の通りである。

幼少の頃は東京に住んでいて、小学生の頃、愛知県へ引っ越してきた。
15才で家出し、以後現在までおよそ丸五年間を、名古屋の公園などで寝泊まりし、やはりおよそ丸五年間、日雇いの土方仕事をして生活している。およそ丸五年間はたらいているが、何という工事会社かは知らない。今日は名古屋から歩いてきた。着ているハーフコートは、公園に捨てられていたタンスの中から拾ったもので、新品のように綺麗なのはそのせい。従ってポケットの中にある財布や、その中の各種会員証は、自分のものではないそうだ。こっそりコミックを入れたショルダーバッグは、もとは空っぽで、万引きする気満々に見えるが、ここへは立ち寄っただけで、するつもりはなかったという。

裏返った声で、うそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてください。
と繰り返し懇願する。

警察官が到着したあたりから、声のトーンが、さらに数オクターブ跳ね上がった。鶏の声によく似ている。ほとんど叫ぶようにうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてくださいうそじゃありませんほんとうですしんじてください。
と同じことを繰り返すが、はたして、それは全てウソであった。

彼は昨春大卒の就職浪人で、生まれも育ちも近所の人間だった。そして、生まれてこの方、親の金だけで生きている人間である。すべてを白状した頃には、声もすっかり低く、元に戻っていた。とにかく親も呼んで、警察署に連行することになったが、この一件に、あまりに時間がかかったことに腹がたって、私は彼に文句を言おうと思った。

君は・・・
動かない床で寝られることを幸せと感じたことがあるか。
冬の夜に、御家庭の窓から漏れる明かりを、茫然と見つめたことがあるか。
しかも気がついたら泣いていたなんてことがあるか。
閉店後のマクドナルドに忍び込み、ゴミを喰って飢えをしのいだことがあるか。
公園のベンチで臭い毛布にくるまって寝たことがあるか。
その毛布を小学生に盗まれたことがあるか。
今日もこうして、おふとんで眠れるのが嘘のようだ。
と思って感動にむせび泣いたことがあるか。
いまだに「おふとん」から「お」を抜いて呼べない自分が、ちょっと悲しかったりしたことがあるか。
とにかく、そういう経験がおまえにあるか!?
家を出て一人で生きた経験もないのに、そういう人生を、気安く語るな!
と叱りつけてやりたかったが、彼のすぐ背後にお巡りさんがいたため、万感の想いを込めた最期の一行しか言うことが出来なかった。残念である。



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2000.02.21 mon ・ 2000.02.22 tue

うちの店で万引きをした小学生が捕まった。
小学五年生の女子である。持っていた鞄にどんどん商品を詰め込み、店を出ようとしたところを、店の者が捕まえたのだ。
その量が、ちょっと半端ではなかった。
平均して300円程度の、ファンシー系文房具を33,000円相当である。
冗談ではない。
まちのついた紙袋に、溢れて収まりきらないくらいの量だ。

多分、以前に万引きに成功した経験があって、もっともっと欲しくなったのだろう。まさに子供の考え、子供の発想である。それで、今度は持参した袋にたくさん入れて、まるで野山に花を摘みに来たような感覚で、帰ろうとしたのだ。

今日、その商品を実際に持ってみて、戦慄が走った。
大人が持っても、重いと感じるほどの荷物である。これを、もって帰れると思っていたのだ、小学校五年生のこの子は。

事件があったのは、私が休みの日で、今日になって、両親が改めて謝りに来た。
この勘違いを修正するには、もう殴るしかない。
私はそう思ったが、親が一緒にいる手前、それもできなかった。

理想を言えば、万引きの現行犯で捕まえたとき、その場で殴り倒すべきだったと思う。
悪いことをしてはいけない、ということを思い知らせるには、その場でやるのが一番だ。
これは実際には傷害になるようだし、親によっては訴える人もいるそうだ。だから、普通はしない。
殴るなんて最低だ、という意見も分かる。
しかし、相手は子供だ。そしてこの場合、思いっきり勘違い、ないしは世間をなめきっている子供だ。
言って聞く状態ではない。ちょっと考えれば分かることが分からないくらい、ずれているのだ。
殴るべきだったとおもう。女の子でも。

商品は、もう販売には使えない状態だったので、全て買い取ってもらう。レジで、100個ちかくある文具を会計しながら、やはり沸々と怒りがこみ上げてきた。

300円の文具が100個。
300円といったら、大学時代の私の、二日分の食費だ。これだけあったら半年は遊んで暮らせる。

いや、そういうことではなく。
自分も含め、店の従業員が、遅くまで残業して、お客様のために用意した商品を、こうやって、しかもなめきった態度で持っていこうとしたことが、どうしても許せなかった。
殴るときは、怒りの感情にまかせてはいけない。それをやると双方で恨みになる。だが、怒りがどうしても抑えきれなくて、今日は、逆に殴ることが出来なかった。

