寝言日記2000.05

^{2000.05.27 sat ～ 2000.05.31
wed}

^{四日更新を二度やってしまった。}
^{などと思っている内に、今日の更新は五日ぶりである。}
^{忙しいから、というわけでもない。そうなら去年の１０月頃はその極みだったのに、毎日更新している（やや錯乱気味ではあったが）。}

^{先日むかしの日記を読み返してみて、しみじみその原因を思い知った。}
^{一日あたりの平均的な執筆量（字数）が、とても少なかったのだ。}
^{最近は、まとめて書く時間が無いので、つい一回の執筆時間に、持っているネタを、つぎ込めるだけブチ込んでいる。}
^{一回に時間もかかるし、ネタもつきるというものだ。}
^{書いてから「ああ、これはいくつかに分割したら、３～４日分の日記になるなあ」と思いつつも、そのままアップしてしまう。}
^{もう、そういう癖なのだから仕方がないが、うまく改めれば日記書きも楽になるだろう。}

^{一回あたりに時間がかかるから、という理由以外には、仕事とプライベートの用事に押されての停滞だといえる。}
^{体調的には、風邪もひいた。わるいものでも喰ったのか（でも自覚無し）下痢もした。そのあたりが原因であろう。}

^{決して、先日購入した「宇宙戦艦ヤマト　遥かなる星・イスカンダル」（プレイステーションのゲーム）が面白くて面白くて、ネットにつなぎもせずに毎日遊んでいるからではない。}

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^{2000.05.25 thu ・ 2000.05.26
fri}
^{人間は、眠っているとき夢を見る。}
^{ほとんどの夢は目が覚めたときに忘れてしまうようだが、まれに、内容を、おぼろげにでも憶えていることがある。}
^{そういう夢には、意味があるそうだ。}
^{私の友人に、そんなわけで夢日記をつけている人がいる。ちなみに女性だ。}
^{枕元にノートとペンを常備していて、朝おきたときに、すり抜けそうな記憶の断片を、書き留めておくという。}
^{時間に余裕があれば、朝のうちに、夢占いの本で意味するところを調べるそうだ。}

^{何の役に立つわけでもないが、彼女は想像を膨らませることが好きな人なので、「まあ、趣味みたいなもん」とコメントしている。}

^{私も面白そうなので、本を買ってみた。}
^{ナツメ社の「夢占い　The Reading of a Dream」である。実績を調べてみたら、けっこう売れている本だった。夢占いはメジャーなのかも知れない。}

^{私も「見た夢を、朝のうちは憶えていた」ということを憶えていた、という事は結構あって、調べておけば良かったな、と思うときがたまにある。}

^{今日は、ちゃんとメモしていたので、調べるのは容易なはずだ。}
^{ベッドの横においてあるメモを取る。紙面には、}

^{「誰かの携帯電話がなっている。}
^{着メロが「Ｄ４プリンセスのエンディング」だったので、なんか嬉しい」}

^{と書かれていた。}
^{本の発行年月日は１９９７年５月２０日。}
^{携帯電話も、着メロも、Ｄ４プリンセスも、索引には記載されていなかった。}

・

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^{2000.05.23 tue ・ 2000.05.24
wed}
^{我が社には、特に制服はない。エプロンがあるくらいだ。}
^{だが、男性の服装は、ネクタイ・シャツ・スラックスが定番である。}
^{私は濃いグレー（ザクとかのハードポイントの色だネ！）のズボンに、ブルー（ズゴックやギャンの成型色だヨ！）のシャツをあわせる組み合わせがお気に入りで、よく着用しているのだが、これとほぼ同様のコーディネイトを愛用している社員が、実は多数いることが、最近判明した。}

^{先日、社長や私を含む三人が、この格好をして出勤してきたときは、ちょっと驚いたものである。}
^{調べてみると、いちおう社員のうち五人は、こういった色の組み合わせを所持しているということがわかった。}

