2000.06.29 thu ・ 2000.06.30 fri

30才を越えたからといって、自分の欠点などに対して開き直ったりせず、なおすべき所は謙虚になおしていきたいという決意を新たにしたその朝に、パワーマックG4が届いた。

PowerMac G4 / 450を購入。

そろそろ新しいマックを買おう、買うならG4だ、CGコンテストの商品でiMacがもらえても(無理)G4を買うぞもう買うしかない一度一ヶ月分の給料を貰ったその日に全額使い込むとゆー植木等みたいなことをやってみたかったんだと思ってやってみたら来月分まで食い込みますってなもんで今思うとかなりC調(古語か)なことを考えていたのだが、G4というのは、実際、中古でもそこそこ高い(2000年6月現在)ので、買う気を燃やしつつも耐えて待つ地味な日々であった。
定価の5万円安のモノが出たら、買おうと考えていたその矢先である。
アップルストアの「スペシャル」に出物があった。

勤務時間中に教えてくれた社長ありがとう! 折良く昼休みに突入し、電話での注文、大購入となった。
純正のディスプレイもつけて、計算してみたところ、定価に対して11万円も安い。

これは、いわゆる「整備済み」と呼ばれる商品で、何かの不良があって修理に出されたものか、あるいは店頭で飾られていた商品などらしい。それゆえに安価だ。
ごくたまに、アップルのホームページで販売されているのだが、後日同ページを見てみると、ラインナップされていたG4もiMacも、すでに全品売り切れであった。テレホタイムを待たずして完売したらしい。まったく運が良かった。

整備済みの概要を人に話すと「そんなんで大丈夫?」と聞かれることがある。
届くのを待つ身としては、やはり気になった。

G4が届いても、分割措置を受けたビルゲイツ氏の呪いで、運送中に取り落とし、筐体が真っ二つに分割されるのではないかなどと埒の開かないことを考えている自分がいるのがちょっと可愛い。

ええいっ、呪いが恐くて、神の國に住めるか! (安永航一郎)
と失言して、さっそく届いたでかい箱に手をかけた。
開封、接続し、とにかく操作してみる。

今まで慣れ親しんだパフォーマとは、まるで違う操作感だった。
すべての処理速度に凄まじい差があるのだが、旧ザクとパーフェクトジオングくらい違うと言えよう。
早い早い。再起動も早ければ、インストールも早い。
がっつんがっつんアプリケーションをインストールしても、ぜんぜん大丈夫。メモリーに余裕すら感じる。そして、全ての演算時間が格段に違う。実に爽快な操作感であり、今までのパフォーマ・ライフを一気に塗り替える手応えであった。

G4自体に対する憧れは、実はかなり以前からある。日記でも1999年の2月にすでに購入の決意が語られているのだ。
思えば、G3のころから、すでに憧れていた。G3といえばガメラだが、G4ガメラの新作は出ないのだろうか。まあ無理だろう。それはともかく、G4のこのデザインが大好きなのだ。この際ハッキリ言うが、iMacのデザインはどうも好かない。G3のころ、このポリタンクのよーなデザインがいいのだ! と叫んでいたが、さらにシヴい感じのなんとかグレーになって、一気に購買意欲が加速する。

これはグレーというより、銀だ。「宇宙の色は、銀の色ォ!」と岸和田博士も言うくらいで、もう宇宙に思いを馳せる30男にはたまらなくイイ色であり、外タレ風に喜んでみると、イーヤッハアッ! ってかんじだ。(なんだそれは)

ただ、G3の頃に買っていたら、起動ディスクの名前を、G3PO(当時はスターウォーズ人気が凄かった)とでも設定して、ひとりでウッシッシと大橋巨泉風に笑うとゆー野望が実現しなかったのが、残念といえば残念だ。

まあ、それはともかくG4とパフォーマを、仲良く並べてみる。 デザインの違いが、開発された時代の差を感じさせる。
さあ、まずはパフォーマでいままで蓄えた画像や文書のデータを、ネットワークで思うさまG4に流し込み、快適な操作感を満喫するか!
勢い込んで、筐体の背面をのぞき込んだ私は、そのまま静止した。

パフォーマにはネットワーク用のLANケーブルコネクターが、設計されていなかった。

「パフォーマってさー、マックのシリーズ中、唯一LANのコネクターがないんだよねーだよねーだよねー・・・」

社長が話していた言葉が、頭の中で反響していた。





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2000.06.27 tue ・ 2000.06.28 wed

6月27日は、私の30才の誕生日である。
いろんな方から、メールやプレゼントなどをいただいた。

正直なところ、ついに30才になってしまった、という感慨が重い。
30才までは、いろいろ準備する期間だと思っていた。
これでも20代は、いろいろなことに挑戦してきたと思う。そのなかで、自分の欠点を削ぎ落とし、長所を磨こうと思っていた。

