朝の時間旅行

morning into afternoon

(990826thu)





やわらかい光が、からだのまわりに溜まっている気がする。

重さも、狭さも感じない。
居心地のよい、やすらぎ。

自分が大きくなったような、そして小さくなったような感覚。
産まれる前の、記憶。

あなたのお腹のなかから、波のような音が聞こえます。

ただいま。

ごめんなさい。



「ヨコハマ買い出し紀行」での、最も衝撃的なシーンは、私にとっては、5巻35話、泊まりにきたアルファとココネが就寝する場面である。
実に、何ということのないシーンだ。だが、そんな絵で、なぜこれほど、安らぎを感じるのだろう、と驚いた。

ヨコハマのCDも、ビデオも、コミックスも、私は観ていて、とても安らぐ。
この作品の本質の一部として「安らぎ」の要素は欠かせない。
いままで、きちんと描いていなかったそれを、具体的に絵にしたかった。

4巻27話、「朝比奈峠」の表紙も、ふたりの寝姿である。これとの違いを出すために、ココネはちょっと不自然なポーズになってしまった。
アルファさん、苦しくない?



制作環境:Macintosh Performa 5440(88MB)・Painter4.0・Photodeluxe・WacomArtPad2

この絵は、井上喜久子さんの「けっていのうたアルバム」に収録されている「朝の時間旅行」をイメージの助けにして、制作しました。

これがもう、本当に合っています。

歌の雰囲気を、ヨコハマをモチーフに、絵として表したのだから当然といえましょう。
完成型を、音楽に合わせて見つめると、相乗効果で、通常の三倍は安らぎます。
みなさんも購入しましょう、と言いたいところですが、このアルバムは、変わった歌の多い井上喜久子さんのアルバムの中でも、際立って特殊なので、とりあえず、みなさん、アルバム全部買って、順番に全部、聴きましょうね。



[もどる]