^{もし五人そろう機会があったら、ぜひ戦隊モノをやりたいところである。}
^{パーソナルカラーは、ネクタイの色で分けよう。}

^{そしてそれぞれの色の爆煙を背に、フォーメーションを決めたり、吹きすさぶ風にあおられながら、腕を組んで崖の上とかに立ったりするのだ。}

^{とりあえず「書店戦隊　◯◯◯◯ファイブ」（書店名を明記できないことが残念でなりません）とか名乗って悪と戦おう。}
^{敵は、悪の万引き中学生（小・高生ふくむ）。善の万引きとゆーのもあまり見ないが、まあいい。}

^{発見、捕獲の後、歯が折れるまで殴ったり、髪の毛燃やしたり、くちびる切ったり、目にシリカゲルいれたりして悪と戦うぞ！（このセリフはフィクションです）}
^{もちろん敵ロボットが出現したときには、本店店舗（駐車場ふくむ）が変形し、全長50メートルの巨大ロボットになって戦うのだ。}

　　

^{◯◯◯◯本店・ロボット形態}

^{直立した段階で、ほとんどの商品は、店内に投げ出される。}

^{たぶん中身はおじさんだ。}

^{「ちょうど右腕の当たりが、文房具売場になります」}
^{図を描いて説明すると、文房具担当者が悲しそうな声で}
^{「せっかく綺麗に陳列したのに・・・」}
^{とか呟いていた。}

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^{2000.05.21 holy ・ 2000.05.22
mon}
^{友人のＯ川（仮名・・・でもないね）宅へ遊びに行った。}
^{いろいろ古いビデオ（マクロスの「愛は流れる」とか）を見せてもらい、その筋の話などし、休む。}

^{Ｏ川（仮名）は、異常に寝付きがいい。}
^{同じ部屋に、友人とはいえ他人が寝ているというのに、電気を消して一分もしない内に眠ってしまった。}
^{急速潜行である。}
^{一分もしない・・・というのがなぜ分かったかというと、すー・・・という何回かの吐息の直後、}
^{だしぬけに爆撃のようないびきが始まったからだ。}

^{何が始まったかと思うくらい、そのいびきは大きかった。}
^{まるで、ゲッター２が、右手のドリルで、東邦生命ビルの壁面に穴をうがつよーな破壊音である。}
^{ガ・ガガガガー・・。ゴ・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴー・・・。}
^{こういう音だ。}

^{この大音響の中で、どうやって眠れと言うのですか・・・と何となく窓から見えるお星様に祈っているうち、ふと疑問がわいてきた。}
^{なぜ彼は自分のいびきの音で起きないのだろう？}

^{オバケのＱ太郎は自分のいびきで、目が覚めたことがあるそうだ。}
^{すると、彼の神経はオバＱ以上に強靭であると判断して良いのだろうか。}

^{寝返りをうち、彼の方を見る。}
^{先刻から、ガ・ガガガガー・・。ゴ・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴー・・・。という掘削音のようなものが正確なリズムで繰り返されていた。}

^{ガ・ガガガガー・・。ゴ・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴー・・・。}
^{ガ・ガガガガー・・。ゴ・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴー・・・。}
^{ガ・ガガガガー・・。ゴ・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴー・・・。}
^{ガ・ガガガガー・・。ゴ・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴー・・・。}

^{その横顔をながめながら、ぽつりと呟いた。}

^{「江戸時代の牢屋などでは、でかいいびきをかく奴は、仲間の受刑者によく殺されたという・・・。」}

^{（唐沢商会の怪体親書より）}

^{ああ、いかんいかん。}
^{そんなことを考えてはいけない。}
^{多分かれは、現在、疲労の極致にあるのだろう。仕事も大変だと聞く。}

^{「疲れているんだね・・・」}

^{改めてそう呟いてみたが、その声は、いびきにかき消された。}

^{翌朝、近所の喫茶店へモーニングサービスを食べに行った。}
^{さりげなくいびきの話を持ち出すと、彼は照れて謝った。そして一言、自分がいびきをかいてうるさかったら、転がして横にしてくれれば、いびきは収まるという。}