ところで私には10才はなれた姉がいる。
私と姉の旦那との共通のあだ名で「女両津」という称号があるのだが、我々は姉のことをそう評価している。
バイタリティや遊びが上手いのではない。だらしがないのだ。「こち亀」120巻中の両さんのだらしがない絵をスキャンして編集すると、そのまま姉の生態記録になるような日常である。(ちょっと言い過ぎ・・・でもないか)

こんな姉だが、20代のうちは色々なこと、自分の性格などに悩みを持っていた。
それが30才になったころ、開き直ったのである。
これが自分なのだ、と。
自分の欠点を克服しようとか、己を変えようなどと思わない。
人間、30才を越えるようになると、欠点も自分の個性だと思うようになってしまうのだ。

もちろん、そうでない人もいると思う。
だが、私は目の前でその事実を目の当たりにした。

それからである。
なんとか30才までに、自分の欠点やイヤなところを治そうと決意したのは。

そうして10年たった。

20代でしか出会えない心情、開拓できない世界があるのだと、30代の先輩から聞いたことがある。

20代は、いくらでも変われる。
まだ学生(当時)だし、あるいは若いということで、失敗も許される。
いくらでも挑戦したらいい。失敗をおそれないで。

当時は月並みな言葉だと思ったが、いまは、この意味がよくわかる。
20代のうちにいろいろな失敗を通過できれば、自分の欠点も直る。
30代40代になって、挑戦した失敗した一文無しになったでは、シャレにならないのだ。
子供や家庭のこともあるだろう。世間一般的にやることが多すぎて、自分を振り返ったり、己の未熟分野を開拓するような時間を、なかなかとれないのが、30代40代だ。

「若いうちの苦労は買い」という言葉があるが、これもよく分かる。
苦労に対して尻込みする方も多いと思うが(実際、わたしも苦労なんて避けたい)、実は、やってみるとそれほどでもなかったと思う。

やったこともないのに、苦労だ苦労だと言う人がいる。
それは実際、あまり苦労していない人が言うことが多い。別にそれほどやっていない人が言う。それで二の足を踏んでいるのだ。

やった人は言わない。
大したこと無かった、というほどでもないけれど、得るものに比べれば、その苦労は小さかったと感じる。
もっとやっておけば良かったなあ、とさえ思うほどだ。

若いうちの苦労は買いである。

そうして、30才になった。
振り返れば、この10年で得たものは、とてつもなく大きいと思う。
削り、磨き、苦労し、ちいさいながら、つかんだ世界もある。
そして、ある程度の準備はできた。

何かが出発するための準備が。






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2000.06.25 holy ・ 2000.06.26 mon

昨日の続きである。

ああ、このお客様とは波長が合うな、というのがなんとなく分かる。
そういう人に、こちらから話しかけることが、わりと抵抗無くできる性格だと自分は思う。
アニメやマンガや特撮や声優さんや模型に限ったことではない。
コミック担当になる前にも、お客様と友達になるのが好きで、いろいろやった。

「伊達公子とグラフのビデオを探しているんですが・・・」
というお客様を捕まえて
「昨日テレビでやってたスペシャル番組の・・・ああ、お客様も見てました? 私も見ましたよ! あれはすごかったですね、どうしてあそこから逆転ができるんだろうって感動しました」
などと話しながら売場まで案内しつつ意気投合である。

お客様も「こんなにストレートに話が通じたのは初めてです」と言って喜ばれたが、あいにくビデオは売り切れており、注文となった。しかし注文用紙を書く間に再び伊達公子で盛り上がる。見送った後、パートさんが聞いてきた。

「今の方、すごく仲良さそうでしたけど、お知り合いですか?」

「ううん、初対面」

こういうお客様との談笑は、誰に対してでも使えるものではない。
波長が合うという前提と、喜ばせられるネタがあるという条件が必要なので、狙って出来るものではない。実現は、ほとんど偶然だ。

でも波長があっていると、まれにお客様が探している本を、まだタイトルも口にしていないのに当てることがある。

「中公コミックスーリの・・・・」
「「七つの黄金郷」ですね?」
「・・・なんで分かるんですか」
「いや、なんとなく、「七つの黄金郷」って感じのお人柄でしたので・・・」

そうとしか言えないが、これは私もよく知っているコミックだったので当てられたというのもある。

お客様との話は、実際には結構、慎重にやっている。
ああ、この人にこの話をしたらウケるだろうな、でもちょっと波長が合わないから、反応に困ってしまうかも・・・、と思うときは話しかけない。

