991231fri
12月31日らしく、この一年を振り返ってみる。
10ヶ月分の日記を読み返した。よくこれだけ書けたものである。
自分の書いた文章で笑うこともある。上手いことを書くなあ、と感心する。
こういうことは、日記に限らず、文芸活動をしている人には、よくあることだろう。

明確な記憶と自意識がある範囲で、高校3年生くらいからこっち
「激動」と呼べない年が存在しない。
毎年、思いもよらない事態が発生し、自分自身が変わっていく。

平和に暮らしたいと思っているのに、神様が足を突っ込んできて蹴飛ばされるような、そんな人生だ。大変だが悪くはない。

毎年毎年、一年を振り返るたびにもった感慨を、今年ももつ。
1999年も、激動の年であった。
あまりに激動であったため、具体的なことは、日記に書かれてはいないが。






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 991229wed ・ 991230thu
食べ物の嗜好で、好きはあっても嫌いはない私だが、甘いものは特に好きである。
甘いものがダメな人には辛い日記かと思うが、遠慮なくすすめる。

この時期、子供の頃から好きな甘味といえば、皮を剥いた栗を甘露につけたものだ。
これが大きなビンに一杯詰められている。
おせち料理などに使われるため、冷蔵庫で保存されるのだが、これをこっそりと戴くのが、私の少年時代の悪い癖であり、楽しみであった。

大きなビンとはいえ、口はちいさい。焼き鳥用の長い串で、栗を突いて甘密からすくい上げる。
露がしたたっている状態で、これをペロッと食べる。栗の中まで甘露がしみていて、大変に美味だ。
モンブランという栗のケーキがある。あれのてっぺんに乗っている栗みたいなものだと思っていただけると分かりやすい。

小学生の頃、その栗を一日一個くらい、おやつがわりに食べていたため、正月前に全滅させたこともあった。いまでも叱られたことを憶えている。

この年末にも、母がその栗を買ってきた。
だが、立派に成長した私は、おせち料理に使うべき食材を、年内に空っぽにするような、愚かなマネはしない。

私はもう、小学生ではないのだ。立派な社会人である。

社会人は社会人らしく、ボトルでキープするものだ。





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 991227mon ・ 991228tue
ジャスコというショッピングセンターがある。
東海地方に多く、うちの近所にも一軒ある。先日、スタッドレスタイヤを交換する待ち時間に、そこに寄った。

「紳士売場を見てきまーす」
店の通路を元気にかけていく店員がいた。
一瞬、違和感を感じて立ち止まる。

・・・・。
 
紳士売場?
 
そう言うからには、やはりそこでは紳士が売られているのだろうか。
英国直輸入のジェントルメンや、ホテルマナーがやっとの安い紳士も売られているのかもしれない。
半期に一度の大バーゲンで、秋物の紳士が安く売られたりするのだろうか。

ひとりいくらだろう。そんなことを考えていると、誰かを探しているらしいさっきの店員が戻ってきた。
「だめです。子供売場と婦人売場にも、いませんでしたよ」

・・・・。
 
子供と婦人まで売っている。

察するところジャスコは人身売買の会社であったらしい。で、子供は一人いくらとか、ワゴンセールとかやっているのか。
オチは分かっているので突っ込みたくてウズウズしていると、館内放送が耳についた。

「ジャスコ恒例、ミレニアム・グレート宝くじ! 
 いまジャスコの商品をお買いあげの方に・・・」

・・・・。

恒例・ミレニアム・グレート・宝くじ。

恒例というからには、1000年前にも、ジャスコはミレニアム(千年期)でグレートな宝くじをやったらしい。
創業は平安中期か、それともイエスさまの生まれた頃なのか? ジャスコよ。






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 991223thu 〜 991226holy
北朝鮮に行ってきた。
北朝鮮の旅客機は、酷いボロだったが、パイロットの腕前だけは超一流で、
着陸の上手さなどは戦闘機パイロット並である。

ていうかたぶん戦闘機パイロットだ。
あの腕前なら、核弾頭ぶらさげたままで首都高にだって着陸できそうである。

という話を、北朝鮮ネタのときの先輩から聞いた。
電話で聞いたのだが、まあとにかく生きていて何よりだ。



長い長い、事実上の休止期間となってしまったが、仕事とプライベートの両方が、修羅場とド修羅場の間の短い休止期間に入ったので、とりあえず日記を再開しようと思う。
日記を休んだこの四日ほどの間には、いろいろなことがあった。出来事と実際の日付は違うかもしれないが、順に書いていこうと思う。