^{「人によるけど、身体を横向きに転がしてやれば、たいていのいびきは止まるらしいよ。」}
^{じゃあ、最初から横になって寝ろ。}
^{「うん、そうか。わかった。」}

^{モーニングコーヒーに反射する太陽の光は、眼底を射抜くように、痛く、まぶしかった。}

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^{2000.05.17 wed ～ 2000.05.20
sat}
^{下の甥っ子（ヤマトが好きな子の弟）が、まだ満足に言葉を話せない年頃のことである。}
^{この子は、とにかく会うたびに、何事かを熱心に語りかけてきたものだ。}
^{「おいーちゃん、おえよーよいよれえうい？」}
^{意味不明である。}

^{そんな甥が、母親から聞いて憶えたのだろう、桃太郎の話をしてくれたことがある。}
^{言われたことを忠実に憶えているからか、この時の語りは結構しっかりしていた。}
^{しかし、話の筋は無茶苦茶である。}

^{「むかしむかし、あるところに、おじいさんと、おばあさんが、すんでいました」}

^（中略）

^{「おじいさんは、おばあさんを家にもってかえり、}
^{いちばんおおきなほうちょうで、まっぷたつにしました」}

^おい。

^{ちょっとまて。}

^{やや愕然としつつも、面白そうなので、止めもしないで話を聞く。}

^{義姉さん、おたくの息子さんは、なんか猟奇な解釈してますよ・・・。}

^{そんなことをぼんやり考えながら、続きを聞いているうちに、当の義姉さんが帰ってきて、物語は中断されてしまった。}

^{最近このことを思い出して、話の続きを甥っ子に聞いてみたが、本人は全く憶えていないようだった。}
^{彼の中で、桃太郎は無事に産まれたのだろうか。}
^{もはや、永遠の謎である。}

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^{2000.05.13 sat ～ 2000.05.16
tue}
^{関西版寝言日記のせいもあって、むかしの寝言日記をよみかえす。}
^{毎日更新と言うこともあってか、当時には勢いのようなものがあったのを感じる。}
^{だが、最近の日記には勢いというものが、あまりない。そこで、実験的に「！」を語尾に付けてみた！}
^{以下は、日々の雑感で、ぼんやりと思ったことそのままの文書である！}
^{私は甘いものが好きだ！　特に洋菓子系が大好きである！}
^{以前に人生相談を持ちかけられたとき、とっさに「シュークリーム持参なら可！」とか返事をしたら、その人とは一時的に音信不通になったことがある！　大丈夫だろうか！}
^{まあ、それはともかく、それくらい甘味がすきである！}

^{もう、好きで好きでたまらない！　チョコレートも生クリームも、ケーキもクッキーも、ついでに言えば和菓子も好きだ！　和菓子といえば甘納豆が好きだが、普通の納豆も、砂糖をかけて食べると実は甘くて美味い！　まあ、砂糖醤油の味だからな！　和風には合う！}

^{甘いものの良いところは、ストレスが誤魔化せるところだ！　あと一時的に幸せになれるところ！　ていうかそれくらいだ！　太るし！}

^{今日もストレス対消滅のために、コンビニで小さなケーキを買ってきた！　そういえば昔ケーキパーティーというイベントがあったな！　うむ！　ひとりにつき、まるまる一個のケーキを持ち寄るイベントだ！　参加者が８人なら、持参のケーキを８等分し、ふるまうのである！　それを８人全員がやるわけだ！　従って、ひとりが食べるケーキも８切れ！　味は異なるが量的には、ひとりで、まる一個のケーキを食べることになるとゆーイベントである！　うわさに聞いただけで参加も主催もしたことはないが、考えただけで胸焼けがする一方、私的には、ぜひやってみたいイベントである！}

