最愛の証

dearest

(2004.02.23)


一番たいせつな人には、自分がもっている一番大切なものをあげたくなる。

最愛のお姉さまからいただいた、大切な大切なロザリオ。そこに込められている姉妹の想い出が、愛情に満ちたものであったからこそ、それは決して軽はずみな気持ちであげられるものではないのだ。

この子を愛そう。こころからリリアンの生徒がそう思ったとき、彼女はたぶん、自分が持っている一番たいせつなものを、ごく自然に、妹にあげたくなる。

きっと、リリアン女学園のロザリオ授受の儀式は、そうやって自然に生まれたのだろうと思う。



蓉子さまは、祥子さまのことを本当に、ちゃんと愛したのだと思う。
なんとなくそれが分かったのは、蓉子さまが祐巳に接する態度が最初だった。祥子を愛した基準があるから、蓉子さまは祥子が愛する祐巳に素直に愛情が行くのだろう。

そして、愛された想い出は、ロザリオに託されて妹に受け継がれていく。

そんなことを考えながら、お姉さまからいただいたロザリオを祐巳にわたして、はじめて蓉子さまの愛情をかみしめている祥子さまを描いてみました。
「緑色が他の色に合わせづらい」という自分でもよく分からない理由から、リリアンの制服があまり好きではないのですが、今回は藤色・紅色の力業でごらんの通り押し切りました。ちょうど紅薔薇さまだし。

これは一度「マリみてお絵描き掲示板」に投稿したのですが、あちこちなおしたかったので、思い切ってペインターで仕切なおしを。
なんか最近このパターンなので、むやみに時間がとられて困ります。













[タイトル] [もどる]