逆に、このひとは絶対に波長が合う。でもこのネタで合っているのだろうか? と不安になるときもあるが、こういうときは、自分が恥をかけばいいや、と思って声をかけてみる。

あるお客様が「北へ」というゲームの攻略本と、コミック雑誌の「フラッパー」をレジに持ってみえた。
この二点に共通するものは「ノッチ」というイラストレーターだ。「北へ」ではキャラデザを「フラッパー」ではその時期に表紙を描いている。

「お客様、ノッチの画集が出ておりますが、もうお持ちですか?」
「えっ・・・?」
驚いた顔から、すぐ喜びと期待の色が吹き出している。

ビンゴであった。

何の確証もない。ただ、なんとなく「ノッチの絵なら何でも良いから集めたい」という波動を感じたのだ。
すすめてみて、ビニールカバーも破って中を見ていただく。
お客様は満足した顔で、すぐに購入された。
「攻略本の方とフラッパーは、どうされますか?」ときくと「ああ、こっちも買います」とのことであった。

初対面の人がこれなので、よく知っている友人にならある程度ツボにはまる本を薦めることができる。
もっとも、自分と同じ内面的な一部を持っている人に限るが。

等身大成瀬川のポップが懐かしいCOBRAさんにお会いしたときも「COBRAさんなら、これ絶対に面白いと思いますよ」と「スタンダードブルー(少年画報社)」やら「愛人AIREN(白泉社)」など次々とコミックを売りつけた。自信もあったが、帰りは電車の旅行客に10冊以上買わせたのは、やりすぎだったかもしれない。でも当たりも多かったようなので、良かった。

そのポップを運送してくれたマンデリンさんにも「まほろまてぃっく(ワニブックス)」をすすめてみる。というか、これは助けてもらったお礼にプレゼントした。
最近2巻も出たこの「まほろまてぃっく」は、どうもかなり心をえぐる奥深いヒットだったようで、氏の生活をいろいろ変えてしまっているようだ。すすめた私も大満足である。

先日も、ヨコハマ買い出し紀行つながりの友人が店に来てくれた。
つぼにはまりそうなコミックを、多数お買い上げいただく。
結構なじみがある方だと思っていたmasterpieceさんに「これだ」という本が無くて困る。とりあえず「あずまんが大王(メディアワークス)」「未来さん(エンターブレイン)」をすすめた。面白く読んでいただけただろうか。

初対面のロメオさんには、ヤマトのアンソロジーコミックを。これは氏が以前から目を付けていたもので、用意できていて良かったと安心している。

まだ高校生のT・Iくん(仮名)はカードキャプターさくらのファンで、まだ法律的にはパチンコもできない年齢なのにさくらのDVDとか買っている少年だ。とても礼儀正しく、またパッと見もさっぱりしているので、ファンの品位を上げている存在だと思う。

彼には、カードキャプターさくらの英語版コミックをすすめようと思ったが、残念ながら売り切れていた。やむなくセイカの「かーどきゃぷたーさくらぬりえぶっく」「かんたん水塗り絵・カードキャプターさくら」ともに対象年齢3歳以上のアイテムをすすめてみる。

だが彼は、こういったアイテムで喜ぶほど歪んではいなかった。

店に来る前に「騒動をおこしたら日記に名前を書いて銀河のさらしものにします」と念をおしておいたせいか、みなさんとても紳士的な振る舞いで、ズッカンズッカン本を買ってくださった。
感謝の気持ちをこめて、きっちり日記に書かせてもらおう。
(ああ、どっちにころんでも・・・)




この書店には、コミックで5万冊をこえる品揃えがある。
駄作もあれば優れた名作もある。そして、ある人の琴線に触れるものもあれば、またある人の人生の方向を指し示す本もある。いろいろな感動があり、面白さがある。(もちろんこれはコミックに限らないが)

この書店には、毎日1000人以上のお客様が来店する。
無意識下でこういう話を求めている、という人が発見を求めて来店するのだ。
そして、出会えさえすれば、本当にすばらしい感動があるだろう。しかし、出会えていない人がたくさんいる。

私がやっている紹介は、単なるお節介であり、また個人のお楽しみ程度のことだ。
現実的には、ネットを使うことになるかも知れないが、この書店が、求め合う作品と読み手の出会いを提供する場となれればと思う。







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2000.06.23 fri ・ 2000.06.24 sat

