闇に浮かぶ魔眼
silent rider
(2005.11.01)
這いつくばらせた敵を、悠然と見下ろす魔眼の女神。
魔力によってではなく、彼はその魅力によって石となった。
るなさんからのリクエストにお応えして描いたライダーさんです。
ライダーさんの魅力はどこにあるか。
それは、いまどき気味なボディコンでもなく、普通にあるくと床掃きになってほこりが付くんじゃないかと心配な長髪でもなく、魔眼殺しの眼帯を外したときの、清らかさすら感じるきれいな瞳でもなく、
背が高いことにコンプレックスをもっているとゆぅ一点に集約されるといえるでしょう。
今回の絵は、リクエストにかこつけつつ、そこを最大の魅力ととらえ、その部分を表現するために描きました。
そう、この手のファッションであれば当然のごとく高く取られているはずの
かかとがぺったんこです。
どうみてもハイヒールの似合いそうなライダーさんが、あえてぺったんこの靴を着用しているというこの萌え。
桜や凛、ましてやイリヤあたりが「背が高いのがうらやましい」などと彼女に言おうものなら、ライダーさんはきっと物凄く真剣な眼で
「ちいさいことよりもいいことなど、この世にはありません」
と言い切るでしょう。
この絵の意義と価値は胸でも尻でもなく、ただ「ぺったんこなかかと」を描いたことにあります。
あと、リクエストのるなさんとメール交換しつつ、いろいろ話しました。
ライダーさんの魅力として二番に落ちますが、やはり瞳の美しさというのがあると思います。ただ、普通にボディコンコスで描こうとすると眼鏡はありえないだろうし、眼帯でいくか眼鏡でいくか、というのは、ちょっと判断に迷いましたが、結局のところ「戦闘中にバンドが破損した」という設定で眼帯+裸眼でいきました。あの眼帯が彼女のトレードマークでもありますが、個人的には金色のひとみの方が魅力的に思えるのです。いや、もちろん「こ、この眼で見下ろされたいっ」というプレイ当時からの願いも、動機ではありましたが。
さて、あるていど予想して這いましたが、やはりるなさんからも、この絵のライダーさんについて、定番と言えるコメントをいただきました。
そう
「ぱんつはいてない」
です。
きやがったよ、という感じですがこれは間違いです。
このライダーさんの短い裾(すそ)には、たしかにラインもでてないし「はいてない」のかもしれません。
ですが、私の中にある完全非公式設定によると、
ライダーさんは冷え性です。
なので、ぱんつはおろか、毛糸のぱんつ、あるいはブルマなんか履き込んでるかも知れません。そう、あの寒そうな戦闘コスチュームはやむを得なく着用しているだけで、彼女はホントは極度の寒がりなのです。その証拠に私服が許された瞬間にハイネックです。そして、あの下にはババシャツとズロースが重ね着されているに違いありません。ええ、間違いないところです。しかも、きっと遠赤外線です。下手をすると巣鴨で一時期市場を席巻した「赤いアレ」かもしれません。天野さん確信してます。うかつに眼をとじると見えそうで恐いくらいです。
まあ、このように深い理解があって描かれたライダーさんですが、最初にリクエストを受けたときに思い浮かんだのは、陽の当たる縁側で、穏やかな表情で繕い物をしている彼女でした。「成絵の世界」のバチスカーフにどうも印象がダブるからなのですが、派手なみてくれとは逆に、なにかの世話を焼いたり、つつましく生きていくことを好むような、そんな女性に、わたしには見えます。
これ書いてる途中でホロウが発売になったので、未プレイの身としてはドキドキしますが、そんなライダー観です。