^{が！　すでに体重は93キロ！　いまやったら、もしかして取り返しがつかなくなるかも知れない！　医者にも注意されてるし！}

^{そういえば、最近入社した「ブライト艦長が出ていないガンダムは、ガンダムとして認めません」という硬派な新入社員も体重が90キロ台だ！　並んでレジにはいると、身動きが辛くなる！　「誰が和製マクガイヤブラザーズや！」とみずから突っ込んでみたが、誰にも分からないネタだった！　書いている自分にもよく分からないが、まあいい！}

^{とにかく甘いものが好きだ！　人生の最期には、甘くて甘くて甘くて糖尿病の患者さんが即死するようなプリンを食べて死にたいものである！！}

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^{2000.05.11 thu ・ 2000.05.12
fri}
^{なんというか宿命的に万引きが多い。}
^{以前の店に比べれば少ないが、それでも週一回は現行犯なり、痕跡などが発見される。}

^{毎週のように小中高生のどれかが捕まって、泣きべそをかいて、それを怒ったり、諭したり、ぶん殴ったりした後に、親が来て、学校の先生が謝りに来て、警察が調書をとっていく。そして毎週のように、親がもってきた、あられなどの菓子折が残る。みんなでそれをバリバリとかじる。}

^{毎週のように、これが続く。}

^{学校や教育委員会は、実際、どれくらいの数の学生が、どこでどれだけの万引きをしているのか、把握しているだろうか。被害者意識かもしれないが、学生による窃盗の事実を、もっと認識して欲しいと思う。}

^{現在は受け身なだけの書店だが、こちらから、何かできることは無いだろうか。}
^{そんなことを考えていたら、うちの社長が、あるときこんなアイデアを出した。}
^{万引きをした子の、顔写真や本名は出さないが、}

^{どこの学校の}
^{◯◯◯◯（仮名）は}
^◯月◯日
^{◯◯◯◯書店◯◯店において}
^{以下の商品を万引きしました。}

^{というようなデータベースをネット上につくるというのだ。}
^{当然、検索エンジンにも登録しまくる。}

^すると
^{「さあ、インターネットとやらをするぞ。手始めに、わが母校で検索してみようかな」}
^{という感じで地元の名士さんなどが学校名で検索すると、}
^{母校の不名誉がズラズラ検出されるわけだ。}

^{「うちの学校に関するホームページは・・・」}
^{と、学校関係者が、自分の学校名を入力し検索ボタンを押すと、}
^{やはり我が校の犯罪者どもの記録がドカドカ並ぶのである。}

^{「わが校では、ホームページをつくる授業が盛んでして・・・」}
^{などと校長先生が活動内容を紹介すべく、教育委員会の眼前で校名を検索にかけると、}
^{自校の生徒が、いかに先進的かではなく、}
^{いかに手癖が悪いかが、具体的に証明されてしまうわけなのだ。}

^こ、
^{これはいいかもしれない。}
^{その学校の生徒さんのせいで、どの店がどのくらい被害を被っているのかが、数字として明確に分かるのだ。うまくすれば、教育委員会に対する働きかけになるし、学校側でも後始末的な対応のみという姿勢を改めてくれるかも知れない。}

^{ネット事業の一環として、余裕があったらすすめてみたいものだ。}
^{5000万円の恐喝やバスジャックなど、青少年による犯罪の頂点はエスカレートしているが、一方でその裾野も、急激に広がっているのである。}

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^{2000.05.09 tue ・ 2000.05.10
wed}
^しッ
^{塩沢兼人さんが・・・・。}
^{５月１０日、逝去なさいました。つつしんで、ご冥福をお祈りします。}

^{（青二プロによる詳細）}

^{私は、この人が声をあてるキャラクターが大好きだった。}
^{その声音は、もちろん演技であるかも知れないが、わたしはこの人の、}

^{美学のある役を演じるときの、誇り高い声が、}

^{熱気をはらんだ冷ややかな声が（この矛盾を演じきる実力も）、}

^{とても好きだった。}

^{私はこの人に、会ったこともないし、プライベートな姿を知っているわけでもない。}
^{だが、まるで、自分のよく知っている人が、突然に亡くなったように感じた。}

^{私は、この人の声が大好きだった。}

^{音声データ：南斗水鳥拳のレイ（北斗の拳より）278Kb}

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^{2000.05.05 fri ～ 2000.05.08
mon}
^{遅番と早番を間違えて出勤してしまったため、にわかに時間ができた。}
^{知らなければ寝て過ごす時間だが、せっかく外に出て自由時間なのだ。有意義に使おう。}
^{車のオイル交換も時期なので行い、買い物をし、床屋に行った。}