書店に勤めるようになって、一番の喜びは、お客様との会話だ。
特に、濃ゆい濃ゆい話ができると、とても嬉しい。

いつだったかマジンガーZが深夜再放送している時期に、ここぞとばかりにマジンガー本を陳列して置いたら、みごとに買ってくださった方がいた。
レジで包装しながら「いま、深夜にやってますよねー」「え? ええ」「なつかしくって涙が出ますよ〜」とか話すとお客様は「あはは」と笑って帰宅された。
その人は、しばらく常連さんになり、「これは、あの人が買ってくれるに違いない」と思って置いておいた「ペーパークラフト・ゲッターロボ」を予想に違わず購入してくださった。最近見ないが、どうしているだろう。

誰にでも語りかけているわけではないが「この本をこの時期に買う人なら分かってくれるネタ」があれば、そしてそのときレジが混んでさえいなければ、けっこう話しかけるときがある。

ヤマトのゲームの設定資料集と原作コミックをレジに持って見えた30前後のお客様に、いきなり

「ヤマデラ古代って、意外に違和感ないですよね」

と濃い話を振る。
ニヤっと笑ってくれればOKだ、と思っていたら

「木村幌さんがもういないのが本当に残念。」

さらに濃ゆぅいレスポンス(※)が帰ってくる。もうお互い「好敵手とかいてライバルと読む」という感じで心中は大喜びである。
「大塚明夫さんの土方艦長もなかなか」「でも喉頭ガンさえなければ・・・」
などと話しているうちにお客様がレジにならぶので、やむなくうち切る。

理解している範囲でしかないが
「ここの店員は、わかっている」
という親近感が、常連さんを産むのかも知れない。

(※)木村幌さんは、ヤマト2の土方艦長を演じた声優さん。喉頭ガンによりすでに故人。






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2000.06.21 wed ・ 2000.06.22 thu

先日来、耽美系アイテムの棚調整をしている。
ティーンズ文庫と呼ばれる商品群に、耽美系文庫が埋もれているので、それを抽出し、耽美コミックに隣接して陳列しようという試みだ。

現在の文庫担当は、先々月入社した新入社員だ。彼と共同で作業をする。

ところで、私も彼も、実は体重が90キロ台である。
そんな二人が、なかよく耽美小説を立ち読みしている様子は、たぶん、ちょっと恐かったと思う。

「店長、これどっちでしょうね」

 一口に耽美系といっても、叢書名で明確に分類されているわけではないため、選別手段は人間の手に依る。

「表紙の絵を見ろ。絵が耽美っぽくて、男しかいなかったら耽美だ(乱暴)」

「えーと、攻めっぽい男に、女の子と、受けっぽい男の子が抱きついているんですけど、これは・・・」

 本の分類が分からないときは、内容を確認する。あたりまえだが基本である。

「内容を確認してみろ」

「えー、では、あ、あきら俺もう我慢できないよ」

「朗読するなあーっっっ」



 作業は、想像以上に難航した。






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2000.06.19 mon ・ 2000.06.20 tue

一日数十分ほどしか進まないが、ヤマトの航海は順調に進んでいる。
外宇宙に出てからは、恒星間航行速度を出せるようになったので、進行も早い。
だが、航路上には、アステロイドベルト(小惑星帯)やガス帯があって、一気にワープで、というわけには行かず、所々でガミラスの防衛線に捕まりながら、進んでいるところだ。

ところで、航行中には、星の海を疾走するヤマトを、グリグリと回転させるカメラワークが可能だ。
ヤマトのアングルを変えて見ることができるのである。

このとき、360度を包まれた、いわゆる全周と言う位置を実感する。
あまりに広大な宇宙空間にあって、その中心に、ヤマトだけがぽつんと浮かんでいるのだ。
そしてまわりには、本当に何もない。
前後左右、頭上にも、そして足の下にも無限の闇である。
突然、心細くなった。

このゲームを操作していて、はじめてガンダムやヤマトで、乗組員が地球をあれほど恋しがる理由が、なんとなく分かる。
宇宙で生まれた者ならばともかく、地球で育った我々は、宇宙に出たときやはり大地が恋しくなるのだろう。

アニメにおいて、ヤマトの艦内では、足音を立てて歩くことができる。
宇宙船の中に、重力があるのだ。どういう理屈なのか分からないが、重力を発生させるシステムがあるらしい。
スペースコロニーや、アーガマの居住ブロックは、回転させることによる遠心力で、疑似重力を生み出しているが、ヤマトのそれは分からない。

ただ、どういう理屈であったとしても、重力は必ず必要であることが、このゲームをしていて分かる。

人間は、慣れ親しんだ日常生活を持ち込めないと、長く、当てのない宇宙の航海はできないのだ。

宇宙で生活する人類は、生きていくので精一杯であろう。そのなかで、地球での日常がどれほど癒しになるか。
佐渡先生(ヤマトの艦医)の医療室の一部は和室になっており、日本酒の一升瓶や、ちゃぶ台とお座布団、茶箪笥などが置かれている。ストレスのかかる宇宙空間の航行においては、こういう古くて飽きないアイテムというのが、人の心を落ち着けるのかも知れない。
銀河鉄道999も、大昔の機関車の外装をもつが、その意味も同じかも知れない。

