「うーん、北の大崩(おおくずれ)で、一度だけ見たことがあるんだけど・・・」 アルファが、魚類図鑑を、ひたすらにめくっている。 「空を飛ぶんですよね・・・?」 「でも鳥じゃないし、足は6本あったけど虫なわけないし」 うーん、と唸りながら、アルファが手を早める。眼鏡がずり落ちてきた。 何度か目の、ココネさんのお泊まりである。 「ところでアルファさん」 「なあに? ココネ」 「なんで私たち眼鏡をかけてるんですか?」 「オーナーがこの辞典見るときに、いつもかけてたから、なんか違うものが見えるのかなーって。・・・かわらないね」 「ちょっとだけ小さく見えますけどね」 「あ! これこれ。ちょっと近い」 「トビウオ・・・?」 「トビウオの羽根と、梭子魚(かます)の体と、昆虫の足とを、こう、くっつけて・・・」 パズラーになっているアルファを見ながら、ココネが心の中で突っ込んだ。 でも、だいたいのイメージは分かった。 「うーん、だめだ。ごめんね、今度見たら写真にとっておくよ」 「はい。」 「カマス」は辞典にのっていなかったが、ココネは満足げだった。 > どもでやんす。忙しい湖です。 「なんで私たち眼鏡をかけてるんですか?」 ついに、メイド、眼鏡、ロリをやらなかった夜想曲の一角が崩れるか、と危惧したものです。
眼鏡で連想した絵は、なんといいますか、本を読んでいるところでした。 この二人が仲良く何かやってる絵、というと「ベッドの上」になってしまうのは、何故でしょう。
リクエストを受けた夏のころは、図書館のイメージだったのですが、結局アルファさんの家にお泊まりのご様子になってしまいました。いや、だってベッドの上だし。
「朝の時間旅行」以来という感じの「生活感のある二人の絵」です。 今回、はじめて眼鏡というものを描いてみたのですが、特にこのアルファさんの方、眼鏡があったほうがカワイイという不思議な結果になりました。
それにしても、ココネさんがかなりスレンダーな幼児体型で、アルファさんの方がやや肉感的な感じにかき分けてしまうのですが、そういうイメージって、ありません? |