彼女は、自分が確実に死ぬことを知っている。

絶対的な絶望から出発した、間違いなく終局するその恋は、自殺を試みても死にきれなかった栞が、自分の人生に納得するために選んだ道なのではないだろうか。

(2001.09.13 thu)



 
 
 
 
 

「雪の中の死線」
 

「死に場所」という言葉がある。
死を直視したことのない人間にとって、そこは、ただ消えていくための場所に見えるかも知れない。だが、死ぬ者には分かる。
「死に場所」とは、実際には「最後に生きる場所」なのだ。

彼女は、それを求めた。
「最後に生きる場所」を。
だから、彼女は自殺しなかったのだ。

彼女が何の因縁もなかった祐一を選んだのは、賭だったのかもしれないが。
 
 

製作環境:PowerMac G4 450・WACOM FAVO・Painter4.0・PhotoDeluxe1.0

以前から、どうしても描いてみたかった絵「雪の中にうずくまる栞」です。
栞に限らないのですが、ミニスカートとニーソックスの間の素肌というのは、生々しすぎてイヤで(それに興奮する方々もいますが)(そういう割りに、ワタシそういう絵、けっこう描いているんですが)この絵では上手く隠せたので満足してます。

頭や背にあたる光は「ブリーチ」、その上や背景には、雪として「模倣ブラシ」の「スポンジ」や、「消しゴム(ぼかし)」をサイズを変えながら被せています。

栞の絵、というと、ネット上ではカワイイ絵やキレイな絵、とにかく健康的な栞ばかり見ますが、自分は病魔に蝕まれた栞を描きたいと思っていました。
思いっきりヤな絵にしようと思いつつ、雪効果のせいでなんかキレイにまとまってしまったのは、計算外でしたが。


 
 
 













 
 

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