宇宙時代に通過するであろう心情を、擬似的に通過できた、というと大げさだが、宇宙に憧れる人間には、こういうゲーム性は、なんだか嬉しい。
PSゲーム版のヤマト。その航海シーンはよくできていると思う。






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2000.06.15 thu 〜 2000.06.18 holy

風邪をひいた。
日記のネタになる分だけでも、意外によくひくことがわかる。自分で思うより、体が弱いのだろうか。根性がないのかもしれない。

仕事中に汗をかいてクーラーで冷やしたのが悪かった。喉が腫れて熱が出ている。どうにもならず、会社も一日休んだ。
気温と発熱のせいで汗をかくくせに寒気がするのだが蒸して暑い。という矛盾が、夏風邪の苦しさである。

休みをとった日は、熱のせいで一日ぼーっとしていた。

「ああ、お粥にしそ(ゆかり)をかけていたら、ちょうど首振り設定でこちらを向いた扇風機(強風)のパゥワァ飯台がまんべんなく紅色にーっっ!?」

休んだ日であり、扇風機を出した初日の出来事である。
粥に紫色がつかないなあおかしいなあ、とビンを振りながらしばらく考えていた。調味料が風に吹かれて台所が紅(べに)に染まってゆく様子を視認しても、事態の本質を把握して叫ぶまでに、数秒かかっている。

風邪のせいで思考力まで低下していた。

これでよく昨日と今日、出勤できたものである。
明日は休みなので、完全に治そう。





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2000.06.13 tue ・ 2000.06.14 wed

耽美系コミックスの在庫調整を行った。
内容がドぎつくて、その上うれていない本は、返そうと思ったのだ。
とりあえず棚からひとかかえほど抜き出して、一冊一冊の売数をパソコンで調べる。

本の裏に記載されているISBNコードを、事務所のパソコンに入力すると、一年間で、その本が何冊売れたか分かるのだ。このデータを元に、売れていない本をある程度、返品する。

裏表紙だけを見て作業すれば良いのだろうけれど、どうしても、ついオモテを見てしまう。
そこでは、セフィロス似の青年が、裸で豹と絡んでいたり、小学生くらいで、女の子かと思うような男の子がオヤジに抱きついていたり、薄衣一枚で両手を縛り上げられた少年が、湖に半身つかっていたり、両方とも胸がない裸のカップルが熱視線で見つめ合っていたり、とにかくそういう表紙が、数百冊と続く。

気が滅入る。
売れない本を、売場から削るのは大切な仕事なのだ、と自分に言い聞かせながら、血反吐など戻しそうな気分で、キーを叩く。

しかし、後ろ手に縛られて全身みみず腫れの恍惚とした表情の男の絵やら、男の乳首につけたピアスを舌で転がす男やら、鮮やかな緑が生い茂る初夏のサワヤカな日差しの中、裸で抱き合う二人の男やらが、果てしなく表紙を飾り続けていく。

頭がじわんと痺れてきた。
こっちの世界では、男女の恋愛は異端なんだなあ。
そんなことをぼんやり考えながら、延々とつづく耽美な世界を巡る。

が、シースルーのスリップドレスを着た青年が強烈な流し目をよこすカメラ目線の表紙と目があったとき、たまらず休憩をとった。

つらい。
だが、これは仕事だ。やりたくないからと放っておけば、どんな損失になるか分からない。
やりたい仕事は誰にでもできる。
やりたくない仕事を、それでもやるところに感動があるのだ。

気をとりなおし、それでも重いため息をついてから、再び本を積み上げた机に向かう。
耽美系コミックに描かれている人物は、まあ、淡い色合いで、タッチとしては繊細な画風が多い。そうだ、これは単純に、絵としてだけ見よう。うむ、絵としてなら綺麗なものじゃないか。
私は、欺瞞に満ちた自己防衛のフィルターを設けて、作業を再開した。

再開一冊目で手に取った本の表紙では、肌に直接ボンテージなベルトを巻き付けたオヤジとオヤジ(あるいはアニキとアニキ)が、はげしく相撲をとる(比喩的表現)ようすが、ちょっと具合が悪くなりそうなほどリアルな絵柄で緻密に描かれていた。

気力で乗り切って一時間後、適正量の返品を出し終えた私は、嫌な疲れとともに帰宅した。




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2000.06.11 holy ・ 2000.06.12 mon