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 991218sat ・ 991219holy ・ 991220mon ・ 991221tue ・ 991222wed (すみません。しかも内容は先週の出来事)
 
まーっはろっどでぶろろろろ〜んぶろろろろ〜んぶろろろろ〜ん・・・。
 
風邪をひいた。
 
ぶっとばすんだぎゅんぎゅぎゅん〜まじーんどるげをるーろるろろーやっつけるんだずばばばばーん・・・・。
 
先週の水曜に、24時間働いたのが、いろいろ仇になったらしい。半日の休みでは、どうしても回復せず熱まで出た。
 
ばろーむくろすできゅーんきゅん〜♪
 
さっきから頭の中を流れ続けている曲は、病院へ行くとき元気をつけようと思って聴いた水木一郎の「ぼくらのバロムワン」である。あまり好きな曲ではないが、メロディと歌詞が強烈なので頭から離れない。熱のせいか、エンドレスで頭の中に流れるので気が狂う。

病院では点滴を打ってもらった。病院によるようだが、注射一発で治ることを期待していたので、ちょっと残念に思ったが、夕方には熱も下がって楽になる。だが、頭の方は、まだボケていた。

やがて枯れていた喉が復調する。部屋では加湿器を使っているし、なにより喋らないので喉は楽だ。声がもどった嬉しさと退屈さ故で、ベッドに寝たままでケンシロウの声真似をして遊ぶ。
「あたたたたたっ 俺は北斗神拳継承者、神谷明だ」
自分のギャグに自分でウケて、しばし笑う。
実際には声質が似てないので、このギャグは実用的ではない。何よりあまり面白くないので、しかたがなくこうして日記に書いて供養した。

いつぞやのように、発熱した状態で日記を執筆するという荒技は、もう使えない。この弩糞忙しい(どくそいそがしい)時期に一日休んだのだ。充分な回復をもって復帰しなくてはならない。体力の回復に専念しよう。
この日記は、そんなわけで後日書いている。いまは熱も下がって、仕事にも復帰した。この休みで、体もリフレッシュできたと思う。
そして私は、
 
ふーたりがひーとーり〜ばろろーおむうー。みんなでよぼーうばろむわん〜。
 
好きではなかったこの歌を、完全にマスターしてしまっていた。






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 991214tue ・ 991215wed ・ 991216thu ・ 991217fri
四日分一気に更新である。
いいのかおい、と自身を突っ込みたいが、仕方がない。この時期は、睡眠時間さえ危ういので、自然と制作時間が薄くなってしまうのだ。ともあれ、四日かかってできた先回御約束のモノである。

「絵の描き方」について。
まずは「横顔」の書き方について講釈しよう。
これは、あくまで実物の人体をモデルにしているので、コミック風の絵を期待される方には、やや違和感があるかもしれない。
私の場合は、人体の基本を押さえた上で、それぞれにアレンジしていく描き方なので、そう思って参考にして欲しいと思う。




1・正方形を四等分し、それぞれの辺に、二分割ないし四分割の印を入れる。

2・頭蓋骨の線を描く。分割の印を参考に。

3・顎の線を描く。

4・中心の少し上の内側から、鼻の線を斜めに引く。

5・中心線のやや上に、目の線を引く。

6・目と口を、描き込む。

7・上唇と鼻を結び、耳を描き足す。

8・下辺の分割線に合わせて、首の線を描く。

9・顔の造作を描く。

10・髪など足してみる。

11・髪型を変更。

12・細部修正。表情をつけ、子供っぽくするために、顎の線などをアレンジする。













これで基本の出来上がりだ。
常に四分割線を頼りに描いているわけではないが、先回述べた通り、なにかを見失ったときには、これに戻っている。何枚か描いていると、忘れた感覚が戻ってくるのを感じる。
これは成人女性の基本なので、実際には目の位置をやや下げたり、顔を縦に縮めるなどしてバランスを壊さない程度に、コミック特有の童顔に修正する。基本に忠実であるあまり魅力がない絵では、意味がないのだ。

むかしCG講座を開いてください、というリクエストをいただいたことがある。
ペインターなどのソフトの使い方は、マニュアルを読んで試すのが一番なので、講座とする必要はないと思った。何より、ソフトを持っていない人には分からない。たとえば私はフォトショップを持っていないので、フォトショップを使用したCG講座は、読む気もしない。構図やバランスの取り方などの絵画的な技法講座の方がありがたいと思う。
そんなわけで、このようにしてみた。
12番からは、個性と腕の見せ所だが、それまでは、簡単に描けると思う。
一度、ためしてみてほしい。





