裏葉と神奈
uraha + kanna
(2002.12.11 wed)
慣れない山道を歩いてきた疲れのせいで、柳也が休憩だと言えば、どこででも寝てしまう神奈。
長いあいだ社のなかにいたせいで、陽に弱いであろう神奈の肌を気づかう裏葉。
逃避行の中にあった、ひとときの安息。
母親から引き離され、監禁同然のあつかいで社にとどまっていた神奈。
だが、彼女にはものごころついたときからその生活しかなかったから、神奈はそれが寂しかったとすら思っていない。
それ以外の生活も、あたりまえの喜びも、なにも教えてもらえなかった神奈は、そこで朽ちることを拒み、いま旅にでている。
神奈のために生きる裏葉の願いはただ、神奈の寂しい心にあたりまえの喜びを満たすこと。
それだけだった。
製作環境:PowerMac G4 450・WACOM FAVO・Painter7
AIRのフラッシュに使った一枚です。もともと素材として描きました。
「AIR」の神奈と「痕」の千鶴さんは、ちょっと似ていると言われます(髪型とか)。
この絵でも、神奈の識別点である響無鈴(こなれ)と巫女装束がなく、意志の強そうな目も、こう緩んでいるとやっぱり千鶴さんに見えて困りました。
絵は緑色が全体に及びすぎていて、単調に見えるので、ちょっと失敗。