本屋には、たいがいアダルトのコーナー(雑誌、写真集、書籍、そして成年コミックなど)がある。
この手の本の売り上げは、実際かなり大きいので、ふつうの本屋なら、どこでも扱っているだろう。

しかしアダルト本を販売する行為は、突きつめて考えると、風俗店を経営して利益を得ていることと同じ意味合いなのだと、社長はいう。

私もそう思う。他書店の方針がどうであろうと興味はないが、自分は、そういうお金を得たくない。
そういうわけで、我が書店では、アダルト本は置いてないのである。

ところで、アダルト本がないことで、売り上げが他書店より格段に少ないか、というとそんなことはない。
むしろアダルトコーナーが無いおかげで、家族連れが安心して来店できる。
ちいさいお子様が、そういうコーナーに迷い込んでいく心配がないのだ。

子供が「本屋に行って来まーす」と言っても、そういう本屋なら、親も安心して送り出せるだろう。
子供が「アダルト関係がマニアックなことで有名な某書店に行って来まーす」などと、あるいはそれと同義のことを言って出ていこうとしたら、親は制止すると思う。

「アダルト本はおいてない」と書いたが、近い本は、残念ながら置いている。
現在、気になるのは、いわゆる耽美系の小説やコミックが多いことだ。
男×男だが、本によって内容のえげつなさ、いかがわしさが、単純なアダルト本の比ではない商品もある。ぜひ成年指定してほしいところだ。
男×女で、内容は明らかに成年モノなのに、指定のないコミックもある。
できればこれも、不扱いにしたいところだが、売り上げが大きく、すぐに斬り捨てるのは無理である。

利益のために、売りたくない内容の本を売らなくてはならないときもある。
それが辛い。





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2000.06.09 fri ・ 2000.06.10 sat

ヤマトのゲームをしている。
ほとんどが艦隊戦であり、シミュレーションゲームではあるが、やってみると、これはむしろシューティングゲームに近い。

当然、敵はガミラスの戦艦や巡洋艦である。たまに人工太陽や宇宙生物も相手にする。
ヤマトは、航海をしながら、スターシャさんからの援助物資などを受け取り、少しづつ強くなりながら進んでいくので、最近では、普通のガミラス艦など簡単に沈めることができるようになった。

ところで侵略にさらされていた地球は、おそらくガミラスに対して、もの凄い怒りと憎しみを抱いていたと思う。
それは、ともすれば先日の「死ね死ね団のうた」のような心境であったのだろう。(先の調べものは、この裏を取るためでした)

たまにその辺の事情に感情移入して、ゲームするときがあった。

今や敵に勝る充実した火力にものを言わせて、一隻だけ残った敵艦に艦載機をわんさか群がらせ、離脱をはかれば艦砲の一斉射撃で足止めして、瀕死の蛾を転がすネコのように、ガミラス兵をもてあそんだり、「ガミラス人をやっつけろ〜 夢も希望も奪ってしまえ〜♪ 銀河の外へ放り出せ〜 宇宙の地図から消しちまえ〜♪」とか歌いながら波動砲で空間掃射したり、主砲の強化設計図を入手したりすると「これであのガミラスの◯◯◯◯どもを◯◯◯◯◯人ブチ殺せるぞウヒヒ」とか言いながら、地球人の積年の恨みを晴らしつつ進撃している日々であるが、たまにふと空しくなるときがある。

ああ、俺達は、何のためにガミラス人を大量虐殺しているのだろう。戦争からは何も生まれない。ただ歴史が進むだけだ。テレビ版のヤマトでは、たしか地球人とガミラス人の友情が描かれた話もあったと思う。そうだ、我々は分かり合うこともできるのだ! 

ここはひとつ、ヒットポイント残り10%くらいでフラフラしているガミラス艦に、降伏を勧告してみよう!
通信士の相原を呼び出す。
だが、降伏を勧告するコマンドがないのである。
では仕方がない。
ふたたび艦載機をけしかける。

ガミラス人をやっつけろ〜 夢も希望も奪ってしまえ〜♪ 
銀河の外へ放り出せ〜 宇宙の地図から消しちまえ〜♪
青い侵略者めをやっつけろ〜 戦争で心を汚してしまえ〜♪
ガミラス人はじゃまっけだ〜 青いガミラスぶっつぶせ〜♪
ガミラス艦は爆発、轟沈した。

一瞬めばえた和平のこころは、こうして摘み取られていく。

我々は立ち止まるわけには行かない。戦って進んで行かなくてはいけないのだ。
ヤマトは、人類の希望なのだから。






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2000.06.07 wed ・ 2000.06.08 thu

