その少女は笑顔を失っていた。
「情」というもののすべて注いで愛した存在を、失ったことがあるからだ。

その生活が笑顔に満ちていたからこそ、でもある。

人間は、ただ大切なものを失っただけで笑顔を無くしはしない。
そこに笑顔の生活があったことを、思い出してしまうから、笑えなくなるのだ。
 

この少女に笑顔をとりもどさせる者は、同じ境遇を通過した者だけ。
そして、いまも笑っている者だけだ。

彼は、決して、つらい別れを忘れてしまうのではない。その人との、笑顔の想い出だけを心に刻み込んで生きていくことを決意したのだ。
 
 

そういう人と一緒なら、あなたも笑って、愛した人のことを語れるようになるさ。

笑顔は、もうすぐそこにある。
 


 

(2001.10.13 sat)



 
 
 
 
 


88888ヒットをとった文月さんからのリクエスト一発目「笑顔の美汐さん」です。
 

・・・・苦労しました。

まず、ゲーム中でも肉眼ではほとんど確認できないくらいしか笑わないキャラクターです。それをいっぱつで見抜く文月さんの眼力(目的別限定)も凄いのですが、それとて、微かに笑んでいる程度です。
それでも、天野美汐の過去からの解放を願う者としては、ぜひスッキリした笑顔を描いておきたかったのです。そのために、普段はやらない秀作までしました。

彼女がみせる、解放された心からの笑顔は、佐祐理さんなどのものとは、たぶん異質の、はにかんだような、それでもとてもスッキリした笑顔だと思います。

慣れない笑顔に戸惑って、はずかしがっているような、そんな照れくさい笑顔。
これが、いろいろ紆余曲折を経てたどりついた、美汐さんの笑顔でした。

美汐さんのパーソナルカラーは、おそらく、あずき色。彼女の髪の色です。
肌色以外は、今回これで統一しました。
そんなわけで、タイの色も赤系です。本当はミドリ色なんですが、どうやってもこの絵になじみませんでした。
事情を合わせるとなると、飛び級するか、二年留年するしかないですな。まあ、これは絵の中だけということで。
 
 

描いてるときのBGMは、某茜狂の友人が、25人がかりで、夏コミ(60)のKEYブースからゲットしたという「夏影・ボーカルバージョン(Lia)」。

合わせて鑑賞すると、結構良い感じです。
でも、この歌って、たいがい何でも合いますね。 


 
 
 
 
 












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