ゆうかげ

winter into spring

(finished 2007.08.23)

(upload 2008.01.18)




春のはじめには、いろんなものがやってきて、そして、去っていく。

この空は変わらない。

ここからまたはじまるのだ。




Kanonのエピローグで真琴の再生が暗示される丘は、春らしい日溜まりで描かれることが多い。
だが、彼女が生まれるのは、こんな夕景とはてしない大地の間からでもよいと思う。
ここは、彼女が人間として受肉し、この地に現れる直前の世界。
宇宙の法則をねじまげた末に、かりそめながら、それでも再生をゆるされた祝福の世界だ。



風邪を引いたときに思いついた情景を、そのまんま熱もひかないうちから描いた「ものみの丘」の絵。

そのせいだと言い訳したくなるくらいに、光源位置等でたらめな絵である。
ただ、広い大地に少女がひとり、という情景を描きたかったのだと思う。


ひとのいない風景はさみしい。
真琴の、自分が孤独であることに気づくこともできなかった境遇と、その寂しさは似ているのかも知れない。















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