ヤマトのゲームをしていて、ちょっと気になったことがあり、調べものをした。
レインボーマンのことである。

レインボーマンというのは、昭和47(1972)年頃の連続特撮活劇(そういうカテゴリがある)だ。一度アニメになったこともあると思う。

この物語の敵側の名は、ちょっとインパクトが凄すぎて、一度聞いたら大概の人が忘れないだろう。
その名は「死ね死ね団」である。
稲中のおかげで近年、名前だけは有名になったが、こちらが元祖だ。

番組中でも明言はされていないらしいが、第二次大戦中、大日本帝国軍に、祖国や愛する人を蹂躙された各国の人間が集まり、怨みをもって組織されたものらしい。活動目的も内容も、日本人の抹殺である。
「おのれ、よくも我が祖国を・・・! 死ね死ね日本人め!」
とかいう怨みが、「死ね死ね団」の活動動機だ。

歌もある。

死ね死ね団の歌

「黄色い豚めをやっつけろー 金で心を汚してしまえ!」
「日本人はじゃまっけだ!! 黄色い日本ぶっつぶせ」
「黄色い猿めをやっつけろー 夢も希望も奪ってしまえ!」
「地球の外へ放り出せ!!」
「世界の地図から消しちまえ!」

おいおい。これ放送しとったんかい。
コメントは差し控えたいと思う。

歌詞を見るたび思うのだが、死ね死ね団団員の多くはアジア系なので、みなさんもイエローなマンキーだと思うのだが、どうだろう。

まあ、それはともかく。

ヤマトのゲームをしていて、なぜレインボーマンなのかというと・・・。おっと、いかん。会社に行く時間だ。続きは、また次回に。





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2000.06.05 mon ・ 2000.06.06 tue

母方の親戚で「金子のおじさん」というひとがいる。
この人は、昔から機械が好きで、とくにカメラを愛好し、また絵も描いている人だった。
住まいが遠いので、滅多に会うこともないが、とても気の合う人である。私はこの人が好きだ。

先日、母が「インターネットで株の情報が見たい」と言い始めた。
驚きである。
だが、考えてみると、母はビデオのタイマー予約もなんとかこなすし、多機能電子レンジもちゃんと使えている。機械勘は、あるのかもしれない。
しかし、なぜ、急にパソコンなんて・・・と思い聞いてみたら、金子のおじさんの影響だという。

金子のおじさんは、現在パソコンでCGを描くのに夢中で、神戸の風景などをパソコンで描いているというのだ。
字が下手な人だったので、手紙はいつも奥さんに代筆してもらっていたらしいが、今はワープロソフトとプリンターで書いているそうだ。いい時代になったと喜んでいるそうである。

ところでこのおじさんは、今年で80才である。

いまはフォトショップで、自分の葬式用の写真をレタッチしているそうだ。

「しわやしみは、消しすぎてはダメだ。いたずらに若く見せるのではなく、年を経て身に付いた人柄や人格を、さりげなくにじみ出させるような、そういう処理をしなくてはいけない」

・・・・。
すごい人物だ。

ていうか、こんな老人みたことねえ。

私はこの人の親戚であることを、嬉しく思う。
こういう風に、年をとりたいものだ。





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2000.06.03 sat ・ 2000.06.04 holy

西暦2199年。
地球は滅亡の危機に瀕していた。

「宇宙戦艦ヤマト」は、26年前のアニメだが、SFの設定など、けっこうハードで、いまでも充分見応えがある。
アニメとしての表現力が、やはり26年前のものなので、見るに辛いところはあるが、とりあえず、よくまとまっている劇場版を見ていただきたいものだ。

だが、なにせ昔のアニメだし、そもそも知らない人もいるだろう。すこし長くなるし、いい加減な所もあるが、内容を解説しておこうと思う。

物語は、地球が、ガミラスという星から侵略を受けている所からはじまる。
太陽系の各惑星は、次々と侵略を受けていた。

ガミラスは、放射性元素を大量に含んだ遊星爆弾を、冥王星に築いた前線基地から発射、次々に地球へ落としている。地球の生命を絶滅させることを目的とした無差別攻撃であり、ガミラスによるテラ・フォーミングだ。ガミラス人は、地球型の空気では生きられない。彼らに適した、放射能のある環境になるのを、そうして待っているのだ。

地球の人々は地下に都市を築き、放射能におびえながらも、ガミラスへの抵抗を続けていた。
しかし、対抗する地球の艦隊は、まるで歯が立たない。同距離から砲を打ち合っても、こちらのビームはガミラス艦の装甲に弾かれると言うのに、むこうの弾は、簡単に地球艦隊の装甲に穴をあける。その上、圧倒的な敵軍の物量である。
最期の希望であった地球防衛艦隊も、一艦を残して、あえなく全滅してしまった。

