my family


怒れるときも、悩めるときも、悲しむときも、そして喜ぶときも。

my family

(990419mon)




スカートの裾をおさえて、パンドラが腰を下ろす。
うーんとのびをして、そのままひっくり返るように、背中から芝生に倒れた。

「きもちいいわよー」

気持ちよさそうな声でパンドラが呼ぶ。

「ハーメル、サイザー、あなたたちも寝転がってみなさいよー」

すぐにハーメルがパンドラに頭をならべる。まだ短い手足をいっぱいに伸ばして大の字になった。
ちょっとためらっていたサイザーは、おずおずと座って、寝転がった。

「わあ・・・」

空が視界を圧倒する。背中が地面に吸い付けられているような、たしかな安定感のせいで、いつもより空が大きく見える。
三人はそれぞれに、おおきく息を吸い込んだ。

彼らが幸せなことを想うのを、だれも責めたりはしないだろう。



今回は何のたくらみも無しに、ただふんわりのんびりのサワヤカな絵です。
ですが、この親子を見ていると、つい悲劇的な夢オチなど付けてしまいそうになるのは、もう悪い癖ですね。
気がつくと、サイザーとハーメルが消えている・・・とか、ああっ、いかんいかん。

しかし、なんですな。このパンドラさま、井上喜久子にそっくりだなあ。おいおい、熱が抜けきってないぞ自分(寝言日記の4月参照)。 製作途中の絵を見せたところ、ネット友人の某COBRAさんにも一発で「井上喜久子はいってますね」と見抜かれました。

リカさん(旧名・光さん)にリクエストいただいた、遊園地という御題でしたが、観覧車やジェットコースターなど描けませんでした。いや、無理だって、資料も無しに。

で、遊び疲れて芝生で寝ころんでいるところです。

COBRAさんと話していて、提供していただいたネタは、「次は何処に行こうか?」という顔でパンドラに話しかけるハーメルに、マスコットから風船もらうサイザーとか…でも、マスコットがオル・ゴールだったらどーしよう(爆) ・・・・なんてのもありました。

それにしても子供の体形って、難しい。

ところでみなさん、この絵が「ワットポーとぼくらのお話」ネタだって分かった方いますか?




制作環境:Macintosh Performa 5440(88MB)・Painter4.0・Photodeluxe・WacomArtPad2

ただ空の広さ、高さ、まぶしさ、そして草のにおいを考えて描きました。
他には、とくに何も・・・。ああ、いや、パンドラ様の前髪は、初の試みです。




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