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 991212holy ・ 991213mon
長く絵を描いていない。
少なくとも、そんな気がする。
最近の作品は、先日ついに完成したアルファさんの絵だ。ラフ画を10分ほどで描いた絵だったが、完成までには、「闇に生きる天使」などの時間もあり、三ヶ月以上を要している。二週間に一枚描いていた以前より、ペースは格段に遅い。

長く絵を描かないでいると、ふと、絵の描き方を忘れてしまうときがある。
ゾッとする瞬間だ。
そんなときでも、基本を復習することで、簡単に感覚を取り戻すことができる。基本というのはすごい。
ほんの小さなコツだが、これに従うだけで、顔などのバランスが整った絵が描けるのだ。

みなさんの役に立つかどうかは、わからないが、そのコツを日記に書いておこうと思う。
少なくとも私がどうやって絵を描いているか、その一部だけでも理解していただけるだろう。
読学で得た知識を写すだけなのだが、それでも少々手間がかかる。

そんなわけで、具体的な内容は次回の更新で。



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 991210fri ・ 991211sat
朝はやくに仕事がおわり、退社する。
最近は日の出が遅く、7時頃にやっと明るくなってきていた。
信号待ちの折り、ふと車窓から川を見下ろす。
サーモンピンクに染まった空を写して、川面に無数の波紋が生じていた。
川全体に、つぎつぎと同心円が広がっていく。
あさまずめだ。
魚にとっての朝食の時間である。水面の虫や植物などを、魚が捕食するさい、波紋ができるのだが、朝焼けの紅を、美しい幾何学模様が乱していくのが、なんとも面白かった。

しばらく見ているうちに、釣りがやりたくなってくる。
信号が変わり、車を走らせながら、今度、仕事帰りに釣り糸でも垂れてみようかと思った。
数え切れないほどの波紋を見たのだ。あの一つにでも釣り餌を投げ込めたら、間違いなく釣れそうな気がする。
ずっとずっと御無沙汰だった、手に伝わる、ぶるるんという魚信をにわかに思い出した。

やはり今度、釣りに行こう。




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 991208wed ・ 991209thu
最近は、水木一郎のCDを、よく聞いている。いや、歌っていると言うべきか。
水木一郎と言えば、マジンガーZや、ハーロック、特撮でもズバットや、バロムワンなど有名な番組の主題歌を数多く歌っている。実際、持ち歌が1000曲を超えたとかで、今年の夏には様々なイベントがあった。先日購入したCDは、いつかのライブで歌った曲のオリジナル音源バージョンである。

声の高さが近いのか、私にはどの曲も、とても歌いやすい。
だが、すぐに疲れてしまう。基本的な声量が圧倒的で、朗々と歌い上げていくのに、ついていけないのだ。歌わずに聞いていると、さらに声の奥深さも感じる。1000曲歌っている人の深さだろうか。

このCDの中での、いちばんのお気に入りは、ハカイダーのテーマだ。
ハカイダーと言えば、キカイダーに出てきた、特撮界の悪役スターである。黒い体のアンドロイドで、頭部には人間の脳が備えられており、御丁寧に透明なカバーがしてある。外からでも良く見えるので、初めて見た人は面食らうだろう。
これは実は、キカイダーの生み(製造)の親、光明寺博士の脳で、キカイダーはこれをなんとか無傷で奪回しなくてはならない。ハカイダーは、キカイダーが積極的に攻撃できないため、絶対的な優位で戦いを進めることができる。ハードな話である。最終的に脳は取り戻され、後半ハカイダーは、これも彼の生みの親であるプロフェッサー・ギルの脳を移植され、彼の代身として生きる。

ところで前置きが長かったが、ハカイダーの乗っているネイキッドのバイクは、どうみても市販のモーターサイクルなのだが、
あれで時速666キロを出す。
スピードだけならリニアモーターカーである。二輪で自走する乗用車のだせるスピードではない。
突っ込みたい気持ちはいくらでもあるが、特撮の世界では、これは常識である。突っ込んではならない。

仮面ライダーのサイクロン号は、200馬力のジェットエンジンを持つバイクで、最高時速は400キロである。
ベースとなる車両はCB350だが、新幹線より速い。JRは立場がない。

この後、ハリケーン号の最高時速600キロなど、どんどんライダーの乗るバイクは最高速度を上げていく。
仮面ライダー・アマゾンのジャングラーだけは、最高時速300キロほどだが、エネルギー源は電気でもガソリンでもなく、
インカに伝わる「太陽の石」
だというからあなどれない。