遊星爆弾による放射能汚染は、地表はもとより、地下をも着実に侵しはじめている。
人類は、ただ絶滅の時を待つだけなのであろうか。
明日への希望はないのであろうか。

だが、そのとき、遙かイスカンダル星から、使者がくる。
火星までたどり着いた使者は力つきて死に、イスカンダルからのメッセージカプセルだけが残された。
「私はイスカンダルのスターシャ・・・」
カプセルは告げる。
イスカンダルにある、放射能除去装置を使う以外に、地球を救う道はない、と。
メッセージに添えられた、波動エンジンの設計図をもとに、船を建造し、イスカンダルまで来るのです、と。
銀河系を隔てること14万8千光年。マゼラン星雲に、その星はある。

もはや信じるしかない。
折しも、次世代を担う若者を地球から脱出させ、種の存続をはかるノアの箱舟計画の一環として建造された船体がある。
場所は、かつて大日本帝国最期の戦艦「大和」が沈んだ九州坊ヶ崎の地下大工場。
恒星間航行用に設計されたその艦に、先の波動エンジンを搭載。計画自体が見直され、放射能除去装置を受け取るための船として完成した。

その船は、かつてもそう呼称されていたとおりに「ヤマト」と名付けられる。
単艦で適地へ乗り込み、戦争に勝利する、という願望も、そのままであった。

いま、赤錆びた戦艦大和の残骸を、内側から破って、生まれ変わったヤマトが発進する。
地球を救う使命を帯び、人類の運命を背負い、いまヤマトが飛び立つのだ!
人類滅亡まで、あと300と65日!

これがヤマトの航海の背景と意義、目的である。

・・・・。

燃えるシチュエーションだ!!

ゲームにしてもアニメにしてもマンガにしても、私は燃えるシチュエーションが好きである。
最近のそれらは、キャラが熱いが、シチュエーションの熱い作品がない。
だが、ヤマトは燃える。

地球を救う使命を帯びて、戦う男である。
燃えるロマンなのである。

この戦いは、少年法を当てにして人を殺したり、中学生による5000万円の恐喝があったり、金銭に困ってもいないのに万引きをする奴がいたりするよーな平和な社会を守るのためのものではない。

もう完全に世界中であらゆる事情がブッ潰れていて、ほんと真剣にどうしようも先がない状態での、最期の希望を託されているのである。ギリギリの極限状態なのだ。
この絶望感が逆に燃える。

必ず、ここへ、帰ってくる・・・!

ヤマトを運航していて、その決意が、プレイヤーにも伝わってくるというものだ。
もちろん、どこまで感情移入できるかだが、いま、実は思いっきり入り込んでいるのである。

地球と人類の未来がかかっているというのに、ホームページの更新とかしてる場合ではない。

さあ、今日こそバラン宙域(地球とイスカンダルの中間)を抜けるぞ!





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2000.06.01 thu ・ 2000.06.02 fri

「宇宙戦艦ヤマトって、知ってる?」
と、うちのアルバイト(18才)に聞いたら「知ってる」というので、あまり遠慮なく日記に書こうと思う。
宇宙戦艦ヤマトのことである。

一年以上前だと思うが、プレイステーションのゲームで
「宇宙戦艦ヤマト 遙かなる星イスカンダル」
が発売になった。
そして最近、
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」
の発売である。

最近、劇場版の「さらば宇宙戦艦ヤマト」をビデオで見て、その展開の全てをよく知っているにもかかわらず、死ぬほど感動したことと、5月に出版された設定資料集に「ゲームの「さらば」はマルチエンディング」とあったので、どうにも気になって購入を決意した。

正直やりたいのは「さらば」である。
だが、ゲームシステムなど、あらゆる面で、格段の進歩が見られると言う。
となると「さらば」からプレイしたら、たぶん旧作「イスカンダル」はできないだろう。

中古品棚に、二作のヤマトが仲良く並んでいる。
しばし迷ったが、つい両方買ってしまった。

ゲームの目的は、放射能に汚染された地球を救うため、14万8千光年の彼方イスカンダル星へ行き、放射能除去装置(コスモクリーナー)を得て地球に帰還する、というストーリーである。(詳細については、後日書こう)
人類滅亡まで、あと300と65日!
この期限までにヤマトは、屈強のガミラスを打ち破り、帰還しなければならないのだ。

ところが現在、5日かかって、ようやく冥王星軌道である。
ゲーム時間では、10日ほどしかすすんでいない。

この分だと、クリアするのは半年後か!?

コントローラーを握りしめたまま、ロマンあふれる星の海から現実に引き戻されて、しばし茫然とする。

いっしょに購入した「さらば」の5980円という値段が、やけに高価に思えた。






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