これだけのことをやったのだ。
平手ででも、殴らなければ、筋が通らない。

目が覚めていないような目つきの、その少女と、ひたすらに謝る真摯な両親を見ながら、その場は許さざるをえない自分が情けなかった。




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2000.02.19 sat ・ 2000.02.20 holy

天野拓美という名前は、実はハンドルネームである。
はずかしながら自分でつけたものだ。
はじめてチャットにはいるとき、別のハンドルネームも考えたが、以前にもペンネームとして使っていた「天野拓美」で入った。以後も定着している。
この名前は、人体を描くときなどに、その由来を思い出させてくれる。

人体の美は、すでに先回の日記で一部紹介したように、バランスなどの原則によって完成されている。人体を描くとき、私はその原則を展開し、写すだけだ。

もちろん、絵を描くきっかけは、何らかのドラマを思いついたときである。
だが、そこに人間を描こうとするとき、デッサンなどと苦闘する際、人体を美しく完成させようと思うとき、そのバランスが、すでに天によって完成されているのを感じる。
偉大なデザイナー、設計者、そして美術家でもある神様によって。絵描きは、それに近づこうとするだけだ。

自分が絵を描くという行為は、ただ自分に与えられた、わずかな才能をもって、莫大なる創力に満ちた「天のものなる美」の一部を、拓本のように写すに過ぎない。「天野拓美」は、それを思い知ってつけた名だ。

良い絵が描けたな、と思うとき、名前の由来を思い出しては、傲慢になるのを戒めている。
まだ、とても足りない。生涯に一枚でも、その名のとおりの絵を描きたいものだ。





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2000.02.09 wed 〜 2000.02.18 fri (10日分)

人生いろいろなことがあるものである。
いま、この時にも、ある者は病や事故で死に直面し、またある者は愛しい人と、愛を語り合っているかも知れない。そして、我々がいまこうして、のんきにネットなどやっているさなかにも、それぞれの民族の命運を賭けての戦争が行われているかも知れないのだ。
それに比べれば、日記が10日ストップすることなど、どれほどのことであろう。

・・・・。
すみません。ごめんなさい。
いや、分かっているんです。ご心配をおかけしました。



長期休止のお詫び企画

「女体の描き方を聞いて、天野を許そう!」

以前にも、横顔の描き方を書きましたが、今回は、正面全身の描き方。
ジャック・ハム氏の描き方から学んだ、バランスの取り方を紹介します。
では図の順に。


01

頭を描き、それを含めて八等分の線を下に引きます。これが身体の中心線になるわけですね。(今回、ですます調なのは、さすがに謝意があるからか)

