Little Lady's Little Maid

(finished:2005.12.30)
(upload:2006.10.22)



2005年12月ごろの夜想曲のトップを飾っていた絵。

「女主人とメイド」という組み合わせがある。「シャーリー」あたりが有名だが、ああいうのを、いいなあと思いつつも、トップページ用とはいえ、いまさら描くのもどうかと思っていたところ、たまたまチャット中に、ロリ属性の人が入室してきたのを言い訳に、「よし、今度のトップ絵はロリメイドでも描くか」と決意。しかし、シャーリー的構図そのままというのもどうかと思い、その組み合わせ、プラス、発想の転換。

女主人は、ロリメイドよりも年下。

そんな感じの一枚。
賃金システム的にはその娘の親が主人なのだろうが、このメイドが仕えているのは、間違いなくこのお嬢様であろう。


  参考:絵の制作過程

  >2>3>4>5>6>7>8完成




  ・
  ・
  ・

さて、この絵を公開していたとき「物語がみえそうでみえない」という感想がおおかった。
なかにはどうにか物語化しようとしてくれるひともいて、その中には、この絵の中での二人の関係を妄想する人もいれば、「この数年後が面白くなりそう」という声もあった。それら感想を聞いているうちに、自分の絵がベクトルを勝手に得て歩きだしていた。

































































「花は何も物語りはしない」

Little Lady's Little Maid

10 years after


(finished:2005.12.30)
(upload:2006.10.22)



自分の命を確かに奪われそうなとき、その相手をたとえ殺害しても、それは正当防衛といって罪に問われないと聞きます。でも、本当に命が危険なのかどうかは、殺されてみるまでわからないんでしょうね。

では、お嬢様。

自分の命よりも大切なものが失われようとしているとき、

自分の命よりも大切にお守りしてきた人が奪われようとしているとき、

加害者を殺す罪は、どう問われるのでしょうか。

「(一番上の)あの絵に10年後がある」と考えたとき、様々な人の感想があったが、わたしにはこのシーンが見えた。

だいたいの状況が想定されていて、そして、クライマックスのワンシーンを切り出したという「描きたいとこだけ描いた漫画」のような感じだ。

この二人が、毒蛇の巣のような屋敷のなかで互いを守りながら、この10年間をどんな思いで過ごしてきたのか。
なぜ主人は、唯一の味方に銃を向けねばならないのか。
主人は血にまみれた誰を抱きとめたのか。
そしてメイドは、どんな決意をもって主の前に立っているのか。

誰しるか、百尺したの水のこころ。
花は、何も物語りはしない。


まともに描けば長くなってしまうであろう物語が、凝集されたワンシーンを描くことで、短いセンテンスと数葉の絵をもって、端的に表現される。
ごく短い言葉に膨大な意味を込められる「詩」に近いものを、絵にできたら面白いと思った。 上手くいっているとは、あまり思えないが。








このときは、いろいろな方から感想をいただきました。
なかには小説を書いてくれた方がいたり、サイトで妄想を膨らませてくれた方がいたり(このへん)しましたが、どうしても外せないのが、IRCからひとつ。


「しかし、一番下の絵を、回想シーンととらえなければ、ハッピーエンド可能か」
「1.突きつけられる拳銃」
「2.恐れず見つめる瞳」
「3.見つめ合う瞳と瞳」
「 <超・爆・発> 」
「4.幼女に戻って仲良しさんな二人の新たな旅立ち」
「(完 」
「みたいな」




いまや描いた私の解釈が、コレに浸食されつつあります。
















[タイトル] [もどる]