夏の雨

rainy silence

(2000.09.14 thu)





雨が降り始めたとき、誰かから借りた男物のジャケット。
いまだ自分を見つめられない彼女は、狭い視界から覗く街に、何を見ているのか。


今回の絵には、とくに物語も解説もない。
ラブひな9巻あたりに収録されるであろう、素子編を読んで「こ、これは描かねばなるまい!」と素直に思って素直に描いたのがこの絵である。

素子編二話目の、雨に打たれて街をフラフラ彷徨う姿から連想した。
傷心と雨はよく似合う。


これ描きはじめたのは、まだ夏真っ盛りだったのですが・・・。アップする頃、名古屋が水没して三宅島が噴火しました。

ラブひなは、強引とはいえ話のテンポが良く、キャラクターも可愛いく面白い、という点は好きなのですが、私にとってのツボ的な「感動」という魅力があまり無いため、正直、それほどハマっていませんでした。

この素子絵は、いわゆる「キャラ萌え」と言えましょう。ですが、一枚描いてすっかり落ち着きました。

ただ、ラブひなは、キャラ立ちが凄まじいくらいに立っているので、絵として描くのは面白そうです。これからも(現時点でリクエストが一枚残)たまに描くかもしれません。


製作環境:PowerMac G4 450・WACOM FAVO・Painter4.0・PhotoDeluxe1.0

雨は、こういうテクスチャを、きつめに設定し、水彩でザッと薄い色を塗りました。すると、上手い具合に白く浮き上がるところが出ていい感じです。でもJPEG圧縮すると、なんか汚いだけなのが残念。
背景は適当に描いたものをソフトフォーカスでぼかし、金網を合成して更にぼかしました。
悔やまれるのは、背景の金網の目が広すぎることに気がついたときには、すでにフローターを合成した後だったことです。でも、まあいいか。

アニメのラブひな、実は一度も見ていないのですが、かなり原作と絵が違うそうで、とりわけ素子が似ていないとか。
しかし、この絵を描いてみて、よく分かります。
素子は難しい。
特徴をつかむのに苦労しました。そしてつかんだと思ってからも、迷う迷う。大変でした。














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