その次のシリーズ、仮面ライダー・ストロンガーの愛車も時速300キロであった。落ち着きを見せてきたかな、と思ったが、彼のカブトロー号は、
落雷のエネルギーを受けると、いきなり時速1010キロのスピードを出す。

音速を超えている。
二輪のモーターサイクルで。
冗談ではない。

彼の後に続くライダーは、すでに音速くらい超えて当然とばかりに、1200キロや1300キロを出している。
表記のお尻に(笑)がついていない。
タイヤを地面にグリップさせて出せる速度ではないと思うが、これも特撮界の常識なので、突っ込んではならないようだ。

突っ込むとしたら、これらバイクの改造を一手に引き受け、ジェットエンジンから水素エンジン、
ZXには原子力エンジンまで搭載させた(普通、バイクに原子炉を搭載するか!? )、
東京都世田谷区松原にある個人商店、立花レーシングオーナー・立花藤兵衛の実力こそを、突っ込むべきだろう。






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 991206mon ・ 991207tue
鉄瓶(てつびん)の新しいのをもらった。
寒い時期にいつまでも暖かい(と思う)ので、玄米茶など煎れるときには重宝する。これで煎れたお茶を飲むと、鉄分の補給にもなるようだ。

あたらしい鉄瓶なので、まずサツマイモを輪切りにして煮た。
理屈は良く分からないが、とにかくサツマイモである。
たぶんサツマイモに、鉄瓶内壁につく鉄錆(てつさび)のようなものを分解する成分があるのだろう。
しばらく煮立てて、よく洗う。すっかり取れたようなので、玄米茶を煎れた。

「ああ、やっぱり黒いお茶はいいなあ」
ふーっと息をつく。
食後には、甘いものと苦いお茶がよいという知恵を、鉄瓶といっしょにもらった。
今晩の甘いものは白饅頭。玄米茶とは黄金の組み合わせだ。ほかに野沢菜もいい。

何も考えず、ぽーっとする時間は貴重だ。だがなかなかそうもできず、私たちは何かしら考え、思い悩んでしまう。そういうときは昔の人の趣味にひたってみるのも良い。私なりのコツだ。

飯台に、鍋敷きをかませて置いた鉄瓶を見やる。
 
「てつびん28号と名付けよう」
ぽーっとしながら、5分ほどかかって、やっとそんなことを考えた。





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 991205holy
突然だが日記の更新を、二日に一度にしようと思う。
日記猿人でも、先月やっと目標の100位以内に食い込めたので、毎日更新して票を追うことに未練はない。
順位を気にして、面白い日記を書こうとする傾向が、今の自分にはある。そしてその分だけ、面白く無くなっているような気もする。(やたら時間がかかるし)
本来のなんでもない日常を記録するという、素朴な日記の味が、私は好きだ。

別に、また小人が出そうとか、6時間寝られる所を4時間にしてまで日記書くのが辛いとか、二日に一回というのは、ものすごく楽だとか、こんな楽な生活はしたことがないとか、天国であるとか、そういうわけではない。

と思う。






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 991203fri 〜 991204sat
納豆プリンは不味(まず)くない。
何のことか、知らない人にはさっぱりと思うので、説明しよう。
納豆プリンとは、あさりよしとお著の「宇宙家族カールビンソン」にて「おとうさん」が開発したメニューの一つだ。他にも多々あるが、劇中では不味いものとして扱われていたのを憶えている。

だが、これが作ってみたら不味くはなかったのだ。

加熱し冷やした牛乳・砂糖に卵を混ぜ、裏ごししてからバニラエッセンスを加え、
おもむろに納豆をぶち込み、
レンジで20分ほど蒸す。

納豆の蛋白質が熱で変化し、甘納豆のようになっていた。
ついとスプーンを入れる。
ねばあーとプリンが糸をひいた。
一瞬ひるんだが、口に入れてみる。 

とりたたて美味(うま)くはないが、不味くもない。牛乳プリンなどの、いちバリエーションと考えれば、けっこうイケる。コンビニに普通のプリンと並んで「納豆プリン」が陳列されることを想像してみた。
売れるかどうかはともかく、話題にはなるだろう。

そのむかし、「しいたけヨーグルト」というデザートもあった。ヨーグルトの中に、生椎茸をブチ込んだだけの代物である。県立地球防衛軍で開発されていた食品だ。

わが家では現在、ヨーグルトが流行っており、メイプルシロップやジャムをかけて食べているが、バリエーションがやや貧困である。ものは試しと思い「しいたけヨーグルト」も作ってみた。