^{床屋といえば、以前にも書いたが、またしても1900円である。岐阜にもあったので寄ってみた。}
^{うちの社長は、美容院をすすめるが、私はやはり床屋である。直毛の人には、カットの腕やセンスがモロに出るからだろうけれど、自分は、くせ毛だし、それほどこだわらないのだ。}

^{それにしても、同じ1900円でも、店によってずいぶん内容が違う。}
^{床屋に対して、より高度な技術を求めるわけではない自分にとって、店の価値は、理容師の人柄だ。}

^{今日の店の理容師さんはよかった。}
^{床屋での、一番の楽しみはヒゲを当たってもらうときなのだが、これが丁寧である。}
^{心地よい時間を、素直に任せられるのが嬉しい。}
^{「今日はどうしましょうか？」と聞く声も、おだやかで安心できる。散髪がはじまってみても、こまやかで速い。経験豊富の上に、乱暴さが無くて好感が持てる。練れたベテランという感じだ。}

^{これは、本屋も同じだ。}
^{新刊を扱う書店で価格が同じなら、やはり店員の態度で決まるところは大きい。}
^{同じ1900円の床屋でも、私は、速いが乱暴な店より、多少時間がかかっても、人柄で店を判断するだろう。}
^{書店にかぎるまい。小売業の価値は、品揃えと接客である。サービス業なら技術と接客だ。}

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^{2000.05.03 wed ・ 2000.05.04
thu}
^{あるところで、寝言日記に実にそっくりな日記を発見した。}
^{一種の並列世界かと思うほどに、内容が酷似している。}
^{そればかりか、日記者の名前も同じだ。}
^{ただ、その世界の天野拓美は、どうも関西地方の人間らしく、寝言日記と同じ内容が、すべて関西弁で書かれている。}
^{下に、そのアドレスを紹介しておこう。内容は同じだが、まったく違う雰囲気なのが楽しい。}

^{関西版寝言日記　2000_04}
^{関西版寝言日記　2000_03}
^{関西版寝言日記　2000_02}
^{関西版寝言日記　2000_01}

^{関西版寝言日記　9912}
^{関西版寝言日記　9911}
^{関西版寝言日記　9910}
^{関西版寝言日記　9909}
^{関西版寝言日記　9908}
^{関西版寝言日記　9907}
^{関西版寝言日記　9906}
^{関西版寝言日記　9905}
^{関西版寝言日記　9904}
^{関西版寝言日記　9903}
^{関西版寝言日記　9902}

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^{2000.05.01 mon ・ 2000.05.02
tue}
4/19より「ラブひな」がアニメで放送されている。
原作は、週刊少年マガジンで連載されている同名のコミックだ。新聞には、一言だけ「露天風呂付き女子寮」と紹介されていたが、これだけで作品の雰囲気を如実に伝えてしまっているのがすごい。

私の場合、原作は多少読んだ程度で、アニメは見ていない。
だが、ネット関係の友人にはこれを愛している人が結構いて、あちこちで騒ぎになっている。

そんな折り、一応ヒロイン格の「「成瀬川なる」等身大カットアウト」が、書店に届いた。アニメ化の告知とコミックス７巻の宣伝のため講談社が送ってきた物だ。

成瀬川なる等身大カットアウト

（これは実物と同種の絵を取り込み、手を加えた画像のため、実際の製品とは細部が異なります）

内容は読んで字のごとく、ブラウズして画像のごとくである。

近年、１/１モノのフィギュアなど等身大キャラクター商品が、グッズの定番になりつつあるとはいえ、うちの本屋では、雰囲気の統一感のため、送り付けのポップはあまり使わない。そのため、パートさんが捨てるというので、あわてて確保した。