首のくぼみ(X)を一本目の真ん中あたりに。やや上に、肩の線を。

そしてヒップの線を、八頭身の真ん中に入れます。斜めなのは、ポーズのため。

横線の長さは、体型次第。横幅がそのままキャラクターのそれになります。


02

図のように、肩とヒップの線を三角で結びます。


03

おおまかに脚の線を描きます。

八頭身の下半分が脚。
膝はその半分に。


04

腕を描きます。胸の、えー、なんというか、その要するに乳頭は矢印の高さ。つまり上から二頭身目です。

ちなみに、おへそは三頭身目、股間は四頭身目と、ちゃんとバランスがあるんですね。


05

04のまま描くのが、いわゆる成人女性の体型だとおもわれるのですが、おおよそマンガやアニメのキャラクターは、異常にスレンダーなのが常です。

そこで、らしくするために、横幅のみ80%の縮小をかけます。まあ、最初から横幅の線を細くしておけば良いんですけどね。

ちなみに横幅は
「一頭身の長さ」の160%ほどで、リアルな体型(つまり04)。
同120%ほどで、アニメな体型(05以降)になります。


06

05までの参考線をフローターにして、それをもとに柔らかい、本来の線を描いていきます。

モデルは無難に、アルファさん。

このあたりは、パーツごとに参考資料を観察して描いてください。
今回は、あくまでバランスの取り方紹介とします。


07

参考線を隠します。

やや迷った後、水着を描き足しました。
とりあえず、これでバランスを確認。やや足首が小さいような気がしますね。


08

そこで、膝から下をコピーの後に拡大処理をほどこし、足首を大きくします。ついでに気持ち下方向にずらし張り付け。こうして、ちょっとだけ脚も伸ばしました。


09

色を着けてみます。忘れていたしっぽも描きました。

ここで考えるのが、マンガのキャラクターゆえの、頭の大きさです。
このままでは、頭が小さく、スタイルが良すぎて、違和感があります。


10

そこで、またも首だけコピーの後に拡大処理。
首が長すぎず短すぎない位置に張り付けて、つなぎの部分を修正します。

これにて完成です。
こうやってみてみると、首から下だけが、異様にスタイル良いですねえ。

やはりマンガ向けの顔と同じように、体型にもある程度のディフォルメが必要なのでしょうか。

さあ、そして、このあとに、服を上から描き込みます。
出っ張った部分や、くぼんだ部分、布地や場所に応じて質感を考慮しながら、さらに衣服によってできるシルエット、そして陰影を考えつつ、またキャラクターに動きがあるなら、動作に引っ張られる服の形、そしてそれによる効果を殺さないように、流れる服地を描きます。

どうです、みなさん。服を描くのは大変そうでしょう?

身体まででも、描くのは大変そうですね。その上に衣服も描くというのは、とても辛そうですね。夜想曲の絵に、ヌードが多くなってしまうのも、無理もないなと思いますよね。つい、服の描画を放棄してしまうことが、度々あったとしても、これでは天野を責められませんね。ボディラインを描くまでの、この感動的な手間を考えると、人前で夜想曲の画像を見ていて、友人や師や、好きな異性に白い目で見られても平気ですね。職場が記録的な豪雪で、朝からひとり(手伝ってくれた方々には心から感謝!)で雪かきをして、掘っても掘っても降り積もる雪との戦いで疲労困憊、吐き気を抱えながら会議に出席の後、業務時間内には、ほとんど進められなかった仕事を閉店頃にやっと始めて、帰るころには小人がラインダンスを踊っているようなハードな生活をしている書店店長の絵描きに、誰が「服も描け」などと言えるでしょうか。

言えませんね。言うと天野は泣きます。

そんなわけで、女体の描画バランス、いかがでしょうか。ジャック・ハム氏の着眼点もそうですが、人体が意外にも、数学的にきっちりした単純なバランスで出来ているのも、面白いところですね。

数日分をまとめてのお詫び企画でした。次回からは、また普通に日記を書きます。
やっぱり二日に一回です。「毎日書け」と言われると天野は泣きます。





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2000.02.07 mon ・ 2000.02.08 tue

近所のエイデン(家庭電化製品の販売店)に寄ったとき、妙なモノを見た。時計売場の一角で、立ち止まる。
カシオの「目覚まし電波時計」だ。

普通の目覚まし時計は、けたたましいベル音や、メロディ、電子音などで、設定時刻に近辺の人間を起こす。
だがこれは、「目覚まし電波」の時計という名称から察するところ、人体に向けて何らかの特殊な電波を放射、それにより脳などの覚醒をつかさどる部位が、強制的に刺激されることで目を覚まさせようと言うアイテムではないだろうか。

立ち止まって数秒、そんなことを真剣に考えた。
手に取ろうとしたとき、ふと別の考えも浮かんだ。

実は、この時計からは不可聴域で怪しげな電波が発信されていおり、使用三ヶ月ほどで、宇宙にただよう◯◯◯◯と交信できたり、佐久間レイなみにUFOとか呼び出したり、アカシックなレコードをリーディングできたり、「◯」の◯◯◯◯のように◯◯◯の◯◯刺◯◯◯◯◯を直接◯◯できるなど(団体名が容易に想像できるので伏せ字)、いわゆるアッチの世界に目覚めさせナチュラルに「デンパ」を受信できるようにしてしまうという、オカルティックなトレーニング・アイテムなのかも知れない。一応、名の通りだ。

本当だったら、これはすごい。
ククク、やるなカシオ。

そんなことを、勝手に考えながら、パッケージを見ると、実体は、日本標準時刻の発信電波を受信するために、いつでも正確というのが取り柄(誤差は50万年に1秒。理屈はわかるが誰が計測証明するんだ)という時計だった。なるほど。ちょっと悲しい。

時間をあわせなくとも、常に正確というのは非常に魅力的だ。とても良い商品だと思う。
だが、これを枕元に置くのなら、
頭にアルミホイルを巻いて眠らなくてはならないだろう。

そう、ささやく声が聞こえていた。





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2000.02.05 sat ・ 2000.02.06 holy

夜が明けるのが遅いので、仕事が早く終わると、夜空を見ながら帰ることができる。
店の戸締まりをしてから、長大な駐車場をてくてく歩くのだが、人も車も、深夜だけにまったくいない。
夜空を見上げる。見上げたままで車まで歩く。

