大 阪

oosaka

(2001.10.29 mon)





「あずまんが」という個性がある。

ほとんど、マネの出来ない空気感と間の取り方。
しかも、模倣は出来ても、それを新しく作り出すことはほぼ至難の業である。

あずまきよひこでなければ描けない漫画。
名のとおりに「あずまんが」である。

この個性はすごい。


あずまんが大王には、ちょっとした思い出がある。
書店時代、まだ雑誌連載の頃から目をつけていて、1巻が出るときには電撃組特約店の注文書を使って、いきなり100冊注文を出したのだ。
前評判がない場合、たいてい注文数は15前後である。

これがみごとに当たった。おりしも年末だったため、重版(売切れ後の印刷)に時間がかかり、どこの本屋にも無いという状況で、うちだけが豊富なストックを誇っていたのだ。近在のお客さんに「あそこの店はわかっている」という認識を持ってもらえた一件だった。

やや遅れたが、ポニーキャニオンから出ている「あずまんが」というLDサイズの本も並列販売でき、好評だった。

この人は松文館で「淫魔の乱舞(序ノ口譲二という名義)」という成年コミックを描いている。これも同時に販売したいくらいだったが、成人指定の販売自体に禁を科していたため、これは出来なかった。

四コマでなく、ピンナップや、あるいは普通のコマ割り漫画で女性を描くとき、妙にうまく、肉感的に描けているのは、こういう下積みがあるためだろう。

余談だが、「空からこぼれた物語」「みずいろ」などの大石まさるも、「流れ星はるか(夢ノ二)」という成年コミックを描いている。気になる人は、こちら(同一作家の別ペンネーム)を調べてみると、他にもいろいろ楽しめるだろう。




製作環境:PowerMac G4 450・WACOM FAVO・Painter4.0

忙しい湖さんの「眠りの森 Project」8000ヒットを踏んだのを逆手にとって、一宿のお礼に描かせていただきました。

リクエストは「あずまんが大王もの」

ちよちゃん、榊さん、木村先生の奥さん、と魅惑のラインナップがありましたが、ここはやはり本人いちばんのお気に入りである大阪でしょう。

で、描いてみました。

・・・・。

にてねえーっ!!

ていうか難しーっ!!

あずま絵を、自分の絵で描く、というのをやってみたのですが、身体はともかくとして、顔が難しいです。
あずまんがのキャラは、どれも隙がなく完成していますから、模写でなく似せるのは、やはり難しい話でした。

「電撃大玉」という「電撃大王(「あずまんが大王」掲載誌)」の出張版のような雑誌(発売時期の通販のみ・まんだらけで入手)があるのですが、それのおかげで大阪ドール(製作:マーミット)用の完璧な設定資料があるのに、なぜか描こうとおもった絵は文化祭ぬいぐるみ喫茶のユニフォームでした。なんででしょうね。たぶん、他の誰も滅多に描きたがらない絵にしようという、ひねくれた動機だと思います。

カラー指定が無かったので、勝手に配色。タイとエプロンはオレンジ、スカートは赤、で、ネコ帽は「青」! というイメージがあったのですが、まんま描いてみたところ、ものすごい色合いに・・・。
全部やり直して、結局、緑を基調にしました。

ちゃんとした店っぽいかんじですが、高校の文化祭だともっと安っぽい色こそがリアルな気もしますね。ハ


描きたい絵としては、榊さんを、フォーマルにキレイな装いで描いてみたかったのと、神楽あたりをくつろいだ絵で見せてみたかったのがありました。しかしすでに、あずまんがの難しさ(もしくは相性の悪さ)に逃げ腰です。















[もどる]