遠野美凪の肢体

Inner Beauty

(2004.08.18)




清楚にでもなく、妖艶にでもなく、ただゴージャスに。

照れも恥じらいも媚びもなく、ただ清いヌードを。



萌えエロな絵を求めるひとには、不評かもしれませんが、わたしはやはり、見ていて手を合わせて拝みたくなるような、そんなヌードが好きです。

以前に「まこみし文庫SP」のカバー裏挿絵で「お着替え美汐さん」という半裸絵を描きました。で、そのとき、サンフェイスさんから「強力に」お願いされたから・・・というか単に「ぜひ美凪で」と言われただけなのですが、その言葉に「ついカッとなって描いた。反省している」という感じで筆が乗ってしまいました。

(参考:サンフェイスさんによる絵を受け取っていただけたときの御様子


下書きのあたりから「シタギミナギ」と呼んでいたこの絵ですが、今回はいつもとは若干ちがった行程で描かれています。
通常は、まず頭と体のバランスを線でえがき、そこにアウトラインを描いていきます。
以前の日記にかいたアルファさんの全身像みたいな感じです。

ですが今回は、まず骨を描きました。
背骨、鎖骨、胸骨につながる肋骨、腕の骨、肘の関節、手首、背骨から骨盤、股関節から大腿骨。
そして、肋骨に包まれている心臓をはじめとした臓器。骨盤の上に乗っかっている内臓。
肩から肘までの皮膚、その下にある、肘から下を持ち上げているやや緊張した筋肉。
全体にうっすらとついた脂肪。内臓をまもるこれも薄い腹筋組織。肩からややぶら下がりながらふくらみを形成する乳房。
それら行程を経て、現在の(正確には線画ラフのときの)アウトラインが最終的に引かれています。

この異常に手間がかかるやりかたのわりに、描いていてとても楽しかった憶えがあります。


下着に関しては美汐さん下着絵の反省から、地味さの対極としてゴージャスにしようと考えましたが、このへんが限界。
いつもの方々に御意見を聞いたところ「ムラサキ!」「ゴールド!」「はいてない!」「白! 白はゴージャスではないが白は至高である!」「白でも網っぽいのはゴージャス!」「白に銀糸を使ったのが素材的には好き!」と怒濤の勢いで御意見が出ましたが、結局どれでもない茶色(というか黒)に。

最初のイメージで持っていたのが、何年かむかしにワコールのCMで見た黒鳥をモチーフにしたインナーの上下で、やはりこの色が黒。先の意見から想像した下着もこれに勝るものはなく、かつ「遠野美凪がぎりぎり着用しそう」という色はやはりこんな感じだと考えました。



ところで、美汐さんのとこの絵のせいで最近「下着絵師」とか一部から呼ばれてます。

ええこれはもうみんなわたしにあんなえをかかせたせいるさんがわるいんですよほんとですよ?
















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