妖鳳王は、凱旋の前に返り血を洗う。軍王に威をを示すために。パンドラに逢うために。
衣服や羽根にこびりついた残滓は、暖かな湯では落ちない。
肌を切り裂くような冷水に身をひたして、こびり着いた赤片を、己の肉を剥ぐように洗い落とす。
あらわれたつややかな美しい肌を、しかし、堕ちゆく太陽が容赦なく赤く染めなおす。

この身に染み付いた色か。

奪った命の返り血はぬぐえても、負った罪科はぬぐえぬか。

サイザーは韜晦し、自嘲する。
そして、涙が落ちる。

それをオカリナは、自分への罰であるかのように、苦痛とともに見つめつづけた。
　

Macintosh Performa 5440(88MB)・Painter4.0・Photodeluxe1.0・WacomArtPad2

ま、またヌードです。もう、いいよね。何でも。ヌードあってこその夜想曲だもんね。（自嘲）
これは描くのに要した時間の最短記録的な絵でした。いや、描くの簡単なんだって、こういう絵は。

唯一時間のかかったサイザーも、主線のアタリに赤や朱を重ねて、ハイライトを付け、光の当たる部分以外をすべて黒で塗りつぶせば出来上がりです。いやー、簡単かんたん。

ただ、水があまり冷たそうに見えないのが失敗。難しいなあ、空気感や温度感て。