その日に見えた星は、けっして多くはなく、また雲のせいで満天の広がりをもっていたわけではない。
だが、冬の空に、恐ろしいほどくっきりと光っている。

心持ち歩調をゆるめながら、星空を眺める。すうっと吸い込まれそうな気分になったとき、自分は不意に理解した。

自分はいま宇宙の中にいるのだ。

民家の明かりは消え、草や木までもが寝静まっているような夜である。
そして、意識を拡げてみても、いま動いている生き物は、およそ自分しかいない。

夜空を見上げたまま立ち止まる。急速に自分の周りのあらゆる存在が消え失せていった。物音がしないのだから、そう思えたのかもしれない。

自分はいま、地面の上に立っている。駐車場にいるのではない。地球と自分。一対一である。
そして同時に、地球が浮かぶ宇宙とも、一対一なのだ。宇宙と自分。一対一である。

自分は宇宙の中にいる。
そして宇宙に自分は一人しかいない。
比べるものも、なにもない。





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2000.02.03 thu ・ 2000.02.04 fri

現在の担当であるコミックの売場には、たくさんのサインが飾られている。
もちろん漫画家のサイン色紙だ。

「すっくと狐」の吉川うたた
「湘南爆走族」の吉田聡
「風雲児竜馬」のみなもと太郎
「サボテンキャンパス」のみずしな孝之
「TOKYO TRIBE 2」の井上三太
「緋の稜線」の佐伯かよの
いろいろかいてる、やくみつる
「吸血鬼 美夕」の垣之内成美

垣之内成美さんのサイン会は、同時期に松本零士先生も招待してのものだった。松本零次先生のサインは、手元にないのが残念だ。ものすごい盛況で、従業員だった私ですら、ろくに顔が拝めなかった。ほとんど歴史人物のような扱いである。

それにくらべると垣之内成美さんは普通にサインももらえたし、お話もできた。
「ダンガイオーの頃から、お二人の仕事は拝見していました」と言うと
「ひいいい、やめて〜」と耳を押さえて恥ずかしがられる。真剣に恥ずかしそうだった。

お二人の仕事、というのは、そのときいっしょに来ていた、旦那さんである平野俊貴氏が監督をつとめ、垣之内成美さんが作画監督を担当するというコンビネーションのことである。
当時から息のあったコンビだったと思ったが、さすがに10年前の仕事というのは恥ずかしいらしい。
イクサー・ワンの話などしていたら、発狂しそうな恥ずかしがりようだった。

ところで現在、そのサイン色紙のコーナーに、ひときわお客様の目をひく色紙がある。
「神風怪盗ジャンヌ」の種村有菜さんの色紙だ。イラスト入りなので、遠目にもよく分かる。
なんでも、けっこう近所にお住まいらしく、たまーにアシスタントさんや、まれに御本人さまが、来店されているという話だ。サイン自体は前々任者がいただいたらしいので、私は詳細を知らない。

・・・・・。

この店の店長(しかもコミック担当)が、自分のHPの日記で、こんなことを書いて世界に発信していたということが知れたら、どうなるだろう。
もしバレたとして、そのときは笑ってもらえるだろうか。
ちょっと、御本人さまに会ってみたい気もする。





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2000.02.01 tue ・ 2000.02.02 wed

冬の清冽なほどに澄んだ空気のなか、じょじょに夜が明けていく。太陽が顔を出す直前の時間は、荘厳な、畏怖すら感じる美しさである。
まだ天頂に残る深い青と、ゆっくりと焼けはじめたスカイライン。
その間にある中空の大気が、蜂蜜のような、あまい色に染まっている。空気自体が色をもったようだ。

空気には、たぶん色があるのだと思う。
調べたわけではないのでよく分からないが、遠景の山肌が、遠ければ遠いほど青みがかって見えることから察するところ、間にある空気は、ほんのりと青い色をもっているのではないだろうか。

朝焼けの光景を見つめながら、そんなことを考える。
もし空気が完全に無色透明であったなら、これほどドラマチックで、情感ゆたかなる絶景は現れないだろう。
太陽の光線が、この色の空気を透るから、この感動的な空が生まれ得るのだ。
神様という映像作家が、この美しさを人間に見せたくて、青い光を通す空気というフィルムを用意したのだろう。
朝焼けは、ほんとうに素敵だ。
ここのところ、遅番の日は、毎日のように見ている。






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おしらせ:日記猿人が移転しました。それにともなって、投票時には再登録が必要となります。お手数ですが、よろしくおねがいします。