夏コミ用 同人誌
『味噌汁の日』
long good by
(2002.03.05 tue)
※ Kanonの真琴シナリオクリアの上、天野美汐の過去について書かれたSS『味噌汁の日』を最初に一読ください。
「なお」も真琴も、自分が記憶を失って、そして消えてしまうことを承知で、人間に変じ、その人の前に現れた。ことに、なおは美汐の母たろうという動機を持って。
ふたりの運命は、結局かなしい別離をたどることになる。だが、愛する人を失ったお互いの、甘い甘い哀しみの中で、少なくとも何もかも覚悟していたなおに、悔いはなかったのだろうと思う。こうするしかほかには、なかったはずだから、と。
同人誌として出版予定の『味噌汁の日』に、表紙と挿絵を寄せました。カラーが表紙、裏表紙は以前に描いた「奇跡のわくらば」が流用されます。印刷時のタチキリ分だけ、画像のぐるり寸法には余裕がありますが、製本時にはもう少しタイトになる予定。
私もとても気に入っているSS『味噌汁の日』ですが、これに挿す絵を描くとき、おおきな助けになったのが、丹下桜さんの「DAY DREAM」という曲でした。
本来は失恋の歌なのかも知れませんが、歌詞で歌われる切なさが『味噌汁の日』に不思議なほど合っています。絵を描くときは、ずっとこの曲をエンドレスでリピートしながらタブレットを擦ってました。この物語、そしてこの絵が気に入っていただけたら、ぜひ、一度聴いてみてください。
作者のせっつ氏も私も「ここまでシンクロするとは・・・。凄すぎる・・・」とか呟きながら、一日中きいてました。わたしは、一番が、なおから美汐をみた心情で、二番が、美汐からなおへの気持ちだと感じましたが、いかがでしょう。
製作環境:PowerMac G4 450・WACOM FAVO・Painter7
「だきしめ」の方の絵は、久々に描いた母娘ものの絵でした。
いい表情に描けていると思います。しかし、ついに同人誌の表紙を描くことになるとは、感慨ひとしおですなあ。