彼女が歩いてきた道は、絵には描けないが、
いままで見てきた、ありのままの夢を、懐かしみ、いとおしむ。

果てのない未来しか見えない彼女にとって、
あきらめきれないものは、なにもない。

コミックス三巻の「波」。
伏し目がちに、最近の変化を思い出して、すこし感傷的になった表情があります。
ココネも初めてみる表情。ふだん見せないアルファ自身の内面が、ほんの少しだけ、このときの表情に見られます。
そう、彼女の内面を見せる絵を描こうと思ったとき、浮かんできたのは、やはり伏し目がちの表情でした。

どうしても着色ができず、今回はこのままのアップとなりました。
私は、どちらかというと、こうやって、ある程度リアルに描くのが好きです。
マンガの絵を、リアルにアレンジすると、原画に対する理解がさらに深まります。簡略化して描かれている髪型や、首の線など、実際にはどうなっているのか、と考えながら絵にしていきます。これは「実在の可能性を追求する」という、とても楽しい作業です。そういう意味では、コスプレみたいな喜びなのかも。

^{制作環境：Macintosh Performa 5440(88MB)・Painter4.0・WacomArtPad2}

以前からですが、主線には、チョークを細くし、テクスチャに反応しないように設定した、オリジナル設定の主線ブラシを使用しています。これで主線を描き、フローター化してます。影の部分には、エアブラシを荒く吹き付け、先の線画と合成しただけです。いやー、かんたんかんたん。