等身大のポップというのは、以前からけっこうある。
その筋で有名なところでは、ベルダンディの等身大ポップ、通称「でかベル」だ。
書店で土下座までして譲ってもらう人や、盗む人もいたそうである。
そういえば「なる」のカットアウトも、現在、盗難やオークションなど、ちょっとヤバい方向に話題を呼んでいる。

「でかベル」の方は、あまりの人気のために販促物から販売物扱いとなり、講談社の通販で入手が可能となった。「なる」もいずれ、そうなるかも知れない。（と原作者の日記にも書いてある）

いつもおもうのだが、盗むにしても、譲り受けるにしても、等身大ほどもあるポップを、入手した人はどうやって搬送するのだろう。

私の知っているケースでは、寺沢武一原作「コブラ」の等身大ポップを、自転車でせなかに背負って自宅まで帰ったという話がある。

「コブラ」といえば、私の知人で寺沢武一氏と麻雀をしたことがあるという人がいるが、彼が言うには氏の性格は、コブラと言うより、むしろクリスタルボーイに近く、あまり上司にしたくないタイプだったとか。
まあ、それはともかく。

２万円ほどでそのポップを書店から譲り受けた人物は、サイコガンむき出しのコブラを我が身に縛り付け、立ちこぎの状態で、全力疾走して家に向かった。恥ずかしかったのだろうが、（あるいは喜びか）あまりにスピードを出しすぎたために、家に着いたとき、ポップのコブラは首の当たりが風圧でへし折れていたという。

自転車での搬送には、このような危険があるので注意されたい。
歩きの方が無難でいいし、理想的なのは車だろう。ところで最も憂慮すべき事態が電車だ。衆人環視の的である。しかし、それでも辞さないという人物がいた。

奇しくもＣＯＢＲＡというハンドルネームの友人である。
「なる」のカットアウトを入手したが、どなたか要りませんか、という呼びかけをチャットでしたところ、応えてくれたのだ。

私の勘違いかも知れないが、最初ＣＯＢＲＡさんは、電車でこちらにおもむき、受け取るつもりだったと思う。当然帰りも電車だ。「等身大」と明確に言っているにもかかわらずである。並んで座席にすわるのだろうか。あるいは、いっしょに立って静岡まで揺られていくのだろうか。どちらにしても、すごい根性である。

実際には、等身大カットアウトとはいえ、書店に届いた時点では、二つに折られて、１メートル四方のダンボール製パッケージに納められているのだから、それほど恥ずかしくはない。でかでかと「ラブひな等身大カットアウト」と明記されているから、見る人が見たら、何が入っているか分かってしまうが。

結局、比較的近所に住む、親切なマンデリンさんが、車で運んでくれることになった。ＣＯＢＲＡさんも車で駆けつけ、中頃で落ち合い受け取ったという。

ＣＯＢＲＡさんから、後日にメールが届いた。
大きさが大きさだけに、ビビリ半分、喜び半分だったらしいが、とりあえず喜んでくれているようで安心している。
ＣＯＢＲＡさんは、最近、語尾に「にょ」と付けて語るようになったので、

「にょ！　にょにょにょにょ！」

とか叫んで、目からビームなど発射しながら喜ばれたことだろう。

その様子をチャットで聞きながら、同じ製品を競売にかけた人のことを、ちょっと考えた。

未開封の美品が、オークションでどれほどの値に付いたかは知らない。
その筋に売ったら、このカットアウトは、けっこうな値段になると思う。
だが、タダで手に入れた物は、タダで誰かにあげるのが一番良い。
もしそれが親しい友人であり、喜んでくれるなら、わずかな利益を得るよりよっぽど嬉しいものだ。

競売にかけた人には、喜ばせたい友人が、いなかったのだろう。

私は、あらためて、本当に友に恵まれていると思った。

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