すでに美味いとか不味いとかいうレベルではなかった。
しいたけヨーグルトは、しいたけとヨーグルトの味しかしない。
双方のハーモニクスは皆無だ。醤油でも入れたらどうにかなるだろうかと思ったが、壊滅的な予感がしたので思いとどまる。
結局しいたけは洗って、晩の吸い物になった。


それはともかく、いま、私の目の前に納豆プリンがある。
納豆プリン。名前でその味覚を全面否定することは危険である。
確かに見てくれは、末期の皮膚ガンのようなプリンだし、スプーンから伸びる納豆の糸が朝日に輝くが、味はそれほど非道くない。
 
さあ、勇気を出して食べてみよう。
こういう驚異の合体は、意外とカレーヨーグルトのように、商品化されるかもしれない。すくなくともアレよりは、かなりマシだ、と説明したが、結局、家族は誰も手を着けなかった。

納豆プリンは、まだ4個残っていた。





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 991202thu
火事を見た。
深夜の帰宅途中である。通勤車のフロントガラス越しに、街灯も落ちて暗くなった空に立ち上る、ぼんやりとした黒煙が見えた。
徐々に警戒警報の音が近づいてくる。大きな建物が切れた途端、凄まじい炎が視界に飛び込んできた。

火災の現場は車道の右側で、道路から30メートルほど奥である。一軒の家が、まるまる火に包まれて、ごうごうと音を立て、際限なく炎を吐き出していた。
消防隊は集まっていたようだが、もう、消火してどうなるというレベルにも見えない。隣焼を防ぐのが最優先だろう。

ややスピードを落としつつ、火災現場の横を通り過ぎる。
距離があったとはいえ、一軒の家が丸ごと炎になぶられていたのを見たのだ。正直おそろしかった。
たき火の炎とは違う。止めようのない圧倒的な侵略力を感じた。

逃げ遅れた人はいなかっただろうか、とか、思い出や財産のつまった家が焼失してしまうことの悲しさに同情するより先に、直感的なものだが、わたしは見てはいけないものを見たような気がしていた。

妊娠している女性は、火事の現場を見てはいけないと言う。
いままでその理由は分からなかったが、私はなんとなく納得していた。




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 991201wed
そういえばターンエー・ガンダムを見ていなかったので、ビデオを借りて観てみようと思い立った。
だが、あいにくレンタル中らしく見あたらなかったので、今日は過去のガンダムのことを語ろう。

20年前に名古屋テレビ制作で放映された「機動戦士ガンダム」(俗に言うファースト・ガンダム)から7年たって「機動戦士Z(ゼータ)ガンダム」、翌年に「機動戦士ZZ(ダブルゼータ)ガンダム」、ややあって「機動戦士V(ヴィクトリー)ガンダム」、監督が以降かわって、「新機動武闘伝Gガンダム」、「新機動戦記ガンダムW(ウイング)、「機動新世紀ガンダムX(エックス)」がそれぞれ順に放映されている。その間にも、ファーストとZの間を描いた「0080ポケットの中の戦争」「0083スターダストメモリー」「第08MS小隊」があり、時代は遠いがF91などもあった。ガイア・ギアやSDは割愛しよう。

ガンダムを見て育った世代がガンダムを作るようになって久しいが、いまだに富野由悠紀監督のレベルを超えるものは存在しないようだ。メカアクション以外のドラマ性などに注目すると、いよいよである。ガンダムの世界は先述のように様々な広がりを持ち、技術も進歩しているが、けっきょく物語は、作り手の内容で勝負なのだ。

ところで全ガンダムにあるていど通じている人同士のチャットなどでは、作品はそれぞれ、ファースト、Z、ZZ、V、G、W、X(あとは0080、0083、08)などと呼称されている。

V・W・X・ ・Z、とあってやはり「Y」がないのは寂しいものだ。だがYというのは、どうも格好良くない。
そこで、それでもマッチするガンダムを考えてみた。

「新機動繁盛記 わいガンダムや!」
 
ネオオオサカ・コロニーを舞台にした、浪速の商人(あきんど)ド根性人情話としての、いままでとは、
実にものすごく違うガンダムである。主役の声は、とりあえず関智一さんに演ってもらおう。

名前だけは、恐ろしくマッチしていると思うがどうか。
あとは名古屋テレビの出方を待つだけである。






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